蓮田市
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地理
埼玉県の東央部に位置し、東南部をさいたま市と接する。大宮台地(北足立台地)の一部である市内中央の蓮田台地と東部の白岡(黒浜)台地、その間を流れる元荒川および西から南の境を流れる綾瀬川周辺の低地からなる。JR東北本線(宇都宮線)および東北自動車道が市内を縦断する。高度経済成長期以降にかつて水田・森林等であった元荒川周辺の低地を中心に宅地造成が行われ首都圏のベッドタウンとなっているが、市内北西部や東部には田園や自然が多く残されている。主な工場は蓮田サービスエリア付近に集中している。
市内を国道122号と埼玉県道3号さいたま栗橋線が縦断、市内の関山・閏戸にて交差する。埼玉県道3号さいたま栗橋線と交差する国道122号蓮田岩槻バイパスは、計画決定から38年を経て2006年(平成18年)6月11日に開通した。
- 元荒川
- 綾瀬川
- 見沼代用水 - 見沼代用水は白岡市との境の柴山伏越で元荒川と、上尾市との境の瓦葺伏越で綾瀬川とそれぞれ交差する。
- 野通川
- 星川
- 赤堀川 - 市の北西部でわずかに掠める。
- 新堀排水路 - 黒浜沼から隼人堀川に至る排水河川。
歴史
約3万年前から人が住んでいたといわれており、市内には多くの貝塚・住居跡等の遺跡が残されている。また、市内の高台を中心に中世の武士城館跡が残るなど人々の暮らしの跡がみられる。江戸時代においては、市内域はほぼ岩槻藩領であり(時期や場所により一部天領・旗本領等あり)、荒川の付け替えにより元荒川の水量が減少したことや見沼代用水の開通に伴い新田の開発が盛んに行われた。明治時代に入り、鉄道が開通し蓮田駅が開業したことにより、同駅を中心に市街地が形成されていった。
- 1869年(明治2年)1月28日(旧暦) - 武蔵知県事・宮原忠治の管轄区域をもって大宮県が発足(県庁は日本橋馬喰町)。ほか旧市域では岩槻県・忍県・六浦県・小菅県に属した村もあった。
- 1869年(明治2年)9月29日(旧暦) - 県庁が浦和に移転し、大宮県から浦和県に改称。
- 1871年(明治4年)11月14日(旧暦) - 浦和県・忍県・岩槻県の3県が合併して埼玉県が誕生。
- 1872年(明治5年) - 大区小区制施行により、第18区 - 20区に所属する[4]。
- 1872年(明治7年) - 江戸初期からの上蓮田村と下蓮田村が合併し蓮田村が成立する[4][5][6][7]。
- 1885年(明治18年)7月16日 - 日本鉄道(後の東北本線)蓮田駅が開業。
- 1879年(明治12年) - 郡区町村編制法施行に伴い、南埼玉郡に所属する。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 蓮田村・貝塚村・閏戸村が合併し、南埼玉郡綾瀬村となる。蓮田村は大字蓮田となる。村役場を大字閏戸に設置[8]。村名は綾瀬川に因む。
- 1920年(大正9年) - 綾瀬村大字蓮田と河合村大字川島の間の境界変更を実施する[8]。
- 1924年(大正13年)10月19日 - 武州鉄道蓮田駅 - 岩槻駅間が開業する。
- 1934年(昭和9年)10月1日 - 綾瀬村が町制施行と同時に名称変更、蓮田町となる[9]。町役場は大字閏戸。
- 1938年(昭和13年)9月3日 - 武州鉄道が経営難を理由に廃止される。
- 1947年(昭和24年) - 平野村との境界変更を実施する[7]。
- 1954年(昭和29年)5月3日 - 南埼玉郡蓮田町・黒浜村・平野村が合併し、蓮田町となる[9]。町役場を大字蓮田に設置(1964年に住居表示が実施され、関山三丁目7番1号[4]となる)[7]。
- 1954年(昭和29年)9月 - 伊奈村大字小室の一部が編入される。
- 1955年(昭和30年) - 蓮田町大字根金の一部を白岡町へ編入。また、白岡町大字荒井新田の一部を蓮田町に編入、翌年に大字根金に併合する[7]。
- 1956年(昭和31年)1月1日 - 岩槻市の一部(川島および馬込の一部)を編入する[9]。
- 1966年(昭和41年) - 岩槻市との境界変更を実施する[7]。
- 1972年(昭和47年)10月1日 - 市制施行により、蓮田市となる[4][9]。
- 1987年(昭和62年)11月 - 現在の市役所庁舎(黒浜)が竣工、翌年1月に開庁[10]。
- 1988年(昭和63年)3月31日 - 防災行政無線運用開始。
- 1990年(平成2年)3月10日 - 地内を通る東北本線に「宇都宮線」の愛称を設定、使用開始される。
- 1994年(平成6年)11月20日 - 蓮田市総合市民体育館「パルシー」がオープン。
- 2011年(平成23年)1月4日 - 仕事始めに合わせ、条例改正により、市名の「蓮」が、しんにょうの点が2つの表記からしんにょうの点が1つの表記へ変更される[1][2]。コスト低減の観点から、市の公共施設の看板等の漢字変更は、老朽化もしくは破損した際に順次実施される[注釈 1]。
- 2011年(平成23年)4月1日 - 防災行政無線放送等変更。
- 2017年(平成29年)10月15日 - 蓮田市総合文化会館「ハストピア」がオープン。
- 2020年(令和2年)10月 - 蓮田駅西口再開発ビル「プレックス蓮田」が完成[11]。
人口
総人口は1999年の6万5千人をピークに都心回帰の影響で減少傾向にある。
蓮田市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 蓮田市の年齢・男女別人口分布(2005年) | ||
■紫色 ― 蓮田市
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | ||
蓮田市(に相当する地域)の人口の推移 | |||
総務省統計局 国勢調査より |
注釈
出典
- ^ a b 平成23年総務省告示第1号。同日付官報にて。
- ^ a b 蓮田市/「蓮田」の「蓮」を1点しんにゅうに変更することなどに伴う手続きについて at the Wayback Machine (archived 2018年12月14日)
- ^ “蓮田のいわれ”. 蓮田市役所 (2016年12月1日). 2017年9月23日閲覧。
- ^ a b c d 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』1099-1103頁。
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』268頁。
- ^ 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』458頁。
- ^ a b c d e 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』679頁。
- ^ a b 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』81頁。
- ^ a b c d 『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』1429頁。
- ^ 統計はすだ 平成30年度版 (PDF) - 蓮田市
- ^ “蓮田市 定住・子育て応援促進/より暮らしやすい街を目指して どんどん蓮田”. 2022年10月28日閲覧。
- ^ “蓮田市/市長の部屋”. www.city.hasuda.saitama.jp (2022年5月31日). 2022年5月31日閲覧。
- ^ “蓮田市/蓮田市議会議員名簿”. www.city.hasuda.saitama.jp. 2020年7月3日閲覧。
- ^ “表 市区町村別平均年齢”. 埼玉県 (2015年3月27日). 2015年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年4月7日閲覧。 (Microsoft Excelの.xls)
- ^ “出前健康相談・健康教育” (PDF). 埼玉県 (2015年3月27日). 2015年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年4月7日閲覧。
固有名詞の分類
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