そのほかの方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/06 10:12 UTC 版)
ウィラミット式(the Willamette locomotive) シェイ式を改良した形式。弁装置のワルシャート式への交換(シェイ式は弁装置にスティーブンソン式を使用)、重油専燃仕様、ボイラーの強化、過熱器の装備、ボイラーの高圧化に伴い、ピストンバルブの採用などの改良点があり経済性も向上したが、1922年から1929年までに33両が製造されたのみであった。 ジョンストン式(the Johnston locomotive) シェイ式と似ているが、シャフトが車体中央に位置している形式(シェイ式は右側面に位置している)。シャフトが外側に露出しているシェイ式と比べて保守に手間が掛かるため普及せず、1910年から1937年までに16両が製造されたのみであった。 ダヴェンポート式(the Davenport locomotive) 通常のロッド式の機関車に、牽引力を向上させるため、ギアによる補助駆動を付け加えた形式。 ダンカーク式(the Dunkirk locomotive) 2個の縦型シリンダーがクランクシャフトにより車輪を全軸駆動する方式。初期の「クラスA」クライマックスと類似している。クライマックス式を後に生産するダンカーク(Dunkirk)社が生産した。 ドルビア式(the Dolbeer locomotive) 前方に向いたシリンダーが、ボイラー前部に位置する大きなギアを介して車輪を駆動する方式。類似した形式が数多く存在し、「ジプシー」と総称された。 バイヤーズ式(the Byers locomotive) ボイラーの両側面に垂直に設置されたシリンダーが、ギアにより車輪を直接駆動する方式。軸配置0-4-0の小型機のみ製造された。 ベル式(the Bell locomotive) 内側シリンダーが車軸のギアボックスを駆動する方式。小型のタンク機から蒸気動車まで多くの種類が製造された。 ハーマン式(the Harman locomotive) 2軸ボギー台車に左右2つのスチーブンソン式蒸気エンジン(6"x6")を備え、同じ台車を逆向きに前後に配置(0-4-4-0)。クランクと第1減速平歯車はベアリング保持でオイルバス式、さらにチェーンで動軸2軸を駆動し、合計で4:1の減速比。このため蒸気機関車でありながら、カバー内のメインロッドは見えず、サイドロッドを持たない。心皿軸は中空で、配管と制御棒等を通している。 センチネル式(the Sentinel locomotive) 2基の縦シリンダー蒸気エンジンで動輪をチェーン駆動する。そのため、クランクや伝達軸は全て左右(マクラギ)方向に並行しており、2基のエンジンは前後タンデムに配置されてボンネットに収まっている。ボイラーは縦型でキャブ内にあるため、外観は蒸気機関車の特徴がほとんど無い。
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