学歴フィルターとは? わかりやすく解説

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学歴フィルター

読み方:がくれきフィルター
別名:学歴フィルタ学歴によるフィルタリング

人選判断基準として学歴参照すること。とりわけ企業のが新卒大学生採用するに当りいわゆる上位大学在籍する者のみを選考対象とし、上位大学在籍者以外を検討前に不採用とすること。

学歴フィルタ就職希望者を不平等に扱う考え方であり、ともすれば差別的とも捉えられかねない選考法である。おおやけに学歴フィルターを設けていると表明している企業ほとんどないしかしながら採用活動にあたり膨大な数の学生先にかける大手企業などでは、学歴によって学生フィルタリングするケースままあるとされる書類選考大学名だけで選外判定されたり、あるいは説明会への参加機会得にくしたりするケースもあると指摘されている。

いわゆる大学入試在籍している者の多くは、大学入試などを通じて勉学励み努力して狭き門をくぐり抜けてきている。その意味で、有能な人材効率的に絞り込む手段として学歴フィルタには一定の論拠がある。

学歴フィルターは就活生の間のスラングとして登場し、後にマスメディアあげつらう程に浸透した日経新聞などによれば最近では、低ランク校に在籍している卓抜な人材逸することのないようにと、企業側の意識変わりつつあるとされる

関連サイト
就活生に朗報? 「学歴フィルター」に異変あり - 日本経済新聞 2013年11月27日

学歴フィルター

読み方:がくれきフィルター

主に企業採用などで、一定レベル上の大学の学生のみを採用しそれ未満大学の学生書類審査などの時点で即不採用とすることを指して用いられている語。採用試験以前に、会社説明会参加に際しても、学歴フィルターがかけられているとされる例もある。学歴フィルターを学歴差別表れなどとして、批判的に捉える向きもある。

学歴フィルター

学歴フィルターとは? 「学歴フィルター」とは、企業採用活動において、低学歴学生ふるい落すことやその仕組みを指す言葉です。具体的には、書類選考説明会参加予約の際に、いわゆる上位校か下位校かで差をつけるなどの手法がとられます。表向きは、大半企業が「学歴不問」をうたうものの、実際は、インターネット通じた膨大の数の応募効率的にさばく必要性から、採用活動で学歴フィルターを導入している企業少なくないといわれます

学歴フィルター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/22 02:38 UTC 版)

学歴フィルター(がくれきフィルター)とは日本就職活動において使われている用語の一つ。

どんな大学生でもネット上から簡単にエントリー行為が出来るようになったことで、担当者の業務負担が増え、採用コストが増加傾向にある中で企業側は学歴で足切りをしないと膨大な数の応募履歴書を処理し切れないため、特定の偏差値未満の大学の出身者の者を採用選考から除外しておくために設けている。

一部の大手企業では有名私立大学でも附属高校など系列校(エスカレーター、内部推薦)やAO入試、指定校推薦の学生が半数を占めるために、一般入試学生が占める難関国公立大学以外を弾く学歴フィルター、AOフィルターエスカレーターフィルターを使う[1][2][3][4][5][6]

背景

就職活動において入社を希望する学生が選考前に大学名によるスクリーニングでふるいにかけられる非公式の予備選考である。面接を行う場合に数千人の応募に対して、限られた人員と期間、リソースで面接に進む数百人を選ぶ場合にその基準になっているとされる[7]日本経済新聞などによると採用だけでなく、インターンシップセミナーにも、学内説明会の設置、リクルーター派遣の足切りも設けている[8]

リクルート就職未来研究所の「就職白書2020」によると、新卒採用コストは一人当たり2019年は71万5000円、2020年は93万6000円である[3]。数千~1万人超の応募者に対して数人~数十人の内々定者を決定するのに他に手段がないという現状を指摘しつつ[9]、人事側でより的確な判断基準や判別手法を創出できていない点に問題があるという意見もある[10]

なお人事選考の比較でみると、米国大企業では修士以上がほぼ必須の職も多く、ハーバード大学スタンフォード大学の学生には専門のリクルーターを付けて積極的な採用もしているなど日本よりもさらに学歴への見方が厳しいという指摘もある[11]

経緯と問題点

日本では1970年代まで大企業で採用対象の大学を指定する「指定校制度」を導入しているところが一般的であった[11]。当時の日本経営者団体連盟(日経連)の1966年の調査によると、従業員3000人以上の大企業のうち75.8%が指定校制度を導入していた[11]。しかし、指定校制度は世論から批判を受けたほか、労働力不足もあって形骸化していき、1980年代以降は指定校を優遇しつつ他大学からも採用する大企業が増えていった[11]

その一方で、採用において学歴フィルターを導入していても、企業はその事実を公言していない。採用において、このような手法を用いている事が社会に知れ渡れば、企業のイメージがダウンするリスクが存在するためである[12]

企業の中には一定レベル以上の大学に在籍していない者には説明会にすら参加させない方法をとっている所も存在しており、そのような企業では取りたくない大学に在籍している者には説明会の日程を常に満席と表示して説明会の予約を阻止している[13][14]就活ナビサイトにおいても、企業があらかじめ指定した条件に合致する者のみ、説明会に申し込めるように参加者を選別する機能も存在する。コラムニストの尾藤克之は就活ナビの問題点として企業と学生の橋渡しをする公平な存在ではないことを指摘した[15]

人事側が履歴書とエントリーシートの提出、適性試験、グループディスカッション、グループ面接、個人面接といった採用ステップをルーティーン化し、応募者にかなりの負担と手間をかけさせておいて、結局学歴だけで判断するという選考過程は、人事側により的確な判断基準や判別手法を創出できていない点に問題があるという意見もある[10]

関連項目

脚注

  1. ^ 『週刊東洋経済』(2015年6月27日)62頁
  2. ^ 「大東亜以下」マイナビのメールで改めて可視化された学歴フィルター 採用側には「不可欠」という声も”. キャリコネニュース (2021年12月7日). 2021年12月9日閲覧。
  3. ^ a b 「嫌なら勉強していい偏差値の大学に」 マイナビ“学歴フィルター”問題にひろゆき氏が持論 背景にある課題とは?”. ITmedia ビジネスオンライン (2021年12月8日). 2021年12月9日閲覧。
  4. ^ 安田賢治 (2019年5月5日). “エスカレーターで大学に進める付属校はどこ?〈dot.〉”. AERA dot. (アエラドット). 2021年12月8日閲覧。
  5. ^ 中堅大学を卒業した人たちが社会に出てから感じた「学歴の壁」”. マネーポストWEB (2021年8月30日). 2021年12月8日閲覧。
  6. ^ 溝上憲文 (2018年10月10日). “女子だけじゃない。AO、附属出身…企業採用の新たな“学歴”フィルター”. BUSINESS INSIDER JAPAN. 2021年12月8日閲覧。
  7. ^ 新田龍. “そんなに学歴フィルターは「悪」なのか マイナビ「大東亜」騒動で見落としがちな視点”. ITmedia ビジネスオンライン. アイティメディア. p. 2. 2022年2月25日閲覧。
  8. ^ 売り手市場なのに復活する「学歴フィルター」”. 日本経済新聞 (2015年2月26日). 2021年12月8日閲覧。
  9. ^ 新田龍. “そんなに学歴フィルターは「悪」なのか マイナビ「大東亜」騒動で見落としがちな視点”. ITmedia ビジネスオンライン. アイティメディア. p. 4. 2022年2月25日閲覧。
  10. ^ a b 新田龍. “そんなに学歴フィルターは「悪」なのか マイナビ「大東亜」騒動で見落としがちな視点”. ITmedia ビジネスオンライン. アイティメディア. p. 5. 2022年2月25日閲覧。
  11. ^ a b c d 新田龍. “そんなに学歴フィルターは「悪」なのか マイナビ「大東亜」騒動で見落としがちな視点”. ITmedia ビジネスオンライン. アイティメディア. p. 3. 2022年2月25日閲覧。
  12. ^ 就活後ろ倒しで、学歴偏重が強まるワケ~学歴フィルターによる学生ふるい落としの実態 - ビジネスジャーナル
  13. ^ 学歴選別強まる就活の裏側~中位大学以下はエントリーすらできない? - ビジネスジャーナル
  14. ^ 「学歴フィルター」の証拠画像がネットに大拡散! - キャリコネニュース
  15. ^ 「学歴フィルター」とは何ものか?  企業は学歴差別をなぜ公表できない?(オトナンサー).2021年12月12日閲覧。

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