国連軍とは? わかりやすく解説

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こくれん‐ぐん【国連軍】

読み方:こくれんぐん

国際連合国際間の平和と安全を維持するために組織する軍隊安全保障理事会国連加盟国との間の協定により編成され国連指揮服する国際連合軍UNFUnited Nations Forces)。

[補説] 1945年国連創設以来今日まで正規の国連軍が組織されことはない。近年世界紛争地域派遣されているPKF国連平和維持軍)は、国連軍とは性格異なる。


【国連軍】(こくれんぐん)

国際連合国連)が組織する軍隊
常設組織はなく、必要に応じて加盟各国から部隊拠出して組織される
その形態によって、以下に述べる二種類大別される

狭義の「国連軍」

国連憲章規定により、加盟国への侵略行為対す軍事的措置を行うために組織するもの。
安全保障理事会安保理)の決議によって、(あらかじめ、安全保障理事会特別協定結んでいる)加盟国から兵力拠出して組織され国連統制下にて任務遂行する
この任務遂行にあたり安保理兵力使用計画作成及び部隊指揮運用に関して軍事参謀委員会からの援助助言を受けることになっている

しかし、国連発足以来現在まで「国連への兵力提供協定」を結んでいる加盟国が無いため、この形態の国連軍が組織されことはない。

朝鮮戦争の際の「国連軍」は、国連統制下にはなかったため厳密にはこれに含まれない
(現在で言えば多国籍軍」に近しいといえる

国連軍後方司令部

上記の「朝鮮戦争において組織された国連軍」の一組織として日本設置されている機関
1953年7月休戦受けて1954年締結された「日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定」(国連軍地位協定)を根拠として、在日米軍横田基地設置されている。
現在は4名の常駐スタッフ、及び各国大使館在勤駐在武官含めた23名の連絡将校団が勤務しており、年3~4回程度頻度情報交換のための非公式会合行っている。

なお、本司令部朝鮮半島から国連軍が撤退するまでの臨時組織であり、朝鮮半島から国連軍が撤退した後、90以内日本から撤退しなければならない定められている。

平和維持活動の一環としての「国連軍」

国連が、地域紛争平和的解決を図るために実施する平和維持活動」の軍事部門として組織するもの。
一般には「平和維持軍(PKF)」や「停戦監視団」などと呼ばれ紛争地にて以下のような活動従事する

こちらは上記の「狭義の国連軍」とは違い総会決議によって組織され国連統制下にて、必要最小限武器使用権限のみを与えられ個々目的達成する

参加する各国部隊将兵は、母国軍の軍服戦闘服)に、水色ベレー帽ヘルメットをかぶることから「ブルーベレー」「ブルーヘルメット」と通称される。
また、装甲車トラックなどの車両ヘリコプターは、国連所属であることを明記するため車体機体)を白色塗装され、「UN」(United Nationsの略)と大書されている。

わが国のPKF活動

わが国1956年国連加盟して以来憲法との関連から国連の行う軍事的活動長らく参加してこなかったが、1991年湾岸戦争戦後処理の一環として行われたペルシャ湾への掃海部隊派遣契機制定され国際平和協力法に基づき1992年、「国連第2次アンゴラ監視団(UNAVEM 2)」に初参加(この時は3名の自衛官選挙監視要員として派遣した)。
そして、同年参加した国連カンボジア暫定機構UNTAC)」には、陸海空3自衛隊それぞれ部隊拠出
以後さまざまな地域活動が行われていった


2013年3月現在、自衛隊参加しているPKF活動次の通りである。
(特に注記のない限り参加部隊はいずれ陸上自衛隊所属

任務派遣期限派遣部隊及び人数日本以外参加国
国連南スーダン派遣
UNMISS
2013/10/31第3次施設隊
(約330名・東北方面基幹)
及び現地支援調整所要
(20名・統合幕僚監部基幹)
オーストラリアバングラデシュベニンブラジルブルキナ・ファソ
カンボディアカナダ中国デンマークエクアドル
エルサルバドルフィジードイツギリシャグアテマラ
ギニアインドヨルダンケニアキルギスタン
マレーシアマリモンゴルナミビアネパール
ニュージーランドナイジェリアノルウェーパラグアイペルー
フィリピンポーランド韓国ルーマニアロシア
ルワンダシエラレオネスリランカスウェーデンスイス
タンザニアウガンダウクライナ英国イエメンザンビア

国連軍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/29 09:34 UTC 版)

国連軍(こくれんぐん、: United Nations Forces)は、国際連合安全保障理事会(安保理)の決議によって組織された国際連合の指揮に服する軍隊を指す[1][2]




「国連軍」の続きの解説一覧

国連軍(国家連盟、Allied Nations)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/11 09:35 UTC 版)

マーセナリーズ」の記事における「国連軍(国家連盟Allied Nations)」の解説

北朝鮮におけるPKO行っている。既に大規模戦闘終結しているためか、部隊の数はかなり小規模ACU迷彩思しき戦闘服ブルーヘルメット装備しており、基本武装M4カービン。サミュエル・ギャレット大佐指揮している。航空支援爆撃なども請け負う。南マップでは非武装地帯に、北マップでは亀城クソン)に指揮所がある。

※この「国連軍(国家連盟、Allied Nations)」の解説は、「マーセナリーズ」の解説の一部です。
「国連軍(国家連盟、Allied Nations)」を含む「マーセナリーズ」の記事については、「マーセナリーズ」の概要を参照ください。

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