《出生》の正しい読み方
「出生」の正しい読み方
出生は「しゅっしょう」「しゅっせい」または「すいさん」とも読む。「しゅっしょう」と「すいさん」が本来的な読み方とされ、「しゅっせい」は慣用読みとされる。ただし、現代においては慣用読みの「しゅっせい」と読まれる場合が多い。病院などでも「出生」は「しゅっせい」と読まれる。住民票や戸籍謄本を扱う役所などでは「出生」を「しゅっしょう」と読むことが多い。たとえば「出生届」は「しゅっしょうとどけ」と読まれる。これは戦時中に、同音異字の「出征(軍隊に所属し戦地に赴くこと)」との混同を避けるため、という意味もあったとされる。
「すいさん」は仏語(仏教用語)である。
「出生」の意味解説
「しゅっしょう」や「しゅっせい」と読む場合、出生は人が生まれ出ることや、母親となる生物の子宮から生存胎児が外界に娩出されるという意味を持つ。また、人の境遇や、生まれた家柄、生まれた土地などの氏素姓も意味する言葉である。「すいさん」と読む出生は、自分の食事から少量の食べ物を、餓鬼や鬼神などへ施すために別の食器へ取り分ける禅宗の行為を意味する言葉だ。出生と書いて「すいさん」と読むのは、禅宗の仏語として使われる場合であり、施食の意味がある出衆生食を略した言葉である。
なぜ「出生」をこう読むのか・理由
出生の「出」はしゅつ、で(る)、すいと読み、「生」はせい、しょう、い(きる)などと読むが、出生は「しゅつせい」とは読まない。「出」は二つの語句で作られる言葉の、後ろの語句がカ行、サ行、タ行、パ行で読む場合に、後ろの語句を発音しやすくするために詰まった読み方をする。促音化により小さい「っ」を用いて、「しゅつ」ではなく「しゅっ」と読むため出生は「しゅっしょう」や「しゅっせい」と読む。また、「すいさん」と読む場合の「生」は、平安時代から江戸時代にかけて、中国から日本へ伝わったとされる唐音の読み方によって「さん」と読む。「出生」の類語・用例・例文
人が生まれ出るなどの意味がある出生の類義語には、「出産」や「生誕」、「降誕」や「生まれる」のほか、「産まれる」などがある。例文には、「今年の出生率を年齢別にチェックする」「帝王切開によって出生した」「子供が生まれたので出生届を役所へ提出する」「出生数の激減が産婦人科医の減少に影響している」「出生時の異常は見られなかった」などがある。また、「あなたの出生都市が知りたい」「自分の隠された出生を調べるつもりだ」「昔に話した私の出生地について覚えていてくれて嬉しい」「出生国で差別することは許されない」などは、境遇や氏素姓などの意味で使われる出生の例文である。「出生」の英語用例・例文
出生の英語訳は「birth」である。出生地は「one's birthplace」や「one's place of birth」、出生年月日は「one's date of birth」、出生率は「a birthrate」などと英訳する。例文には、「Reiko learned the secrets concerning the circumstances of his own birth.(玲子は彼の出生の秘密を知る)」「Hers birth year is also unknown.(彼女の出生年は不明です)」「She told me hers age, hers birthplace, hers family, and so on.(彼女は私に家族や出生地、年齢などについて話してくれた)」などがある。- 《出生》の正しい読み方のページへのリンク