イタリアのワイン法
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「イタリアワイン」の記事における「イタリアのワイン法」の解説
イタリアのワイン法=DOC法(Denominazione di Origine Controllata)は1963年に制定。上からDOCG・DOC・IGT・VdTに分ける。しかしキャンティのようにその質にピンからキリまであるようなワインが一括してDOCGにランクされ、逆にサッシカイアのような高品質ワインがVdTにランクされるなど多くの問題があり、度々改正されている。(サッシカイアはその品質から、1994年にDOCボルゲリ・サッシカイアという単独のDOCとして認定された) その後、2009年8月1日にEUの原産地名称保護制度に従って、DOP、IGP、地理的表示無しの3つに再分類された。DOCGとDOCはまとめて保護原産地呼称ワイン(DOP:Denominazione di Origine Protetta)に括られている。ラベルには三通りの表示が認められている。 DOPのみ表示 DOPに旧分類(DOCGまたはDOC)を併記 旧分類(DOCGまたはDOC)だけを表示 デノミナツィオーネ・ディ・オリージネ・コントロッラータ・エ・ガランティータ (Denominazione di Origine Controllata e Garantita、DOCG) 統制保証付原産地呼称ワイン。イタリアのワインの最上位に位置付けられる分類で、1984年に新設された。赤ワインには紫色、白ワインには黄緑色のラベルが瓶の口に貼られている。 デノミナツィオーネ・ディ・オリージネ・コントロッラータ (Denominazione di Origine Controllata、DOC) 統制原産地呼称ワイン。フランスの原産地呼称法(AOC)を模して規定された、イタリア独自の呼称規制である。しかしながら、この規制は決して成功したとは言えず、元々はイタリア産ワインの最上格に位置付けられる分類であったが、1984年にさらに上位の DOCG が設定された。 インディカツィオーネ・ジェオグラフィカ・プロテッタ(Indicazione Geografica Protetta、IGP) 旧称インディカツィオーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ (Indicazione Geografica Tipica、IGT) 地域特性表示ワイン。1992年に新設された分類で、フランスの「ヴァン・ド・ペイ」に相当する。2009年8月1日のDOP導入と同時に、旧称から「保護地理表示ワイン(IGP)」に切り替わっている。ラベルには使用されている品種と生産地が表示される。 ヴィーノ・ダ・タヴォラ (Vino da Tavola、VdT) いわゆる「テーブル・ワイン」である。使用品種や生産地を表示する義務はない。とくにDOP申請をしないワインは、全てこのクラスに分類される。
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