《旨》の正しい読み方
「旨」の正しい読み方
「旨」は「むね」と読む。「旨」は「趣旨」や「論旨」のような熟語においては「し」と読むが、「~の旨」「~を旨とする」のような言い方では「むね」と読まれる。「旨」の意味解説
「旨」とは、ある人が言葉で伝えようとしている内容、テーマのことである。文章や会話など、誰かが他人に用法を伝えようとしている際には「旨」が使われる。あるいは、目上の人の意思、意図という意味でも用いられてきた。「旨」とは、細かい論理のことではない。話の大意であり、おおまかな方向性を指す。なぜ「旨」と読むのか・理由
「むね」という言葉自体の成り立ちについては定かではない。ただ、昔から日本では「目上の人の意図」という意味で使われてきた。中国から漢字が輸入されてからは、「おもむき」という意味の「旨」に読み方があてはめられたと考えられる。なお、「旨(むね)」は漢字の訓読みである。「旨」の類語・用例・例文
「旨」の類語には「主旨」や「趣旨」がある。いずれも、「話の意図や目的」という点で「旨」に似ている。ただし、「主旨」は「話題の中心」という意味が強い。さらに、「趣旨」は「行おうとしていることの理由」を指す言葉としても使われてきた。これらに比べると、「旨」は非常に定義が曖昧な単語である。さまざまな状況で使えるうえ、「意図」「目的」「理由」「気持ち」など、文脈によって意味が変わる。以下、「旨」を使った例文を挙げていく。「その旨、しっかりと受け取りました。ただ、私たちとしては賛同できない活動に参加することはできません」
「勉強のために留学したい旨を親に伝えた。とても驚いていたが、最終的には賛成してくれた」
「君もそろそろ独立してはどうかな。本気で興味があるなら、投資してくれそうな人にその旨を伝えておくよ」
「友人が作ってくれた料理はまるでプロのようだった。とてもおいしかった旨を伝えると、奥様から教わったと照れていた」
「旨」の英語用例・例文
英語で「旨」は「(to) the effect」と表現する。「effect」は「効果」や「作用」という意味だ。つまり、「to the effect」の直訳は「効果に~」「作用に~」となる。「話に作用する部分」という意味で、「旨」に近い言い回しだ。以下、英語における「旨」の例文を挙げていく。I told my boss the will to the effect that I wanted to retire.It was easily accepted.(もう退職したい旨を上司に伝えた。簡単に受け入れてもらえた)
The government has informed the public to the effect that the election system will change.(政府は選挙制度が変わる旨を国民に伝えた)
I think I understand the effect that the research makes a profit. Still, I think what you are saying is ideal.(その研究が利益を生む旨、私は理解したつもりです。それでも、あなたの言っていることは理想論だと思います)
I heard the information to the effect that he would resign. He wasn't surprised. Because there was a sign.(彼が辞任する旨を聞いた。驚きではなかった。予兆はあったからだ)
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