アメリカ合衆国のクエーカー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 01:27 UTC 版)
「クエーカー」の記事における「アメリカ合衆国のクエーカー」の解説
アメリカ合衆国の友会は、イギリス以上に細分化されているが、依然共通点が多い。礼拝の形態には2種類あり、礼拝式次第(プログラム)のある集会(Programmed Meetings)とない集会(沈黙集会)(Unprogrammed Meeting)の2つがある。このような違いは、米国における友会歴史的分派に由来している。 プログラムのない集会(静粛集会)の方の最小単位は、集会(Meeting)または月会(Monthly Meeting)と呼ばれ通常日曜日ごとの礼拝を行っている。こうした集会は、礼拝に決められた礼典の次第がないため「プログラムなし」と呼ばれている。誰かが語り始めるまで沈黙を保つことになっている。聖職者はいないが、様々な委員会や役職が、他宗派では聖職者が行うような重要な役割を果たすことが可能である。こうした人々は、牧会監督会、牧会評議会、集会書記、長老、重心会友(Weighty Friends)と呼ばれることが多い。通常書記は聖職者に相当する管理業務をこなせる人が任命される。数箇所の月会は、季節会と呼ばれる地域会合を形成し、更に通常年会と呼ばれる大きな会合を形成する。 プログラムのある会派は、友会徒教会(Friends Church)と呼ばれることが多い。通常牧師を置いているが、いわゆる按手礼を受けた聖職者でなく平信徒の牧会担当者であるが、正式の牧会・神学教育を受けている場合が多い(ちなみにクエーカーの神学校はインディアナのアーラム・カレッジにあるアーラム神学校 Earlham School of Religionである。)。牧師の仕事は、礼拝の進行と賛美歌・礼拝・説教・牧会カウンセリングなどである。プロテスタント教会に似ているが、多くは沈黙の時間のプログラムなしの方式を一部取り入れている。 プログラムのあるクエーカー教会は、プロテスタントの主流派に類似しているが、多くのクエーカーは、自分たちの教義をプロテスタントでもカトリックでもなくキリスト教第3の道と考えている。現在のクエーカーの信仰は幅広く、信者の中にはキリスト教徒を自認している者から、無神論的傾向(nontheistic)をもつ者など様々であるが、少なくとも北米・英国では大多数がキリスト教の中でもリベラルな傾向を持っている。 友会徒の集会には上記の中間のような会合もある。
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