その後の北上川開発
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北上川水系では比較的早い段階で総合開発が進められ、北上川5大ダム建設計画も1981年(昭和56年)に御所ダムが完成し1938年の「北上川上流改修計画」によって始まった北上川5大ダム事業は43年目にして完了した。宮城県内でも江合川総合開発は完了し、県営の「第2次迫川総合開発事業」も長沼ダムを除き完成。農林水産省による「国営土地改良事業」も殆どの地域で終了し、豊沢ダムは岩手県に管理が移管されている。 国土交通省東北地方整備局は石淵ダム再開発事業として胆沢ダム(胆沢川)を2013年竣工で建設した。これは貯水容量が小さい石淵ダムの直下流に高さ132.0 mのロックフィルダムを建設し、胆沢川流域の治水と利水を更に強化する事を目的としている。 2013年(平成25年)の竣工で、日本のダムの歴史に1ページを築いた石淵ダムは完全に水没し、その役割を終えた。一方、1990年代に旋風を巻き起こした公共事業見直しの風潮は、北上川水系にも影響した。現在、岩手県が建設を計画している簗川ダム(簗川)については、建設を巡る賛否が議論されており、本体工事には着手されていない。又、和賀川支流の北本内川に建設が計画されていた「北本内ダム」(重力式コンクリートダム・86.0 m)が水需要の減少を理由に建設計画が中止されている。しかし、北上川水系は治水・利水を含め河川開発は極めて早期から行われており、事業はほとんどが完成又は工事に着手していた状態で、利根川水系や淀川水系などに比べればその影響は小さいものであった。
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