エタノール生産
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 05:27 UTC 版)
かつて「農業による燃料アルコール生産は豊かな土と水で耕作できる土地を相当規模必要とする。それゆえ西欧のように人口密度が高く産業化された地域では選択肢としてそれほど有効ではない」といわれてきた。仮に、ドイツ全土をサトウキビ大農園で覆い尽くしたとしても、ドイツの現在のエネルギー需要(燃料と電気を含む)の半分ほどしか供給できない。比較的高額で売れる穀物/嗜好品作物の生産が可能な程の降雨量のある農地で(面積当り収量の極端に多いパーム油は例外として)エネルギー作物を栽培することは必ずしも適切とはいえない 2016年現在地球環境産業技術研究機構が実用化開発中のRITEバイオプロセス等によってセルロシック・エタノールが経済的に生産できるようになると、海藻・トウモロコシ茎・スイッチグラス・間伐材などエタノール製造材料の幅が大幅に広がる可能性がある。地球全体で見ると広大な砂漠/半砂漠が荒地として未利用であり、そのようなところでは広大な土地が安価に利用できる代わりに、水コストが重要である。スイッチグラスやサボテンなど乾燥に強い植物を乾燥地で栽培してエネルギーエタノール増産が可能になりつつあるといわれる。 藻類は耕地1ヘクタールあたりの油収量が数十トンに及ぶものがあり、農地を必要としない海藻からのエタノール製造も検討されている。
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