ウサクマイ遺跡群
名称: | ウサクマイ遺跡群 |
ふりがな: | うさくまいいせきぐん |
種別: | 史跡 |
種別2: | |
都道府県: | 北海道 |
市区町村: | 千歳市蘭越 |
管理団体: | |
指定年月日: | 1979.05.23(昭和54.05.23) |
指定基準: | 史1 |
特別指定年月日: | |
追加指定年月日: | |
解説文: | S52-12-023ウサクマイ遺跡群.txt: 千歳市の西方約5キロメートルの地点で千歳川と苗別川が合流するが、本遺跡群は、この両川に挾まれて東西に細長く延びるウサクマイ台地及びその裾部の川岸に集中して分布する。 昭和初年、故河野広道が初めてこの地における遺跡の存在を確認して以来、7次にわたり調査が実施され、当該域内に、繩文時代早期からアイヌ文化期に至る22か所の遺跡と多数の近世の炭窯が発見された。これらのうち、繩文時代早期に属する遺跡は2か所、前期2か所、中期4か所、後期2か所、晩期2か所、続繩文時代5か所、擦文時代11か所に及んでいる。 本遺跡群のうち、ウサクマイA遺跡では28の墓壙が発見され、蕨手刀・刀子・擦文土器・北大式土器、土師器などの副葬品が発見され、古代東北地方との文物交流を物語る具体的資料としてきわめて高く評価されている。 その他、ウサクマイC遺跡では、79の竪穴住居跡が地表に明瞭なくぼみを見せて密集し、大規模な集落跡として重要である。また、ウサクマイJ遺跡の一部には、落葉や落枝からなる泥炭層が形成されていて、動・植物遺体のほか繩文前期の土器が発見されており、さらに木器などの有機質の遺物の発見も期待されるなど、貴重な遺跡群である。 |
ウサクマイ遺跡群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/08 15:23 UTC 版)
ウサクマイ遺跡群(ウサクマイいせきぐん)は、北海道千歳市蘭越にある遺跡。1979年に、国指定の史跡に指定された[1]。
概要
史跡は名水百選にも選定されている内別川流域に位置する、およそ146ヘクタールの地域(「ウサクマイC遺跡」と20か所の遺跡)。擦文時代の集落跡とみられる窪み75か所が点在するほか、縄文時代末期に作られたとされる男性土偶、8世紀ごろオホーツク海沿岸地域で栄えたオホーツク文化式の土器、擦文土器、さらに本州より渡来した皇朝十二銭の一つでもある貨幣「富壽神寳」などが出土している。
近隣は千歳市環境保全地区。河川が近く、北海道区水産研究所千歳さけます事業場(孵化場)が設置されている。他に内別川流域に名水ふれあい公園が位置。
地名の「ウサクマイ」は、アイヌ語の「オ・サク・オマ・イ」(川下に物干し場がある)に由来。 この場合の「物干し場」とは乾し魚を作るための施設であり、水産資源に恵まれ、集落を営みやすかったことが窺える。
データ
- 史跡面積 - 1464.063m2
- 史跡指定日 - 1979年5月23日
- 指定 - 文部省告示第99号
- 管理 - 千歳市役所教育委員会埋蔵文化財センター
関連書籍
- 『千歳市文化財調査報告書(4)ウサクマイ遺跡群とその周辺における考古学的調査』 - 1979年3月 千歳市教育委員会
脚注
関連項目
外部リンク
座標: 北緯42度48分32.6秒 東経141度34分27.6秒 / 北緯42.809056度 東経141.574333度
固有名詞の分類
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