下津井電鉄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/06 15:49 UTC 版)
種類 | 株式会社 |
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略称 | シモデン、下電、下電バス |
本社所在地 |
日本 〒700-0923 岡山県岡山市北区大元駅前3番61号 |
設立 |
1911年(明治44年)8月15日 (下津井軽便鉄道株式会社) |
業種 | 陸運業 |
法人番号 | 1260001003330 |
事業内容 | 乗合バス事業、貸切バス事業など |
代表者 |
代表取締役会長 永山 久人 代表取締役社長 永山 久仁彦 |
資本金 | 1億円 |
売上高 | 60億円(2023年3月期) |
営業利益 | 7,510万円(2010年3月期) |
純利益 |
▲1億3607万円 (2021年03月31日時点)[1] |
総資産 |
64億3206万8000円 (2021年03月31日時点)[1] |
従業員数 | 204人(2023年03月31日時点) |
決算期 | 毎年3月31日 |
主要株主 |
阪急電鉄 8.6% 下電ホテル 5.4% |
主要子会社 |
下電観光バス 100% シモデンスタッフサービス |
外部リンク | http://www.shimoden.co.jp/ |
グループキャッチフレーズは「100年分の感謝を未来へ」(下津井電鉄設立100周年記念キャッチフレーズ)。
概要
シモデングループの中核企業である。略称・愛称は下電(しもでん)、シモデン。 社名の通り、かつては鉄道路線も有していたが、1990年限りで廃止された。本社は岡山県岡山市北区大元駅前3番61号。
バス事業は鉄道業以来の地盤としている児島半島から岡山市内や倉敷市内を結ぶ路線が中心である。かつては岡山市内 - 児島間のバス路線が高収益を上げ、この収益で鉄道事業を維持できたが、西日本旅客鉄道本四備讃線(瀬戸大橋線)の開業で大打撃を受け岡山市近郊の路線に注力する一方、鉄道業からは撤退した。
岡山県内のバス業界は中小業者がひしめき合い、互いに合従連衡や対立を繰り返してきたが、下津井電鉄は両備グループとの関係が比較的良好な一方、中鉄バスとは対立することも多い。
スルッとKANSAI協議会に加盟していて、2006年10月1日から非接触ICカードシステム「Hareca」を導入した(両備バス・岡山電気軌道と同時にPiTaPa・ICOCAの利用も可能となった)。岡電バスや両備バスとは違い、下電バスでは運賃収納機での片利用先のICOCAやPiTaPaのチャージに対応している。 オーナーである永山一族が経営する同族企業で、阪急電鉄も資本参加しているが関係は希薄である。阪急阪神東宝グループとは岡山-梅田間の高速バス路線の発券委託や阪急三番街高速バスターミナルへ乗り入れていたが、吉備エクスプレス大阪号(西日本JRバス・中国JRバス・両備バスとの共同運行)に参入したことにより発券委託は廃止、梅田の乗り場も大阪駅JR高速バスターミナルに変更となった。
沿革
- 1911年(明治44年)8月15日: 下津井軽便鉄道株式会社として設立。
- 1912年(明治45年)5月23日: 本店を岡山県児島郡下津井町大字吹上723番地から同県同郡同町大字下津井928番地に移転。
- 1913年(大正2年)11月11日: 茶屋町 - 味野町(後の児島)間14.5kmが開業。軌間762mm。
- 1914年(大正3年)3月15日: 味野町 - 下津井間6.5kmが開業。
- 1915年(大正4年)5月29日: 本店を岡山県児島郡下津井町大字下津井2036番地の2に移転。
- 1922年(大正11年)11月28日: 下津井鉄道株式会社に商号変更。
- 1925年(大正14年)3月15日: 路線バス事業を開始。
- 1936年(昭和11年)5月: 西大寺鉄道と共同出資で両備バスを設立。
- 1937年(昭和12年)1月: 両備バスが倉敷 - 味野(児島) - 宇野間で路線バスの運行開始。
- 1949年(昭和24年)8月20日: 下津井電鉄株式会社に商号変更。
- 1952年(昭和27年)
- 2月: 両備バスから下津井電鉄が資本分離、両備バスは西大寺鉄道の子会社となる(その後、両備バスが西大寺鉄道を合併。(現在の両備ホールディングス))。
- 4月1日: 貸切バス事業を開始。
- 1954年(昭和29年)
- 1958年(昭和33年)8月: 味野タクシーを系列化し、下電交通とする。三鷹交通(タクシー)を設立。
- 1961年(昭和36年)9月22日: 杉並交通を設立。
- 1963年(昭和38年)6月: 備北バスに資本参加。
- 1964年(昭和39年)10月: タクシー部門を分離し、下電タクシーを設立。
- 1965年(昭和40年)6月1日 : 本店を岡山市平和町8番15号に移転。
- 1972年(昭和47年)4月1日: 茶屋町 - 児島間を廃止。線路跡は倉敷市へ売却、自転車道となる。
- 1977年 (昭和52年)9月29日 : 本店を岡山市大元駅前3番53号に移転。
- 1989年(平成元年)4月1日: 倉敷市交通局の事業廃止に伴い、バス事業の一部を譲受。
- 1991年(平成3年)1月1日: 児島 - 下津井間を廃止、鉄道から撤退してバス会社となる。
- 1996年(平成8年)3月1日:岡山県共通バスカードを導入 。
- 2000年(平成12年)4月1日: 貸切バス事業をエスディーケイ(2000年3月13日設立、現下電観光バス)へ譲渡。
- 2003年(平成15年)12月19日: 空港リムジンバスでの電子マネー決済は全国初、岡山電気軌道も同時実施。
- 2005年(平成17年)1月22日: 岡山空港リムジンバスで電子マネー「Edy」の利用が可能に。
- 2006年(平成18年)10月1日: 両備バス・岡山電気軌道とともに、中国地方初のICカードシステム「Hareca」を導入。同時にPiTaPa・ICOCAの利用も可能に。
- 2008年(平成20年)10月1日: 岡山県共通バスカードが廃止され扱い終了に。
- 2016年(平成28年)11月7日: 路線バス全線と岡山空港リムジンバス(下津井電鉄担当便)で無料Wi-Fiサービスを開始[2]。
- 2017年(平成29年)
- 2月20日:GPSを利用してパソコン・スマートフォン・携帯電話からバスの位置を確認できるロケーションシステム「バスまだ?」の試験運用を開始(宇野自動車と同一のシステム)[3]。
- 10月1日:交通系ICカード全国相互利用サービスを開始。
- ^ a b 下津井電鉄株式会社 第159期決算公告
- ^ “路線バス車内で無料 Wi-Fi サービス開始のお知らせ” (PDF). 下津井電鉄 (2016年11月7日). 2016年11月14日閲覧。
- ^ “バスロケーションシステムの導入のお知らせ” (PDF). 下津井電鉄 (2017年2月20日). 2018年7月25日閲覧。
- ^ “高速バス2路線免許 運輸省 JRバス関東など申請”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1989年3月17日)
- ^ a b “停留所名称変更のお知らせ” (PDF). 下津井電鉄 (2018年3月24日). 2018年7月27日閲覧。
- ^ a b “倉敷駅~下之町~児島駅線、倉敷駅〜渋川〜宇野駅線の廃止について” (PDF). 下津井電鉄 (2019年3月10日). 2019年3月31日閲覧。
- ^ a b “児島駅~渋川~宇野駅行きの運行開始について” (PDF). 下津井電鉄 (2019年3月15日). 2019年3月31日閲覧。
- ^ a b c “「児島駅~由加山」線 運行終了のお知らせ” (PDF). 下津井電鉄. 2020年10月4日閲覧。
- ^ “バスで”. 岡山桃太郎空港. 2019年8月4日閲覧。
- ^ [1]「興除線」
- ^ [2]「中庄線」
- ^ [3]「王子ヶ岳線」
- ^ a b 下電 児島のバス2路線廃止へ 由加山線と下津井線、利用低迷で 山陽新聞、2020年9月13日
- ^ “下津井循環線とこはい号の一部経路変更について” (PDF). 下津井電鉄 (2019年3月10日). 2019年3月31日閲覧。
- ^ [4]「下津井循環線とこはい号」
- ^ 三菱ふそうは宇野自動車からの中古車が中心だった。
- ^ “停留所名称変更のお知らせ” (PDF). 琴参バス (2018年9月28日). 2018年10月1日閲覧。
- ^ [5]「瀬戸大橋線」
- 1 下津井電鉄とは
- 2 下津井電鉄の概要
- 3 鉄道事業(廃止)
- 4 メルヘンドルフ事業
- 5 関連項目
- 下津井電鉄のページへのリンク