航空自衛官
自衛官
航空自衛官
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 01:12 UTC 版)
神田 鉄雄(かんだ てつお) 航空自衛隊二等空尉。ファントムの操縦テクニックは天下一品のパイロット(操縦士)。アクロバティックな飛行が得意で、激しい動きに付いていけない幾多のナビゲーターを病院送りにした、百里基地の問題児。 周りからゴリラ呼ばわりされるほどの体力バカで怖いもの知らず。喧嘩も滅法強く、引き分けはともかく負けた事は一度もない。反面、昔のある出来事以来ヘビを大の苦手とし、ゴム製のおもちゃであっても見ただけで気絶する。また、飛行機と無関係な機械にはまるで弱く、洗濯機もまともに扱えない。加えて父親譲りの重度の音痴で、好物はお子様ランチ。 父親も航空自衛官で、初めてF-4を操った日本人の一人だったが、神田が高校生の時にT-33の事故で二次災害回避のために重傷を負い殉職。神田自身も破天荒なフライトの一方でその恐ろしさを承知しており、旅客機の機長である伊達に関して「自分には多くの乗客の命を預かって飛ぶ度胸はない」と語ったり、何があろうと決して自機を捨てようとせず、有事の際には自分の命より他者の命を優先し、我が身を捨てても助けようとするなど、強烈な義務感・使命感を持ち、それを以って栗原をも牽引していく。「剣を帯びていても平和である限り抜かずに済ませる、人命を手に掛けるのは最後の最後」の自衛官である事に誇りを持っており、ペイント弾での模擬戦でもコクピットは狙わずエンジンのみを射撃した。 女性にはモテないと自認しているが、実際はそれなりに女性(それも美人ばかり)と縁がある。それどころか、あえて自分から女性を突き放すこともある。自分がいつ空で命を落とすかわからない身である事を承知しているためである。その辺りの事情もあってなのか、リカちゃん人形が好きらしい(栗原の分析のみで、作品内での描写はされていない)。 栗原 宏美(くりはら ひろよし) 航空自衛隊二等空尉。容姿端麗・頭脳明晰の超一流ナビゲーター(レーダー迎撃士官)。風防ガラスを塞がれて有視界飛行が出来ない状態でも、航空図さえあれば計器飛行でパイロットを目的地へ誘導出来る技量の持ち主。しかも実際の着地点が航法計算の結果から1メートルでもずれると満足出来ないなど、「ファントムのコンピュータ」を自認する。コンピュータおよびソフトウェア開発にも造詣が深い。神田が「オペレーション・コマンダー(作戦指揮官)」とジョーイに紹介するシーンもあり、場合によって呼称が変わる模様。またパイロットとしても高い技量を持つ。 初登場時には「真にファントムを飛ばしているのは、動かすだけのパイロットではなく目的空域を設定し誘導するナビゲーターだ」と言って憚らず、協調性に欠け揉め事ばかり起こし、三沢基地では神田同様の問題児だった。後に栗原は、自分が少しは人間らしくなったのは神田やジョーイのおかげだと述懐している。 コンディション作りにおいては神田よりも徹底しており、非番の時も余程のことがなければ酒類を口にしない。いつスクランブルがかかってもいいように備えているためで飲めないわけではなく、ある理由から一度だけしこたま飲んだこともある。また、航空事故の防止のため、食事には納豆を欠かさないようにしており、同居人の神田にもそれを徹底させている(納豆は腸内でのガスの膨張を防ぐ効果がある)。 父親は大企業「島崎重工」の社長・島崎猛。母親の栗原静は芸者で、いわゆる妾腹。異母兄弟(兄か弟かは不明)で人徳に欠ける和美(かずよし)と、異母妹の清美がいる。母の死に際して看取ることもしなかった父は嫌悪対象で、払われた養育費には一切手を付けず、大学卒業と同時に利子まで付けて叩き返している。和美とも不仲で、顔を合わせる度に嫌味を言われては無視している。しかし清美と再会して以降は、許しはしないまでも父への憎悪を捨てたことが示唆されている。そのせいか、一度期間限定で父の会社に出向しコンピュータシステムの構築を行い、懲戒免職された際も神田ともどもその会社に転職していた。 怒った際や本領を発揮する前に手の爪をヤスリ掛けする癖がある。同僚がその様子を見ると、「栗原の爪研ぎ」と呼んで基地中がざわつくほどである。 容姿は母譲りの美形で、基地祭などイベントで女装するとそこらの女が裸足で逃げ出す美しさ。愛用のオーデコロンはアラミス。神田もよく借用していた。 西川(にしかわ) 航空自衛隊三等空尉(後に二等空尉に昇任)。F-4EJ 320号機(※680と異なりこの機番のF-4EJは実在する)のパイロット。名前は不明。既婚者で、娘が生まれた頃を境に危険に敏感になり決断力が低下した時期があったが、太田司令の説得で克服し、神田に次ぐ操縦技量の持ち主に成長する。神田ほど問題を起こさないため、信頼は厚い。 水沢 健一(みずさわ けんいち) 航空自衛隊三等空尉(最終話で二等空尉に昇任)。F-4EJ 320号機のナビゲーター。 百里基地の男達の間でちょっとしたマドンナだったPX(基地内の売店)の美和子に恋したものの、告白できずに迷っていたところを西川に叱咤され、一念発起。交際申し込みを飛ばしていきなりプロポーズし、受け入れられ結婚。後に娘の美加が生まれる。 始末書すれすれの飛行を楽しむ680(神田・栗原)に対し、既婚者コンビで堅実なところが320の長所だと認識しており、西川をたしなめることもある。ナビとしても栗原に次ぐ腕前で、320は準エースの地位を不動のものとしている。 実家は東北地方の海辺にあり、美加が生まれて間もない頃に発生した地震で津波被害を受けている。 田中林(たなかばやし) 航空自衛隊三等空尉。ナビゲーター。通称「タヌキバヤシ」。実家が寺で、実家は寺でアラート待機中などによく経を唱えているため、周囲からは縁起が悪いと除け者にされることが多い。筆文字で「御通」と書かれたヘルメットを愛用。好物は夏でも冬でもタヌキうどん。 栗原・水沢が不在の時に神田・西川の後席を務めることがあり、ナビとしての腕前は成績の上では栗原・水沢に次ぐとされるが、飛行中に不測の事態に遭遇してパニックを起こしたことがある。 太田司令(おおた) 第7航空団(百里基地)司令。空将補(初期は一等空佐で直後に昇任。航空団司令は将補の職席であるため)。神田・栗原の暴走にいつも頭を痛めており、時にはそれがサディスティックなお仕置きにまで発展することもあるが、基本的に部下想いの良い上司である。西川がフライト中にトラブルを起こした際は自ら率先してファントムに乗り込み救出に向かい、最終巻で神・栗コンビが免職される事態に発展した際は監督責任を取っての辞職と引き換えで航空幕僚監部に寛大な処置を求めたり(事態が大きすぎたため認められなかった)と、部下達の事を我が子のように思い大事にしている。 体型は豆タンク型だが、第11飛行教育団勤務当時は“静浜の音速男”の異名で鳴らした俊足だった。現在は第一線を退いているもののパイロットとしての実力は未だに高く、体型の都合でかなり無理矢理だが神田に「俺でもあれは出来ない」と言わしめるような高等技術を見せた事もある。 矢瀬副司令(やせ) 第7航空団副司令。一等空佐(初期は二等空佐で直後に昇任。航空団副司令は一佐の職席であるため)。第一線にいた頃は優秀なナビゲーターで、太田とコンビだった。太田同様、神田・栗原の暴走に頭を痛める。しかし最終巻で神・栗コンビが免職される事態になった際は、太田に続き空幕に自らの引責辞職と引き換えでの寛大な処置を求めようとしている。 娘の恵が出生時に未熟児だった事から溺愛しており、叱られないことへの強い不満から彼女がグレかけた時に神田・栗原に助けられたことがある。 体型は名前の通りひょろのっぽ型。 今井班長(いまい) 百里基地整備第3班班長で一等空曹。太平洋戦争当時の百里原海軍航空隊で既に一等整備兵曹(自衛隊の一曹もしくは曹長相当官)を務め、航空自衛隊が出来た後は航空機整備員として百里基地に勤務。「ファントムはデリケートなんだ」が口癖で、神田・栗原の荒っぽい操縦に対し口うるさいが、良き理解者でもある。神田も彼の整備には「安心して乗っていられる」と全面の信頼を置いている。またマッハ2.6を叩き出した680号機を整備したのも彼である。 横山 久美子(よこやま くみこ) ファントムに憧れを抱きパイロットを夢見る少女。初登場時は高校生だったが、神田が独断で後席に乗せて飛行し、事故で神田が操縦不能に陥った際、栗原の誘導があったとはいえ久美子の操縦で着陸に成功している。 後に空自に入隊し、静浜基地で第11飛行教育団の飛行練習生になる。空士長。同期の女子練習生が次々に脱落していくことで悩み騒動を起こすが、来日中のキャシーに出会い精神的な成長を遂げる。神田を慕う様子が描写されている。
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