アスラン王国
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 14:45 UTC 版)
本作の舞台となる中東にある小国。地中海に面しており、中部には砂漠が存在する。周辺のアラブ諸国と同様、石油を産出する。国教はイスラム教で王政を敷いており、国王はエリア88司令・サキの叔父であるザク・ヴァシュタール。日本からの直行便は運航されておらず、テルアビブ経由になる。付近では大和航空の旅客機が同国空軍機とのニアミス及び襲撃される事件も起きている。 代々ヴァシュタール王家により統治され、小国ながらも平和で作物豊かな国であった。しかし、前国王が崩御の間際に次期国王として次男・ザクを指名したことで状況は一変する。開放政策を唱えていた長男・アブダエルとは逆に、一種の鎖国政策を進めようとしたザクは、前国王の存命中から意見の対立があり、崩御をもって対立が表面化した。アブダエルは反政府軍を組織し、ザク国王側の政府軍と2派に分かれての内戦状態となった。 両軍で使用している兵器は、政府軍はイスラエル製のクフィールやF-4やF-5、F-15、A-4などを保有し、ギリシャに空軍の訓練基地を保有する等、アメリカを中心とした西側諸国やイスラエルと友好的な関係にある模様。それに対し反政府軍側は、ソ連を主とする東側の物が多い。外国軍の直接介入や軍事顧問の派遣はないが、両軍ともに外人部隊を投入しており、傭兵を中心に構成されているエリア88はその典型例である。 内戦はプロジェクト4が反政府軍を支配下に置いたことで、長らく膠着していた政府軍と反政府軍のパワーバランスが崩れ、表向きには反政府軍が首都を制圧したことによりザク国王がフランスへ亡命し、アブダエルが国王の座に就くことで終結した。しかし、アスランの実権はプロジェクト4に握られることになった。 プロジェクト4に支配されたアスランは、プロジェクト4の別働隊によるアスラン軍への偽装攻撃を口実に隣国ブラシアを侵略・制圧し、さらにスエズ運河を保有するタンドリアへ侵攻するが、エリア88の支援を受けたブラシア国内のレジスタンス運動によりブラシアを失い、タンドリア侵攻も停滞する。同時期、アスラン国内でも実態が不明の新政府に対して激しい反発が起こり、正規軍からも部隊単位で離反者が出て、反抗軍へ合流していった。 政府軍と反抗軍の勢力が逆転しての首都攻防戦が起こり、混乱の最中の王宮にてアブダエルとサキは死亡。プロジェクト4の傀儡政府も瓦解し、内戦は終結する。アスランは共和制に移行してザク元国王が首相に就任し、王家はアブダエルの第2子リシャール王子とアブダエルの妻ソリアが継いだ。
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