リック・ディアス 試作機・バリエーション

リック・ディアス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/08 11:41 UTC 版)

試作機・バリエーション

プロトタイプ・リック・ディアス

諸元
プロトタイプ・リック・ディアス
PROTOTYPE RICK DIAS
型式番号 RX-098
頭頂高 19.0m[46]
本体重量 40.5t[46]
全備重量 59.7t[46]
装甲材質 チタン・セラミック複合材[47]
ガンダリウム合金[46]
出力 1,790kW[46]
推力 78,500kg[46]
センサー
有効半径
11,500m[46]
武装 クレイ・バズーカ
ビーム・ピストル
ハイパー・ビーム・サーベル×2
搭乗者 スミレ・ホンゴウ

メカニックデザイン企画『M-MSV』に登場。初出は『SD CLUB』第8号。「プロトタイプリックディアス」と中黒なしで表記されることが多い(初出含む)。

リック・ディアスの試作機。エゥーゴからの「高性能量産型」という要求から開発されるが、時間とコストの節減から基本構造にAE社で製造している連邦系MSと共通のムーバブルフレームを流用したことで、搭載可能なジェネレーターが限られ、出力不足の問題が生じる[48]。これを解消するため、装甲材にガンダリウムγが採用されることが決定し[48]、本機には「γガンダム」のコードネームが付与される[46]。しかし、ジオン系の技術者が中心となって開発されたため、重MSであるドムに近いシルエットとなっている[46]

機動性および格闘戦性能を重視しており、サブ・モノアイや、着脱してシールドとしても使用可能なバインダー・スラスターを側面に装備した大型バックパックが採用されている[46]。ビーム・サーベルも、大型で高出力のものを採用しているが、これらは量産型では変更されている[46]。携行武装として、量産型同様クレイ・バズーカとビーム・ピストルが用意されているが、前者は量産型のものと形状が異なる[注 16]。塗装は濃淡ブラウンを基調に、一部ライト・ブルーとオレンジで塗り分けられている。なお、コックピットの位置は明言されていない。

デザインは大河原邦男

劇中での活躍
『SD CLUB』第12号掲載の短編小説「モビルスーツコレクション・ノベルズAct.5 宿敵の幻影」では、上記の開発経緯のほか、シミュレーションでクワトロが搭乗し、最後にガンダムと対戦し勝利する。
漫画『機動戦士Ζガンダム Define』第4巻掲載の番外編「Struct EX01」では、アクシズからAE社へ移籍したスミレ・ホンゴウが開発責任者およびテスト・パイロットを務めており、機体の強度不足(材質は「超硬スチル合金セラミック複合材」とされる)からガンダリウムγの採用を要請、もともとアクシズのシャアからもたらされた技術であるため許可され、量産型に採用される経緯が描かれる。

リック・ディアス改

雑誌『ガンダムマガジン』No.2掲載の岩田和久の漫画『機動戦士Ζガンダム 宇宙を越える者』に登場。なお、リック・ディアスIIも本機と同じ名称で呼ばれることがあるが、別機体である。

プロトタイプ・リック・ディアスをベースとしているが、大きく外観が異なるのは頭部で、量産型の頭部に頭頂部カメラとV字アンテナが追加され、バルカン・ファランクスも内装している。また、作中では本機とプロトタイプ・リック・ディアスが並んでいる描写がある。

宇宙世紀0087年のグリプス襲撃前に大気圏突入テストをおこなう。ガンダムMk-IIのフライングアーマーに似たブースターを装備し、パイロットはアポリーの予定であったが、直前にクワトロがアポリーを襲い、替わって搭乗する。運用テスト中のプロトタイプガンダムMk-II(外観は通常型と同じ)と遭遇し撃破されるが、頭部の球形コックピット・カプセルによって大気圏突入を成功させる。これにより、ガンダリウムγの剛性が実証されたという。

シュツルム・ディアス

諸元
シュツルム・ディアス
SCHUZRUM-DIAS
型式番号 RMS-099B / RMS-099RS[49]
全高 28m[50] / 25.5m[51]
頭頂高 18m[50]
本体重量 32.5t[50]
全備重量 61.3t[50]
装甲材質 ガンダリウム合金[50]
出力 1,920kW[50]
推力 34,200×2[50]
10,300×2(バインダー部)[50]
総推力:105,000kg[52]
センサー
有効半径
11,500m[50]
武装 ビーム・カノン×2
クレイ・バズーカ
ビーム・ピストル×2
頭部バルカン・ファランクス×2
搭乗者 サトウ
ディアス隊
アムロ・レイ(小説版)
ダントン・ハイレッグ
その他 姿勢制御用バーニア×9[50]

テレビアニメ『機動戦士ガンダムΖΖ』に登場。

リック・ディアスの突撃型[49]あるいは火力強化型[50]。背部のランダム・バインダーを、大型のグライ・バインダーに換装し[49]、火力と推力を強化している。ほかに膝部と腰部背面装甲が原型機と異なり、隊長機は頭部バルカン・ファランクスのカバーが前面に張り出している。

グライ・バインダーは、出力4.2メガワットのビーム・カノン[50]とベクタード・スラスター、プロペラント・タンクからなる[51]。これによる最高速度は、原型機の1.5-2.5倍といわれる[51]。AMBAC肢としても機能するが、近接戦闘ではデッド・ウェイトとなることが多い[51]。携行武装はリック・ディアスのもののほか、ネーベ・ランチャーと呼ばれる多発式ロケット砲の標準装備も予定されていた[49]

当初の型式番号はRMS-099RSで[51]、クワトロ・バジーナの専用機として計画されているが[51]、彼が百式に乗り換えたため実現していない。その後、リック・ディアス隊の中から選抜されたエリート・パイロット・チームに配備される予定だったが[53]第一次ネオ・ジオン抗争の際にサイド3の「隠れジオン派」によって奪取されたとも[54]、政治的取引によってエゥーゴからネオ・ジオンに譲渡されたとも[53]、エゥーゴの元ジオン系軍人が寝返った際にネオ・ジオンに持ち込んだともいわれる[55]。ほかに、数機がカラバのエース・パイロットの手に渡ったとする説もある[51]

劇中での活躍
第38話に登場。エンドラIIに合流した「隠れジオン派」のサトウを隊長とする「ディアス隊」の9機が出撃、サトウ機はネェル・アーガマのブリッジに肉薄するが、マシュマー・セロの密命を受けたイリア・パゾムリゲルグによって撃破される。ほかに少なくとも4機がガンダム・チームに撃破されている。第44話では、マシュマーのザクIII改やリゲルグとともに2機(いずれも頭部は隊長機仕様)がコア3のハマーン・カーンが滞在する建物の前に立っているが、マシュマーたちが出撃したあとの去就は不明。
小説版『機動戦士ガンダムΖΖ』では、エゥーゴとカラバで運用され、アムロ・レイが搭乗。ジュドー・アーシタガンダム・チームと共闘し、プルツーが搭乗するサイコガンダムMk-IIを撃破する。
漫画『機動戦士ガンダム ピューリッツァー』では、カラバ内でアムロ・レイの動向が重要機密となり、影武者まで用意されたと語るベルトーチカ・イルマの回想の中に、Ζガンダム3号機ハーフゼータらとともに登場している。
ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威』では、グレミー・トト軍の制式カラーである灰色に塗装されたシュツルム・ディアス(グレミー軍仕様)が登場する。
漫画『機動戦士ガンダム MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』では宇宙世紀0090年にダントン・ハイレッグが搭乗し、シャア専用ディジェの援護をおこなう。
機動戦士ガンダムUC』の後日譚を描いた脚本獅子の帰還」では、ジオン共和国軍沿岸警備隊の隊長機として登場する。コール・サインは「ウィンド・ワン」。
デザイン
オリジナルのデザインは永野護。月刊「モデルグラフィックス」で永野自身による1/144のプラモデルを改造した作例と、各部の改造点を記した画稿という形で初公開された。その際の型式番号は「RMS-099RS」。
本来はエゥーゴのクワトロ専用機としてデザインされた機体で、永野のテキストでは「シャア専用突撃型」と記載されている[注 17]。しかし、テレビ版『機動戦士Ζガンダム』制作時にはデザイン画の提出が行われず、永野の弁によると「忘れた」とのこと。
『機動戦士ガンダムΖΖ』での登場に際して明貴美加によるクリンナップで全身稿が描かれ、第38話においてネオ・ジオンの機体として登場する。既売のプラモデルに新規パーツを追加し、新メカとして劇中に登場させることを目的としたバンダイ主導のデザインコンペの際[要出典]、モデルグラフィックスから提出された案の中に永野の作例時の設定をベースとした、エゥーゴのベテランパイロット専用機という設定が存在していたが[56]、同作ではモノアイの機体はジオン、と視聴者に分かりやすいMSの配置が行なわれたため[要出典]、敵役となった。
プラモデル
2004年12月発売のMGシリーズ『RMS-099 リック・ディアス(クワトロ・バジーナカラー)』にはシュツルム・ディアスをイメージさせる追加パーツが付属している。そのパーツを装着したリック・ディアスは若干跳ね上がったカメラアイのひさし(バルカン・ファランクスのカバー前部)や従来より長い膝部のパーツ、追加されたバーニアを持つ姿となる。
2009年4月にHGUCシリーズとして初インジェクションキット化された。商品は劇中で複数の勢力によって運用された設定を反映し、ネオ・ジオン、エゥーゴ、カラバ、連邦軍のマーキングシールが付属する。

リック・ディアス[シュトゥッツァー]

雑誌企画『ADVANCE OF Ζ ティターンズの旗のもとに』に登場。

ガブリエル・ゾラ用に試作された増加装備を装着した機体。ゾラがエゥーゴに参加する前に使用していたリック・ドム[シュトゥッツァー]を参考に設計・開発された。開発当初は装備追加による重量増で機動性に難を抱えていた[シュトゥッツァー]系MS共通の弱点を解決できずにいたが、のちに追加されたロング・シールドブースターを併用することにより機動性を強化・向上させることに成功し、さらに巡航形態にすることも可能になった。ただし、リック・ディアス本体に可変機構はないため、[シュトゥッツァー]ユニットのバインダーを左右に展開し、ロング・シールドブースターを背中に装着させる。

リック・ディアス[ガンダムヘッド]
ツインアイとアゴがあるガンダムタイプを連想させる頭部バリエーションもあるが、元ジオン軍であるゾラはこれの使用を拒み、ワイヤーカッターを追加しただけの通常型頭部のみを使用し続ける。腹部にウインチユニット、背中にウイングバインダーを2基装備し、その中にミサイルが充填されている。
最終決戦仕様
最終決戦時には、ロング・シールドブースターを3基接続して推力・攻撃力・防御力をさらに向上させているが、いびつな性能の水増しによって極めてバランスの悪い機体となり、[シュトゥッツァー]のあつかいに長けたベテラン・パイロットであるゾラでなければ、機体のポテンシャルを引き出すのは難しかった。武装プランの一例として、メガ・バズーカ・ランチャーの装備も考案されていた。

リック・ディアス[デルフォイ所属機]

雑誌企画『ADVANCE OF Ζ 刻に抗いし者』に登場(型式番号:RMS-099[57] または MSA-099[58])。

推力強化のため、腕部にバインダーを追加している。ルシアン・ベント機とソウイチ・オビノ機の2機が存在する。

カラーリングはガンダム[ケストレル]と同様の白と青になっている。

デザイン
『刻に抗いし者』の著者・神野淳一が提示した文字設定を元に、モデラーのGASが製作した模型作例がそのまま正式デザインとなっている[59]。機体本体にスラスターやバーニアを追加したり、バインダーをシールドに見えるようなデザインアレンジを行なっている[60]

カノーネ・ディアス

KANONE-DIAS

漫画版『機動戦士Ζガンダム』(近藤和久作画)に登場(型式番号:RMS-99)。

ペイロードの大きいリック・ディアスの中距離支援仕様。背部バックパックをキャノン砲付きのものに換装している。作中ではアポリーが搭乗するが、登場はわずか3コマのみとなっている。

背部バックパックの換装に伴い、ビーム・ピストルおよびウエポン・ラックが廃止されている。バインダーについては作中ではなく、巻末の説明では付いている。キャノン砲は大口径短砲身が2門。ガンキャノンのキャノン砲に似ているが、作中ではビーム砲らしき描写がされている。

リック・ディアスS

諸元
リック・ディアスS
型式番号 RMS-099S
所属 エゥーゴ
頭頂高 18.0m[61]
装甲材質 ガンダリウム合金
武装 ビーム・サーベル
クレイ・バズーカ
バルカンファランクス

ゲーム『GGENERATION GATHER BEAT2』シリーズに登場。Dディフェンサーとの連携運用を前提に開発された試作機。

Dディフェンサー装備のため、マウントラッチの増設などがおこなわれている。単体の性能においても、通常のリック・ディアスを上回る。武装は基本的にベース機から変更されていないが、クレイ・バズーカの代わりに長射程のロングレンジ・バズーカを装備する。外観上の差としては、頭部カバーの形状が異なる。

Dディフェンサー
Gディフェンサーと酷似した名称だが、単独での運用機能は持たされておらず、あくまで強化型バックパックという位置づけである(型式番号:FXA-04[要出典])。

スーパーディアス

諸元
スーパーディアス
型式番号 RMS-099S+D Defenser
所属 エゥーゴ
頭頂高 18.0m[61]
装甲材質 ガンダリウム合金
武装 ビーム・サーベル
マシンガン
クレイ・バズーカ
ロングレンジ・バズーカ
バルカンファランクス

リック・ディアスSとDディフェンサーの合体形態。

スーパーディアスはスーパーガンダムと同様のシステムで運用され、ガンダムMk-IIとGディフェンサーと同様に背面で接合される、Dディフェンサー (D-DEFENSER) と呼称される強化型バックパックを装備できるようになっている。Dディフェンサーを装備した状態ではDディフェンサー組み込み式の2丁のマシンガンを使用する。

Ζ計画の副産物として開発された機体である。難航する可変MSの開発に対して、万一可変機の開発が挫折した場合の保険として、可変機構を持たずとも可変機並の高機動性を確保すべく、開発が進められた。Dディフェンサーを装備した状態であれば、可変機並の機動性を発揮することが可能である。

劇中での活躍
漫画『機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽』にてエゥーゴの新型MSとして登場。ロングレンジ・バズーカによる狙撃任務に運用され、サイド7から脱出するティターンズ残党の宇宙艇や随伴するハイザックを狙撃する。

リック・ディアスII

諸元
リック・ディアスII
RICK DIAS II
型式番号 MSA-099-2
全高 24.05m[62]
頭頂高 18.52m[62]
本体重量 30.7t[62]
全備重量 58.2t[62]
装甲材質 ガンダリウム合金[62]
出力 1,850kW[62]
推力 19,300kg×2(背部)[62]
10,600kg×6(脚部)[62]
総推力:102,200kg[63]
センサー
有効半径
11,200m[63]
武装 2連装メガ・ビーム・ガン
ビーム・サーベル

メカニックデザイン企画『Ζ-MSV』で設定された。初出は『B-CLUB』第7号で、デザインは藤田一己[62]。同時に掲載された作例では、ガンダム・タイプの頭部(永野護によるΖΖガンダム初期稿を藤田がクリーンアップしたもの)に交換が可能となっていた[62]。「リック・ディアス改」と呼ばれることもあるが[要出典]、上記リック・ディアス改とは別機体である。2連装メガ・ビーム・ガンの形状は『B-CLUB』の作例でデザインされたものの他に、ゲーム『機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威V』でΖΖガンダムのメガ・ビームライフルに近い形状にアレンジされたものがある[64]

AE社が、グリプス戦役におけるMSの性能向上に対応してリック・ディアスを改良した機体[62]。同機はコックピットが頭部にあるため、ジェネレーター系統の強化が容易であるという[62]。改良型ブースター・バインダーはスラスター8基を搭載するが[65]、バインダーだけでなく機体各所も大幅に改良されている[63]。2連装メガ・ビーム・ガンは、のちにΖΖガンダムが携行するダブル・ビーム・ライフルの試作型である[62]。試作機が1機完成したのみで、(当時は)実戦投入はされていない[62]

漫画『機動戦士ガンダムF90 ファステストフォーミュラ』では、宇宙世紀0116年に「ヌーベルエグム」を名乗る過激派が少なくとも3機を運用、月のイプシロン市を占拠している。

レッテン・ディアス

雑誌「ゲームぎゃざ」の読者参加型ゲーム機動戦士ガンダム G-STRATEGY』に登場(型式番号:RMS-099NT)。

リック・ディアスをベースとするニュータイプ専用量産型MS。サイコミュは簡易型の準サイコミュにも換装可能で、非ニュータイプ兵の搭乗も可能。

固定装備として腕部有線式ビーム砲、バックパックにはインコムが搭載されている。頭部はシュツルム・ディアスに似たひさしのついたタイプ。コックピットハッチのある位置にバルカンポッドのようなモジュールがあるが、コックピット位置などディアスタイプと共通か不明。腕部有線式ビーム砲はゲーマルクに酷似した指で、武装保持には困難があったと推測される。

バックパックはΖΖガンダムのような大型のタイプ。ビーム・ピストルは撤去されている。


注釈

  1. ^ このデザインはのちに藤田一己によってクリンナップされ、百式と命名されて本編に登場した。
  2. ^ 小説では、ブレックス・フォーラ准将がガンダリウム・ガンマを使用した初めてのMSなので「ガンマ・ガンダム」という名称を提案したが、シャア・アズナブルによって「リック・ディアス」という別のコードネームが採用されたことになっている。
  3. ^ このことは、放送当時に発売されたプラモデルを永野自身が改造してシュツルム・ディアスを製作した際に明かしている[7][要ページ番号]
  4. ^ ドムタイプにガンダム系の機能を掛け合わせた機体とも呼ばれる[18]ほか、クワトロによってAE社にもたらされたドワス改が原型とした媒体もみられる[19]
  5. ^ この呼称は、ガンダリウムγの採用と、RX-78ガンダムとガンダムGP02をα、βと数えて(リック・ディアスの開発にはGP02にも携わった旧ジオン公国系技術者が多く参加していた)3番目のガンダムとしたことに起因している[23]。この際の命名以降、νガンダムまでのAE社製ガンダムにはギリシア・アルファベットを冠したコードネームが慣例となった[14]
  6. ^ 機種名の冠詞「リック」(RICK)は「MS-09R リック・ドム」と同じく宇宙用を意味する[24]が、宇宙戦専用であった「リック・ドム」と違い、本機の実際の仕様は汎用機であり、地球上の大気圏内・有重力下でも運用に支障はない。
  7. ^ この命名の経緯はアニメと若干ストーリーの異なる小説版で語られたものであり、アニメの劇中では語られないものの、『機動戦士ガンダムΖΖ』の第1話「プレリュードΖΖ」などで確認できるうえ、関連資料でも設定として記載されている。ただし、「ディアス」に関しては「エゥーゴの活動が折り返し地点に到達した」云々といった記述は小説版にはなく、ブレックスから意味を問われたクワトロ自身は「喜望峰の発見者でそういった名前の人がいた」といった程度の認識で、「ゴロで意味はない」とする趣旨の発言にとどめている。
  8. ^ 当時の地球連邦軍における型式番号の命名規則は、各開発拠点に割り当てられた10-19の数値の後に開発順で1桁の数字がつけられる方式がとられているが、09で始まる基地は存在しない。なお、MSA-009とする資料もある[28][29]
  9. ^ 一方で、基本フレームは地球連邦軍の規格を流用し、経費削減と製造期間の削減を図ったとする資料も存在する[12]
  10. ^ 第4話を参照。
  11. ^ 第13話を参照。
  12. ^ 『U.C. ARMS GALLERY 03』では、スペックでの出力は百式のビーム・ライフルBR-M-87と同じ2.8MWとされるが、本文ではM-87の出力はL-86の2倍とされている。
  13. ^ a b ビーム・サーベルの設定画より[38]
  14. ^ 月刊「コミックボンボン」別冊『Ζガンダムを10倍楽しむ本』の永野護によるピンナップに見られる。また、アニメ『ガンダムビルドファイターズ』第3話にてこの使用方法が再現されている。
  15. ^ 連載時のみでムックには未収録。
  16. ^ ビーム・ピストルの形状は『SD CLUB』第12号掲載小説の挿絵で確認できるが、上方からのみで量産型のものとの判別は難しい。
  17. ^ 膝アーマーがガルバルディβのもので、下腕部の形状も通常機と異なる。
  18. ^ 以上が「移動用ロケット推力」。ほかに「スラスター推力」として「7,900kg×2」が記載されているが、総推力には計上されていない。なお、『RE/100 MSK-008 ディジェ』付属説明書では総推力を「74,000kg(ロケット)+15,800kg(ジェット)」としている。
  19. ^ アムロ用の1機のみ開発されたとする資料もみられる[76]
  20. ^ 旧1/144やRE/100のプラモデルでの成型色は、ライト・ブルーに近い。
  21. ^ ただし "Constantly changing" と英文表記。
  22. ^ a b c ただし "Undisclosed" と英文表記。

出典

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