ほくほく線・北陸新幹線開業による運行体系の見直し
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「上越新幹線」の記事における「ほくほく線・北陸新幹線開業による運行体系の見直し」の解説
東北・上越新幹線では、東海道・山陽新幹線と同様の「新幹線運行管理システム」(COMTRAC)などの運行管理システムが用いられていたが、システムの陳腐化や北陸新幹線の開業など運行形態の複雑化を見据えて、新たなシステムとして「新幹線総合システム」(COSMOS)を1995年11月に導入した。 上越新幹線では開業以来、速達タイプ「あさひ」と各駅停車タイプ「とき」いう列車愛称であった。しかし、東京駅 - 高崎駅間などの近距離需要の増大に伴い、「とき」に比べて所要時間の短い「あさひ」の乗車率が高くなり、長距離利用客が指定席を取りづらくなっている一方、高崎駅以北で各駅停車「とき」の乗車率が大きく減少する傾向にあった。加えて、1997年(平成9年)は、東京 - 長野・北陸方面において運行体系の大幅な変化が生じた。1997年3月の北越急行ほくほく線の開業に伴い、東京から石川県東部・富山県・新潟県西部への鉄道の最短ルートが越後湯沢駅でほくほく線経由の在来線特急「はくたか」に乗り換えるルートになることで、越後湯沢駅の利用客が増加すること、さらに同年10月は北陸新幹線 高崎駅 - 長野駅間(長野新幹線)の開業に伴い東京駅 - 高崎駅間に乗り入れる列車本数が増加が増加することなどから、運行体系を大幅に見直す必要が生じた。それに伴い、1997年10月1日の北陸新幹線開業に合わせて、上越新幹線においても運行区間を基本とした運行体系に変更された。近距離需要および越後湯沢駅乗り換えの利用客向けに東京駅 - 高崎駅・越後湯沢駅間の各駅停車タイプを27本から39本に増発し、愛称を「たにがわ」とした。また、遠距離需要を主とする東京駅 - 新潟駅間の列車愛称は「あさひ」に統一した。これにより、上越新幹線において各駅停車タイプとしての「とき」の愛称は廃止された。しかし、長野新幹線「あさま」と上越新幹線「あさひ」は一文字違いであり紛らわしいことから、2002年12月のダイヤ改正で速達タイプの列車名を「とき」に変更した。 長きにわたり上越新幹線は北陸地方へのアクセスルートの一部を担ってきたが、2015年3月のダイヤ改正では北陸新幹線 長野駅 - 金沢駅間が開業し、東京駅 - 富山駅・金沢駅間の主要ルートは北陸新幹線となった。これにより、高崎駅以南での北陸新幹線直通列車の大幅な増加や、越後湯沢乗り換えの在来線特急「はくたか」の運行終了など、東京 - 北陸方面の運行体系に再び大幅な変化が生じた。上越新幹線においても運転本数の見直しが行われ、「とき」の東京駅 - 新潟駅間1往復、「たにがわ」の東京駅 - 越後湯沢駅間7往復、東京駅 - 高崎駅間0.5往復が削減された。
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