羊羹
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/10 10:13 UTC 版)
羊羹の主な材料
- 小豆 - 餡にするほか、食感を楽しむために粒のまま混ぜることもある。大納言小豆の蜜煮をまぜた練羊羹を小倉羊羹という。
- 緑茶 - 抹茶などを白餡に練り込んだもの。
- 紅茶- 紅茶を白餡に練り込んだもの。
- コーヒー- コーヒーを白餡に練り込んだもの。
- 白みそ- 白みそを白餡に練り込んだもの。
- 白いんげん - 白餡にして羊羹に使うと、白色の羊羹となる。食紅で一部を着色した紅白羊羹は、縁起物として正月などの特別な行事の菓子として用いる場合がある。
- 金時豆 - 豆の質そのものは白いんげんと同じ白餡であるが皮に色素があるため着色する。小豆餡の薄いような色に仕上がる。この豆のみで仕上げた羊羹もある。(北海道江差町五勝手屋羊羹など)
- 栗 - 蒸した栗や、甘露煮にした栗を、通常の小豆羊羹に混ぜる、あるいは散らした物と、(芋羊羹のように)栗そのものをすり潰して餡とした物に大別できる。前者は全国で作られており、練り羊羹と蒸し羊羹のタイプが多い。後者は長野県など栗の産地で作られている。
- 胡桃
- ゴマ
- サツマイモ - 芋羊羹。
- ジャガイモ
- カボチャ
- 柿 - 柿で作ったジャムをそのまま寒天で固める方法と、白餡に混ぜて固める方法がある。
- イチジク
- ハッカ - 香料として。
- 塩 - 塩羊羹。
- 蕗を使用する羊羹もある。
尚、羊羹には、ここで挙げられている以外の食品が練り込まれる場合もある。(アスパラなどの野菜、リンゴなどの果物など)
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言語文化における羊羹
羊羹の数え方
羊羹は長い直方体の形状であり棹菓子(棹物)に分類されるため、羊羹を数える助数詞としては「棹」(さお)を用い、1棹、2棹(ひとさお・ふたさお)、…のように数える[30]。
羊羹にちなむ言葉
- 羊羹色:黒色などの衣類が、色あせて赤みを帯びた色を「羊羹色」と呼ぶ[31]。
- 夜の梅:虎屋黒川(通称とらや、本店・赤坂)の代表的商品「小倉羊羹 夜の梅(登録商標)」が最も有名である。切り口に見える小豆の粒の様子を、夜の闇の中に咲く白い梅の花に例えて付けられた名称。とらやのものは、一般的な小倉羊羹よりも小豆の粒の量が少なめで粒のかたさもやわらかいのが特徴の煉羊羹。3日かけて煉っている。「夜の梅」という呼称は、とらや以外にも駿河屋と鶴屋八幡で使われているが、いずれも合意の上で使われている。
- 玉と蝋石の雑種のよう:夏目漱石の著した『草枕』の作中において羊羹の美しさを表現した言葉。「どう見ても一個の美術品だ」という羊羹描写に続く、有名な一節の一部である。
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脚注
注釈
出典
- ^ 日本食品標準成分表2015年版(七訂) "第2章 日本食品標準成分表:15 菓子類" 「水ようかん」(食品番号:15039 索引番号:1891)
- ^ “ようかん変身新商品”. asahi.com (朝日新聞社). (2011年10月6日). オリジナルの2011年10月12日時点におけるアーカイブ。 . "糖度が約70度と高いため、腐りにくく、かつて賞味期限を2年と表示した時期もあった。ただ、期間が長いと防腐剤を使っていると誤解を受けやすいことを危惧して、業界にはあえて期間を短く表示する傾向もある。"
- ^ “防災のプロが教える! オススメ非常食と“備え”の極意”. 日本ユニシス (2019年11月13日). 2021年8月28日閲覧。
- ^ [1]走ろう!com 2022年8月7日閲覧
- ^ 山田孝雄『国語の中に於ける漢語の研究』宝文館、1940年、168頁 。
- ^ 新星出版社編集部『和菓子と日本茶の教科書』新星出版社、2009年、82頁。ISBN 978-4405091726。
- ^ 『宋書』毛脩之列伝「脩之嘗為羊羹、以薦虜尚書。尚書以為絶味、献之於燾。燾大喜、以脩之為太官令。」
- ^ 虎屋文庫 2019a, p. 40.
- ^ 虎屋文庫 2019a, p. 43.
- ^ 虎屋文庫 2019b, p. 2.
- ^ 虎屋文庫 2019b, p. 9.
- ^ 虎屋文庫 2019a, pp. 45–46.
- ^ 虎屋文庫 2019a, pp. 47–49.
- ^ 日本大百科全書 「羊かん」
- ^ 虎屋文庫 2019a, pp. 50–51.
- ^ a b 虎屋文庫 2019a, pp. 51–52.
- ^ 虎屋文庫 2019a, pp. 56–57.
- ^ 虎屋文庫 2019b, p. 11.
- ^ 虎屋文庫「史料に見る煉羊羹・蒸羊羹の呼称について」、虎屋文庫『和菓子』第20号、2013年、p50。
- ^ 虎屋文庫 2019a, p. 60.
- ^ 虎屋文庫 2019a, pp. 67–68.
- ^ 虎屋文庫 2019a, p. 71.
- ^ 村岡総本舗 羊羹資料館
- ^ 虎屋文庫 2019a, p. 55.
- ^ 虎屋文庫 2019a, p. 56.
- ^ 虎屋文庫 2019a, pp. 69–70.
- ^ a b c d 虎屋文庫 2019b, p. 16.
- ^ ふるさとの味とちぎのあじ栃木県
- ^ 「羊かん」コトバンク、2023年9月16日閲覧
- ^ 棹菓子 コトバンク、2023年9月16日閲覧
- ^ 羊羹色 コトバンク、2023年9月16日閲覧
羊羹と同じ種類の言葉
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