EDI
「EDI」とは、電子データ交換のことを意味する表現である。
「EDI」とは・「EDI」の意味
「EDI」とは、英語の「Electronic Data Interchange(エレクトロニック データ インターチェンジ)」の頭文字をとった略語である。日本語では「電子データ交換」という意味で、IT用語として用いられている。契約書や発注書、請求書など、さまざまな商取引のデータを、専用回線・電話回線を使いやり取りする仕組みのことである。特に物流業界や販売業界において重宝されている。具体例をあげると、これまでの発注業務においては発注書を入力した後、メールもしくはプリントアウトしたものを郵送やFAXにて送っていたが、「EDI」を利用すると、取引先がシステムを通してデータを確認することができる。わざわざ書類を作成する手間が省けるうえ、タイプミスなどのリスクも少なくなる。「EDI」では、データをやり取りするうえでフォーマットやコードの設定が必要となり、大きく3つの種類に分けられる。
・個別EDI:取引先ごとに通信形式や識別コードを決める。取引先が少ない場合に向いている。
・標準EDI:フォーマットや識別コードなどを中立的な機関が標準化しており、企業間で対等なやりとりができる。
・業界VAN:特定の業界に特化した識別コードやフォーマットが標準化されており、同じVANを利用する企業間でやり取りがスムーズに行える。
電子帳簿保存法と「EDI」
令和3年までは、電子取引データを書面にして保存することが認められていたが、電子帳簿保存法の改正に従い、電子取引データは電子データのまま保存しなければならなくなった。それは「EDI」にも適用され、送受信したデータは定められたフォーマットに従い保存しなければならない。保存しなければならないデータの代表例としては、注文番号、注文年月日、注文総額、品名、数量などがあげられる。
銀行においても、業務を効率化するための対策として「EDI」の導入を行っており、「ZEDI(全銀EDIシステム)」と呼ばれている。企業が多数の振り込みを一括で行う際に、「EDI」の情報を添付できるというものである。入金消込業務や資金決済事務を合理的に行えるというメリットがある。
また、「EDI」は農業用語においては「残留農薬の1日推定摂取量」という意味で用いられている。作物残留試験のデータにその農産物の1日平均摂取量をかけて算出する。「API」は「農薬の一日摂取許容量」で、毎日摂取し続けても問題のない農薬の量のことを指す。「EDI」の数値が「API」の数値の80%を下回っていれば、安全であると判断される。
「EDI」の読み方
「EDI」の読み方は「イーディーアイ」である。「EDI」の熟語・言い回し
EDI取引とは
「EDI取引」とは、「EDIシステム」を利用して、発注書や納品書、請求書などのやり取りを専用回線や電話回線を使って行うことである。
EDIシステムとは
「EDIシステム」とは、「EDI」を導入するためのシステムのことを指す。取引の内容や基幹システムに合わせ、円滑に電子データをやり取りするためのシステムである。
EDIサービスとは
「EDIサービス」とは、「EDI」を導入するためのツールのことを指す。オンプレミス型とクラウド型があり、ツールによってサービス内容が異なる。
Web-EDIとは
「Web-EDI」とは、電子データのやり取りをブラウザ上で行うタイプの「EDI」のことを指す。専用のシステムを構築する必要がないため初期費用が安く、インターネット回線を使うためデータのやり取りもスピーディに行える。
インターネットEDIとは
「インターネットEDI」とは、インターネット回線を通じて電子データのやり取りを行うタイプの「EDI」である。「Web-EDI」とも呼ばれている。
EDIプラットフォームとは
「EDIプラットフォーム」とは、「EDI」を利用するための動作環境のことを指す。プラットフォームによって、対応できるフォーマットやコードなどが異なる。
EDI連携とは
「EDI連携」とは、基幹システムや取引先のシステムと「EDIツール」を連携させることである。
イー‐ディー‐アイ【EDI】
読み方:いーでぃーあい
《electronic data interchange》コンピューターネットワークを通じて、企業間で商取引に関する電子データを交換しあう仕組み。
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