『ドン・カルロス』の上演状況とは? わかりやすく解説

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『ドン・カルロス』(フランス語版)の上演状況

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/25 23:52 UTC 版)

ドン・カルロ」の記事における「『ドン・カルロス』(フランス語版の上状況」の解説

イタリア語による上演一般的だが、この作品当初作曲家意図したものどのようなものなのかという芸術的興味尽きるものではないであろう。特に作品傑作であれば尚更なのではないだろうか。このような背景もあり、時折フランス語による『ドン・カルロスの上が行われる。近年は特に19世紀フランスにおいてイタリア人作曲家フランス語作曲したグランド・オペラ甦演復活上演目立ってきている。例えば、ロッシーニの『ギヨーム・テル』( Guillaume Tell, 1829年)やドニゼッティの『ラ・ファヴォリート』( La favorite 1840年)などが代表的だが、その中にはヴェルディの『シチリアの晩鐘』も含まれている。また、マイアベーアアレヴィなどのグランド・オペラ近年のリバイバルという側面とも同期していると見ることもできる20世紀以降重要な上演次のような流れとなっている。 1973年ジョン・マシソンBBCコンサート・オーケストラ指揮して英国放送協会放送しCD制作した。これは初演リハーサル時にカットされこれまで一度演奏されたことがなかった音楽までを復活させたものであった。さらに、クラウディオ・アバドモデナ初演の5幕版をフランス語戻した版を使用してミラノ・スカラ座管弦楽団指揮してCD制作した。この版は同年サラ・コールドウェル指揮する オペラ・カンパニー・オブ・ボストンによって上演された。 1986年にはサンフランシスコ・オペラジョン・プリッチャード指揮、ニール・シコフ(英語版)のドン・カルロスピラール・ローレンガーエリザベートほかの配役上演された。 1996年にはロベルト・アラーニャの(ドン・カルロス)、カリタ・マッティラ(エリザベート)、トーマス・ハンプソンの(ロドリーグ)、 ヴァルトラウト・マイアーの(エボリ公女)、ジョゼ・ヴァン・ダム、エリック・ハーフヴァーソンの(大審問官)、 アントニオ・パッパーノ指揮にてパリシャトレ座にてリュック・ボンディの演出上演された。。 2004年6月にはベルトラン・ド・ビリー指揮によりウィーン国立歌劇場にて初演時のカット除いた完全全曲の上演が実現した2014年 9月6日 には日本でも演奏会形式にて5幕のパリ初演版演奏し日本初演を実現している。配役ドン・カルロス佐野成宏エリザベート浜田理恵フィリップ2世をカルロ・コロンバーラが歌い、ロドリーグが堀内康雄エボリ公女小山由美となっている。指揮佐藤正浩オーケストラはザ・オペラ・バンドで合唱武蔵野音楽大学会場東京芸術劇場であった2017年10月から11月にはパリ・オペラ座にてフィリップ・ジョルダン指揮ヨナス・カウフマンドン・カルロスエリーナ・ガランチャエボリ公女)、イルダール・アブドラザコフ(フィリップ2世)、リュドヴィク・テジエ(ロドリーグ)、ソーニャ・ヨンチェヴァエリザベート)、ディミトリ・ベロセルスキ(大審問官)、演出がクシシトフ・ワリコフスキという布陣上演し話題集めた2018年3月から4月にはリヨン国立オペラにてダニエーレ・ルスティオーニの指揮、セルゲイ・ロマノフスキーのドン・カルロス、ミケーレ・ペルトゥージ(フィリップ2世)、ステファン・ ドゥグー(ロドリーグ)、サリー・マシューズ(エリザベート)、エヴ=モード・ユボー(エボリ公女)、ロベルト・スカンディウッツィ(大審問官)、パトリック・ボレール(修道士)、ジャンヌ・マンドシュ(ティボー)、ヤニク・ベルヌ(レルマ伯爵)、演出クリストフ・オノレという布陣上演した2019年5月から6月にはハンブルク州立歌劇場でもピエール・ジョルジョ・モランディの指揮、ペーター・コンヴィチュニーの演出フランス語による『ドン・カルロスの上演を予定している。 フランス語版ドン・カルロス』は中規模以下の歌劇場には上演難しいものと考えられる。しかし、このオペラ原初スタイル歴史的素材扱った壮大なグランド・オペラであるので、イタリア・オペラであることの他に、こうした側面もこの傑作の持つ多様な魅力考えられるのではないだろうか。

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