重油 不正軽油問題

重油

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/23 15:54 UTC 版)

不正軽油問題

A重油には軽油引取税が課税されないため、軽油に比べて安価であるが、その品質は軽油に非常に類似している。そのため、しばしば貨物自動車用ディーゼルエンジンの燃料に流用される。これは不正軽油と呼ばれ、脱税行為であるだけでなく、環境対策上の問題ともなる。

このような脱税目的でのA重油の使用を防ぐために、A重油には1991年(平成3年)から識別剤としてクマリンが添加されている。

また、国土交通省では、不正使用の防止のため、2005年(平成17年)から、走行中のトラック等の燃料を抜き取り検査を行っている。これは軽油と重油の硫黄分の濃度の違いに着目したもので、硫黄分の濃度の分析を行うことで判別を行う。軽油は硫黄分の濃度が10 ppm程度であるのに対して、硫黄分の一番低いLSA重油でも硫黄分の濃度が5000 ppmにもなるので、抜取った燃料が、法令基準の50 ppm以上であれば、厳しく指導を行っている。

脚注

関連項目

外部リンク


  1. ^ 原油蒸溜以降の、接触改質接触分解、脱硫、水素化分解、コーキングなどの工程を行う装置・設備。


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