ASMR
別表記:Autonomous Sensory Meridian Response
「ASMR(英: Autonomous Sensory Meridian Response)」とは、見る(視覚)聞く(聴覚)触れる(触覚)という何らかの刺激によって得られる心地の良い感覚や反応のこと。この刺激のことを「トリガー」という。「エーエスアムアール」と呼称するが、「アスマー」や「アズマー」と呼ぶ傾向もある。ウェブ上では特に「聞く」刺激によって得られる快感のことをASMRと呼ぶことが多い。また、ASMRに関するコンテンツを制作するクリエイターのことを「ASMRist(アスマーリスト)」という。
【ASMRの語源】
Autonomous Sensory Meridian Responseの頭文字に由来する。Autonomous=自主的な、Sensory=感覚、Meridian=絶頂、Response=反応、というそれぞれの単語の意味から「自律感覚絶頂反応」と直訳されることがあるが、正式な名称ではない。
2007年頃に、ウェブ上の海外の掲示板で「奇妙な心地よさ」について議論されたことがきっかけとなって、この感覚が世界中に共有されていくようになった。近年では、ASMRを採用した広告や番組なども制作されており、日本でも認知度が高まりつつある。
【ASMRの例】
ASMRのトリガー(刺激)となる代表的なものには、咀嚼音、ページをめくる音、耳掃除をする音、ささやき声、水を注ぐ音、タイピングをする音などがある。ただし、心地よさを感じる感覚は人それぞれのため、トリガーはこれであるという正解が存在するわけではない。
【ASMRの類語】
音フェチとは、聴覚による刺激で得られる心地良さを好む人たちのことをいう。また、繰り返し聞きたくなる中毒性のある音声動画を分類するときにも用いる。ASMRという言葉自体は「感覚」や「反応」そのものを表しており、一方音フェチは、その聴覚反応を心地良く思う「ひと」のことを指していう。
1/fゆらぎとは、規則的なものと不規則的なものが同時に出現して、それが調和のとれた状態であることを意味する。川の音、波の打ち寄せる音、たき火の音、草花の揺れる草原の中にいることなどが例としてあげられ、この1/fゆらぎはASMRのトリガーとなりうる。
θ波音源とは、記憶力や集中力に関与すると言われる4〜7Hzの脳波に作用する音のこと。θ波を出すために、雨や水の音などがヒーリングミュージックとして利用されることがある。心地良さをもたらすという点において、θ波音源はASMRのトリガーの一種であるといえるが、ASMRのトリガーと呼ばれるもののすべてがθ波に影響を与えるわけではない。θ波音源と比較して、ASMRはより広い意味で「心地の良い音」であると考えられる。
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