エンキドゥの死
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 07:08 UTC 版)
女神イシュタルはギルガメシュの雄姿に惚れ込むが、彼女は不実で惨忍であり、愛した男たちに残酷な仕打ちをしてきたことから、ギルガメシュは彼女の求婚を手ひどく拒否する。怒ったイシュタルは仕返しに、父神アヌを半ば脅して聖牛グガランナをウルクに送り込む。グガランナはウルクの大地を割って大穴をあけ、7年の飢饉をもたらし多くの死者を出すが、ギルガメシュはエンキドゥと協力しグガランナを討ち仕留める。力をあわせれば神に等しい力を持つ二人を恐れた神々は、彼らに罰を与える事を定めた。 シャマシュだけは無実のエンキドゥを庇ったものの、神々は「ギルガメシュは罰を受けてはならない」とし、フンババから呪いを受けたエンキドゥに死を与える事を決めた。12日間に及ぶ高熱に浮かされエンキドゥが死ぬと、ギルガメシュは悲しみのあまり気が触れたようになり、エンキドゥの体が腐り始めるまで彼の側を離れなかった。愛する友を奪った「死」に直面することで、その恐怖にとらわれたギルガメシュが今後どのようにして生きていくのかは、叙事詩で最も重要なテーマとして取り上げられている。
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