イケア・カタログとは? わかりやすく解説

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イケア・カタログ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/12 18:01 UTC 版)

イケア・カタログ (: IKEA Catalogue, : IKEA Catalog) は、スウェーデンに拠点を置く小売業者、イケアによって毎年発刊されるカタログである。1951年に、スウェーデン語で最初に発行され[1]、カタログは、会社のマーケティングにおいて重要だと考えられており、2004年時点ではその年のマーケティング予算のうち、70%が費やされている[2]。2013年度には、世界中で、約2億800万冊が印刷され、同じ年に印刷されると予想されるベストセラー本の2倍以上である[3]。2013年度では、43カ国で、62版のカタログが作成された[3]。2010年度版は、30言語で発行されている[4]。顧客がオンライン販売に移行し、商品カタログの重要性が低下したことにより[5]、2021年度版をもって発行を終了した[6]

約12,000の製品が載り300ページ以上に及ぶカタログは、メールや店内で配布される[7]。各カタログの版は、コンセプトから最後の生産までに約10ヶ月の期間を要する[3]。カタログのほとんどは、スウェーデンのイケア第1号店があるエルムフルトのイケア・コミュニケーションズABで生産される。イケア・コミュニケーションズには、8,000㎡の大きさの、北欧最大のフォトスタジオがある[1]。2012年時点で、スタジオでは、写真撮影でフルタイムで働く、写真家、大工、インテリア・デザイナーなど、285人の人材を雇用している[3]。カタログは、10〜15%が再生紙の塩素フリーペーパーに印刷されている[8]

イケアは、2006年版カタログの小さな木製の椅子の単一のコンピュータイメージを置き、2005年にComputer Generated Imageryで実験を始めた。IKEAの写真家長、アンネリ・シェーグレンによれば、顧客は椅子がインターネットで作成されていることに気づかなかったという。2013年度版では、イケアのカタログ、パンフレット及びウェブサイトの画像の12%をコンピュータにより作成している。このような画像は、翌年には25%にもなると予想される[3]拡張現実は、2013年度版カタログに導入された。携帯機器でカタログをスキャンすることにより、家具コンパートメント、ビデオ、ガイド及び他のインタラクティブなコンテンツの「X線」にアクセスできる[9]

カナダの放送局、CTVによれば、「イケアの出版物は、オンラインに続きカルト的な発展を遂げてきた。読者は、神秘的な猫の絵、ミッキーマウスと思われる言及、カタログを乱す多くの棚の不思議な本を見つけ、奇妙な種類の1つとしている」[10]。2012年10月、イケアは、2013年版のサウジアラビアのカタログから、女性の写真を除き、非難された[11][12]

イケアはさらに、定期的にスタイルマガジンを発行して売り、「イケア・ファミリー・ライブ」というタイトルで、カタログの補足として、13言語版がある。イギリスの英語版は、2007年2月に、50万件以上の予約があった[13]

発行言語版一覧

出典

  1. ^ a b IKEA Catalogue printable facts”. IKEA United Kingdom (September 2003). September 2, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。August 29, 2007閲覧。
  2. ^ IKEA student info”. IKEA United Kingdom. June 22, 2004時点のオリジナルよりアーカイブ。August 29, 2007閲覧。
  3. ^ a b c d e Hansegard, Jens (August 23, 2012). “IKEA's New Catalogs: Less Pine, More Pixels”. The Wall Street Journal. オリジナルのSeptember 2, 2012時点におけるアーカイブ。. https://webcitation.org/6ANWGZaii September 2, 2012閲覧。 
  4. ^ Sustainability Report 2011”. IKEA (2011年). September 2, 2012閲覧。
  5. ^ 家具大手イケア、商品カタログの発行終了 70年の歴史に幕、ロイター、2020年12月8日。
  6. ^ IKEAカタログの入手方法について教えてください。、IKEA 日本 - 2023年7月13日閲覧。
  7. ^ IKEA Q&A section, on the Swedish language site”. 2013年3月29日閲覧。
  8. ^ FAQ”. IKEA. September 2, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。September 2, 2012閲覧。
  9. ^ Ikea's Augmented Reality Catalog Will Let You Peek Inside Furniture”. September 2, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。July 24, 2012閲覧。
  10. ^ “'Unfortunate' photo wasn't tampered with: IKEA”. CTV. (August 25, 2006). オリジナルのJune 29, 2011時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110629093238/http://www.ctv.ca/CTVNews/World/20060825/ikea_photo_060825/ August 29, 2007閲覧。 
  11. ^ Molin, Anna (October 1, 2012). “IKEA Regrets Cutting Women From Saudi Ad”. The Wall Street Journal. オリジナルのOctober 6, 2012時点におけるアーカイブ。. https://webcitation.org/6BDGNCjVj October 6, 2012閲覧。 
  12. ^ “Ikea criticised for airbrushing women out of Saudi catalogue”. The Daily Telegraph. (October 1, 2012). オリジナルのOctober 6, 2012時点におけるアーカイブ。. https://webcitation.org/6BDGA0H7K October 6, 2012閲覧。 
  13. ^ Farey-Jones, Daniel (July 5, 2006). “Ikea to introduce UK magazine in February”. Brand Republic. Haymarket Business Media. September 2, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。September 2, 2012閲覧。

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