エアロスターノンステップHEV・エアロノンステップHEV
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「三菱ふそう・エアロスター」の記事における「エアロスターノンステップHEV・エアロノンステップHEV」の解説
三菱ふそう・エアロノンステップHEVMP37JM改 遠州鉄道 蓄圧式ハイブリッド車"MBECS"に代わって開発された電気式ハイブリッド車。2000年の東京モーターショーで参考出品される。日野・ブルーリボンシティHIMRと異なりシリーズ式ハイブリッド機構を採用、エンジンはエアロミディの6M61(直列6気筒・8201 cc)を搭載して走行用モーターの発電機に徹し、動力源とエネルギー吸収に電動機を用いる。 2002年6月にドアを3扉から2扉に変更したプロトタイプ車、シリーズ式電気ハイブリッドバスエアロスターノンステップHEV(通称電気バス)の試験運行が遠州鉄道にて開始され、2002年のサッカーワールドカップ輸送(掛川駅 - エコパ)にも使われた。なお三菱ふそうではノンステップバスを「ノーステップバス」と呼称していたが、エアロノーステップミディと異なり「エアロスターノンステップHEV」という名称が採用された。 2004年(平成16年)2月23日からシリーズ式電気ハイブリッドバスエアロノンステップHEVが正式発売され、試験運行を行った遠州鉄道と、名古屋鉄道(現名鉄バス)が導入した。またデモカーは名鉄バスに貸し出され、愛知万博のシャトルバスとして使用された後、岐阜乗合自動車が購入した。関東八都県市・近畿圏LEV-6「優」指定低公害車。遠州鉄道に2台、名鉄バスに2台、岐阜乗合自動車に1台ずつ購入された(試験運行に伴う貸与を除く)が、2012年の遠州鉄道を皮切りに順次廃車され、既に全廃されている。なお、名称はエアロスターノンステップHEVからエアロノンステップHEVに変更されている。 開発初期の車両は、総電圧:648 V 最大容量:24 Ah モータ最高出力:150×2 (300) kW モータ最大トルク:360×2 (720) Nmであったが、エネルギ密度などの観点からバッテリーの総電圧は612 V に、モーターの最高出力は90 kW×2基に変更となる。 発電用エンジン回転数は1700 rpmと固定しており、これは6M61型エンジンの最大トルク539 N-m / 1700 rpmを発揮する値となる。このエンジンには補機に当たる冷房用エアコン・コンプレッサやブレーキなどのエア・コンプレッサが一体型になっており、またその他の補機は電動モータでの駆動になっている。計器類は後継のエアロスター エコ ハイブリッド同様、タコメーターが省略されるなどHEV車用のものとなっている。 このほか、後輪にはブリヂストン製超偏平シングルタイヤ(435/45R22.5 動荷重半径:0.4699 m)を採用し、後輪部の通路幅が拡大された。 各部品の製造会社は、バッテリは旧日本電池(現GSユアサ)、モータとVVVFインバータはシーメンス、モータ減速機はFLENDERとなっている。 ディーゼルノンステップモデルであるKL-MP37JMの改造扱いであるため型式はMP37JM改となっている。 エアロスターノンステップHEV量産先行タイプMP37JM改遠州鉄道 エアロノンステップHEV量産タイプMP37JM改名鉄バス 運転席遠州鉄道
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