アルコール離脱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/03 01:27 UTC 版)
クロルジアゼポキシドは、アルコール解毒(英語版)によく用いられるベンゾジアゼピンだが、ジアゼパムも代わりに用いられることがある。共に断酒をしようとする患者の解毒に用いられ、ベンゾジアゼピン系薬に対する耐性と依存の形成のリスクを減らすために、短期間において処方される。これら半減期の長いベンゾジアゼピン系薬は解毒を耐えやすくし、危険なアルコール離脱の作用を生じにくくする。一方、短時間型ベンゾジアゼピンは突破性発作(英語: breakthrough seizure)につながる可能性があり、外来患者の解毒には推奨できない。オキサゼパム(英語版)やロラゼパムは、抱合を介して他のベンゾジアゼピン系とは異なって代謝されるため、特に高齢や肝硬変といった薬物が蓄積するリスクがある患者によく用いられる。 ベンゾジアゼピンはアルコール離脱症候群の管理に、とりわけ危険な発作の合併や振戦せん妄の予防と治療のために優先される。ロラゼパムは予想通りに筋肉吸収ができる唯一のベンゾジアゼピンであり、急性発作の予防管理において効果的である(日本にはロラゼパムの注射薬はない)。
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アルコール離脱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 17:12 UTC 版)
詳細は「アルコール離脱症候群」を参照 アルコール依存からの離脱は、適切な管理を伴わなければ、バルビツール酸系やベンゾジアゼピン系といった催眠鎮静薬と同様、致命的となる可能性がある。アルコールの主な作用は、GABAA受容体への刺激を増加させ、中枢神経の抑制を促すことである。アルコールの大量消費を繰り返すとこの受容体は感度が減少し、また数が減る。そのために薬物耐性と身体性依存が起こる。アルコールを急速に断酒すると、中枢神経系はシナプス発火のコントロールを失う。これによって不安、致命的な発作、振戦、せん妄、幻覚、心不全などを招く。その他の中枢神経系では、主にドーパミン、NMDA、グルタミン酸が関係している。 急性離脱症状は、1〜3週間ほど続くことが多い。重篤ではない症状(不眠、不安、無快感症)は、遷延性離脱症候群として1年、またそれ以上の断酒により、徐々に改善されていく。離脱症状は、体と中枢神経系がアルコール耐性とGABA機能について正常に向かって復元されるまで続く。
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