アジア起源説
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「ハプログループL3 (mtDNA)」の記事における「アジア起源説」の解説
異説としてハプログループL3はアジアに起源を持つというものがある。その根拠として、L3から派生したハプログループMとNの最も古い系統は東南アジアからオセアニアにかけて存在しており、それらハプログループ間の合着年代が東から西へ向かって新しくなっていくことが挙げられている。これはL3が東アフリカ起源でMとNがそこから東向きに拡散したという想定とは合わない。L3、M、Nの分岐年代がいずれも7万年前頃であることから、この3つの集団は東南アジアで相次いで分岐したと考える事も可能である。2018年の研究では、同様にアジア起源が取り沙汰されているY染色体ハプログループDEの分岐年代がやはり7万年前頃であり、mtDNAハプログループL3とY染色体ハプログループEの分布に強い相関があること、それが現在の地理的・言語的な関係とは強く相関しないことから起源の古いイベントを反映していると考えられることを挙げ、L3系統は中央アジアに起源があり7万年前頃にアフリカ大陸へ戻ったという仮説を提示している。
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アジア起源説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 15:08 UTC 版)
そのような中、イエズス会宣教師のホセ・デ・アコスタ(1540年 - 1600年)は革新的な方法で新たな説を打ち立て、1590年に『新大陸自然文化史』を発表した。彼自身はあくまで普遍史を正しいものとみなし、すべての生き物はノアの方舟に遡ると考えていた(第1巻20章)が、その視点に立ってペルーを中心に南アメリカの動物相に着目すると、アジアとの共通点が多数見受けられることに気づいた。アコスタは、新大陸には既知の大陸のいずれかと繋がっているかもしくは近接した場所があり、そこを通って動物や人類が移動したものと考えた(第1巻24章)。伝説や聖書記述のみを盲信しない科学的な立論はヨーロッパで広く認められ、アメリカ先住民族はアジア人の末裔という評価が定まった。 新大陸の発見は、地球には実は四大陸があり、そのどれに住む人間も化物的ではないどころか独自の文化を持つ集団だということを明らかにし、世界はヨーロッパ中心ではないことを知らしめた。これは普遍史の基礎を大きく揺るがすもので、存亡の危機が迫った。しかし、アコスタの説によって普遍史はかろうじて矜持を保った。さらにモンテーニュは『エセー』において新大陸を「新しく、子供の世界」(3-6)と評したように、ヨーロッパは自らを先進的な「大人」の立場にあると考えることで優越さを維持した。こうして普遍史は生き残りに成功した。
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