「俺は地方病博士だ」とは? わかりやすく解説

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「俺は地方病博士だ」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:54 UTC 版)

地方病 (日本住血吸虫症)」の記事における「「俺は地方病博士だ」」の解説

地方病は、ミヤイリガイ生息する河川水路などで直接触れることによってセルカリア感染し罹患する。よって、水田耕作従事する農民感染危険性常時付きまとっていることになる。しかし、仕事ではない不要不急子供たち川遊びなどによる感染は、正しく指導することで防ぐことが可能なため、子供たちへの啓蒙対策急務となった小さい頃に罹患すればその後成長大きな影響与えるため、細心の注意が必要であると、自ら小学校2校の校医務めるようになっていた三神三朗も山梨地方病研究部申し入れた。 しかし、中間宿主経て変態する日本住血吸虫ライフサイクル子供たち理解させることは容易ではなかった。複雑な感染メカニズム文字文章のみで理解することは難しいため、子供たちにも理解しやすい周知方法検討模索した山梨地方病研究部1917年大正6年)、『俺は地方病博士だ(日本住血吸虫病の話)』と題した当時としては画期的なイラスト多用した16ページに及ぶ多色刷り予防冊子2万作成し、有病地の小学生無償配布したミヤイリガイの発見により日本住血吸虫生態解明されてから僅か3年後であったことを考えても、当時関係者児童への感染防止をいかに重視していたのかが分かる冊子の内容は、地方病水中病原セルカリアを介して皮膚から感染する病気であること、この病原ミヤイリガイという小さな巻貝潜んでいるため、川で遊ぶのは非常に危険であることを、子供にも理解できるように分かりやすく解説したものであったまた、小学生興味を引くために3人の登場人物配しストーリー性を持たせた絵本のような内容であった地方病研究部各校校長以下、全教員に授業読み聞かせるように義務付け感想文などを書かせる指導行い啓蒙努めた。 特にセルカリア活動活発になる夏場河川での水泳厳しく禁止されたが、大正時代郊外有病地の一般家庭では風呂はおろか上水道すらないのが当たり前であり、日本有数酷暑地帯である甲府盆地夏季では、子供たち河川での行水を完全に制限することは難しかったこのため、有病地の小中学校のプール設置が県の補助事業として優先的に進められるなど、引き続き子供たちへの感染防止徹底図られた。

※この「「俺は地方病博士だ」」の解説は、「地方病 (日本住血吸虫症)」の解説の一部です。
「「俺は地方病博士だ」」を含む「地方病 (日本住血吸虫症)」の記事については、「地方病 (日本住血吸虫症)」の概要を参照ください。

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