アジア林産品産業会議
会議では「各国製紙業界の最近のトピック」、「製紙原料(古紙)に関する問題」、「地球温暖化問題」の3テーマについて発表とパネルディスカッションが行われました。古紙の利用や二酸化炭素(CO2)排出量削減などの温暖化防止活動は特に日本が先進的な取り組みを実施していることから、日本の製紙業界はそれらの情報を提供しアジア地域の環境負荷軽減に協力していく姿勢を明らかにしました。また初参加の中国は2010年に紙・板紙の生産量が9000万トン、消費量が8500万トンとなる見込みで、世界最大の紙・板紙生産国になります。
製紙産業はエネルギー多消費産業の一つで、日本の製紙業界も国内産業部門のエネルギー起源CO2排出量の約6%を占めています。業種別では鉄鋼、化学、窯業土石、機械に次ぐ規模です。そのため中国でも同様に製紙業界の発展に伴い、環境負荷が高まることが懸念され、CO2削減を中心に環境対策を急ピッチで進めなければならないという課題を抱えています。また中国は紙の原料となる古紙を世界各国から輸入していますが、一方で中国国内の古紙回収率はまだ38%(07年実績)と低く、国内で古紙を循環利用する体制が整っていません。会議では、古紙の高い回収率を誇る日本が経験やノウハウを提供し、中国をはじめとするアジア地域の持続的発展に協力・貢献していくことが表明されました。
(掲載日:2008/11/27)
Weblioに収録されているすべての辞書からアジア林産品産業会議を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。

- アジア林産品産業会議のページへのリンク