妖精
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/10/06 14:36 UTC 版)
妖精(ようせい、英語: fairy、faerie、フランス語: fée)は、神話や伝説に登場する超自然的な存在、人間と神の中間的な存在の総称[1][2][3]。あくまで空想上の概念であり、その実存については物理的に肯定されない。
現代の大衆文化では、妖精はしばしば「小型の人間に似た姿を持ち、背中に羽を生やし、魔法を使う美しい存在」として描かれる。しかし、このイメージはヨーロッパ各地に伝わる古い妖精伝承の全体を代表するものではない。伝統的な妖精は人間と同程度の大きさ、あるいは人間より大きい姿で語られる場合もあり、姿を自由に変える存在、動物の姿をとる存在、自然や水域・山・森林などと結びついた精霊、家庭に出入りする存在、死者や異界と関係する存在など、多様な形態をとる。[4][5]
概要
「妖精」という概念
「妖精」は日本語における総称であり、英語の fairy と完全に一対一対応する固有の民俗分類ではない。日本語では西欧のフェアリーだけでなく、エルフ、ピクシー、ゴブリン、レプラコーン、ニンフなど、さまざまな超自然的存在を広義に「妖精」と訳す場合がある。[6]
英語の fairy も、歴史上つねに現在と同じ範囲を意味していたわけではない。中英語の fairie は「妖精の国」「妖精たちの世界」「魔法・幻惑」などを意味し、後にその世界に住む個々の存在を指す用法が発達した。[7][8]
そのため、妖精を単純に「小さな羽の生えた人間」と定義すると、歴史的な民間伝承の大部分を取りこぼすことになる。
善悪による単純な分類の困難
現代の児童文学やファンタジー作品では、妖精が「善良な存在」として描かれることが多い。しかし、伝統的な妖精観では、善と悪を明確に二分することは困難である。人間に幸運や財宝を与える一方で、無礼、約束違反、住居や土地への侵入などに対して危害を加える存在も多く、ある伝承では人間を助け、別の伝承では同じ種類の存在が人間を脅かすこともある。[4][5]
スコットランドなどでは、妖精を直接「悪い存在」と呼ぶことを避け、「善き人々」「公正な人々」などの婉曲表現で呼ぶ伝承も知られている。このような呼称は、妖精に対する敬意、恐れ、あるいは不幸を避けようとする民間信仰と結びついている。[9]
語源
英語 fairy は中英語 fairie などにさかのぼり、古フランス語 faerie と関連する。古フランス語 fae / fée は、ラテン語 fata(運命の女神たち、あるいは運命に関する語)と結びつけられてきた。[7]
ただし、語源から直接「現代の妖精という概念全体がローマ神話の女神から生まれた」と結論づけることはできない。fairy という語の成立と、イギリス諸島などに存在した多様な精霊・妖怪・異界伝承の形成は別々の歴史過程を含んでいる。中世以降、異なる伝承や文学的表現が相互に影響し、次第に「妖精の国」や「妖精の民」というまとまりのある概念が形成されたと考えられている。[10]
「妖精の国」を意味する faerie
中世の faerie は、現在のように個々の小妖精だけを指す言葉ではなかった。そこには「妖精の住む領域」「魔法によって支配される異界」「妖精たちそのものの集団」といった複数の意味が含まれていた。[8]
この意味は後世の文学、とくに中世ロマンスやルネサンス文学における「妖精の国」の描写と深く結びついている。したがって「妖精」という概念の歴史を理解するためには、個々の妖精だけでなく、妖精が住むとされる異界そのものを考察する必要がある。
起源に関する諸説
妖精の「起源」については単一の説明が確立しているわけではない。妖精伝承はヨーロッパ各地の異なる宗教、神話、民間信仰、文学、地域伝承が長い時間をかけて重なった結果として形成されたと考えられている。[11][10]
古い神々・自然霊との関係
19世紀から20世紀にかけて、妖精をキリスト教以前の神々や自然霊が力を失った姿とみなす説が広く論じられた。妖精の物語に自然、樹木、水、山、季節、豊穣などが重要な役割を果たすことから、古代の自然崇拝との関連を指摘する研究者もいた。[4][12]
ただし、個々の妖精が古代の特定の神から直接発展したと証明することは困難である。異なる地域で似た役割を持つ超自然的存在が、それぞれ独立して成立した可能性もある。また、中世・近世の文学者や民俗学者自身が、異なる伝承を一つの体系にまとめたことも現代の妖精像に大きな影響を与えた。[10][11]
死者の霊との関係
妖精を死者の霊や異界に移行した人々と関連づける伝承・学説も存在する。妖精の国が地下、丘、墓所、古墳などと結びつけられること、妖精と死者の双方が人間世界と異界の境界に存在すると考えられることなどが、この解釈の根拠とされた。[4][13]
しかし、すべての妖精を「死者の霊」とみなすことはできない。地域によっては妖精は独立した種族、自然霊、神々の子孫、異界の住人などとして語られており、死者との関係も一様ではない。[11]
「失われた民族」説
19世紀には、妖精伝承を先史時代の人々に関する民間の記憶とみなす説が広まった。とくにブリテン諸島における妖精の地下住居、古い遺跡、石器、鉄への忌避などを、先住民と後から来た民族との接触の記憶として説明しようとする説があった。[11]
しかし、この種の説明は現在では妖精信仰の唯一の起源として扱うことはできない。妖精伝承は文学、宗教、地域の伝説、社会的慣習など複数の要素から形成されており、特定の先史民族の記憶だけで全体を説明することは困難である。近年の研究では、妖精という概念が中世から近世にかけて文学的・宗教的・民俗的に再構成されていった過程が重視されている。[10][11]
キリスト教との関係
中世ヨーロッパでは、妖精のような異界の存在をキリスト教的世界観の中でどのように位置づけるかが問題となった。妖精を神でも人間でもない存在として説明することは、キリスト教の天使・悪魔・人間という伝統的な分類には容易に収まらなかった。[13]
中世の説教や宗教的文章では、妖精に関する民間信仰が悪魔・魔術・迷信などと関連づけられる場合があった。Richard Firth Green は、中世教会による妖精信仰への批判を、民間に広がっていた妖精・異界信仰を宗教的に再解釈しようとする動きの一部として論じている。[13]
ただし、妖精を単純に「キリスト教によって悪魔化された古い神々」とする説明も過度に単純化されている。キリスト教化以前から存在したと考えられる伝承と、中世文学の中で形成された妖精像は相互に影響し合っているためである。[10]
ケルト圏の妖精
妖精伝承を語る際、とくに重要なのがアイルランド、スコットランド、ウェールズなどのケルト語圏である。これらの地域には「妖精」に相当する存在について大量の民話、伝説、歌、詩、文学作品が伝えられている。[9][6]
アイルランド
アイルランドの妖精伝承では、Aos Sí(アース・シー)などと呼ばれる存在が知られている。Aos Sí は一般に「シー(sí)の人々」あるいは「丘・塚に属する人々」と説明され、丘、古墳、砦、森、湖などの異界的な場所と結びついている。[9]
後世のアイルランド伝承や文学では、Aos Sí をトゥアハ・デ・ダナーンと結びつける説明も見られる。すなわち、神話上の民であったトゥアハ・デ・ダナーンが人間の支配する世界から退き、異界に住む存在となったという物語である。ただし、これはアイルランド神話の複雑な伝承史の一部であり、「すべての妖精はトゥアハ・デ・ダナーンである」という単純な定義として扱うべきものではない。[9][12]
アイルランドの妖精は、人間に幸福や富を与えることもあれば、土地を侵した者や妖精を侮辱した者に災いをもたらすこともある。そのため、妖精を直接敵視するのではなく、「善き人々」などの婉曲表現を用いる伝承が発達した。[4]
妖精塚と異界
アイルランドでは古い塚や丘、環状砦などが妖精と結びつけられることがある。これらの場所は「妖精の丘」「妖精の砦」などとして民間伝承の中で語られ、そこに住む妖精の領域を侵すことが危険とされた。[9]
妖精の住居は単なる「家」ではなく、人間世界とは別の秩序を持つ異界として描かれることが多い。人間が偶然そこへ入り込んだ場合、時間の流れが異なる、帰還できなくなる、食物を口にすると人間世界へ戻れなくなる、といったモチーフが現れることがある。[4]
スコットランド
スコットランドの妖精伝承では、妖精を指すさまざまな語が用いられ、妖精の集団や宮廷を想定する伝承も発達した。いわゆる「シーリー・コート(Seelie Court)」と「アンシーリー・コート(Unseelie Court)」の区別は後世の整理によって有名になったが、妖精を単純に善悪の二陣営へ分類できるわけではない。妖精は人間に親切なこともあれば、危険な存在として描かれることもある。[4] スコットランドでは、妖精と人間との婚姻、妖精の国への連れ去り、妖精による家畜への害、妖精の音楽や舞踏、妖精の行列など、多様な伝承が記録されている。
ウェールズ
ウェールズでは、Tylwyth Teg(ティルウィス・テーグ、「美しい人々」)が妖精に相当する代表的な呼称として知られている。[14]
Tylwyth Teg は、人間に近い姿をとり、地下や水辺などの異界に住み、音楽や舞踏と結びつく存在として描かれることがある。また、人間との婚姻、子供の取り替え、妖精の行列、特定の場所への侵入に対する報復など、他のブリテン諸島の妖精伝承と共通するモチーフも存在する。[14]
ただし、ウェールズの妖精伝承はアイルランドやスコットランドの伝承と同一ではない。地域ごとに名称、物語、社会的役割、妖精と人間の関係が異なるため、「ケルトの妖精」という一つの統一された体系として扱うことには注意が必要である。
ブリテン諸島における妖精の歴史的変化
歴史研究では、12世紀から17世紀にかけて、ブリテン諸島における妖精・エルフの表現が変化したことが指摘されている。Ronald Hutton によれば、初期には互いに必ずしも統一されていないさまざまな超自然的存在が文学作品の中に現れるが、中世後期になると「妖精の王国」のようなまとまりを持ったイメージが形成され、さらに宗教改革後には妖精の性質についての議論が盛んになった。[10]
この変化は、妖精が最初から現在知られているような一つの「種族」だったことを意味しない。むしろ異なる伝承、文学作品、宗教的解釈が次第に結合され、「妖精」という総合的なカテゴリーが形成された過程として理解できる。
妖精の世界
異界としての妖精界
妖精の世界は、英語では Fairyland、Faerie、Elfland などの名称で表現される。そこは人間世界とは異なる時間、空間、社会秩序を持つ場所として描かれることが多い。[4]
妖精界への入口として、丘、洞窟、泉、井戸、森、岩、湖、古い遺跡などが登場する場合がある。人間世界から見ると普通の場所であっても、妖精にとっては異界への境界となっているという構造である。[4]
時間の違い
妖精界に入った人間が戻ってくると、人間世界では長い年月が経過していた、という「異界の時間」のモチーフがある。逆に、妖精界では短時間しか過ごしていないつもりでも、人間世界では数年、数十年が経過している場合がある。[4]
このモチーフは、妖精が単なる小型の生物ではなく、「人間とは異なる世界に属する存在」であることを示す文学的・民俗的な装置として機能している。
食物と異界
妖精の食物は、妖精界と人間界の境界を示す重要なモチーフである。妖精から食物を与えられ、それを食べることで人間が妖精界に留まる、あるいは人間世界へ戻れなくなるという物語が存在する。[4]
一方で、妖精に食べ物や飲み物を供えるという民間慣習も伝えられている。牛乳、パンなどの食物を妖精に残しておくことで、妖精からの害を避けたり、家畜や家庭の幸福を願ったりする伝承が知られている。[9]
妖精と人間
妖精伝承では、人間と妖精の関係が重要なテーマとなる。
妖精による援助
妖精は人間に富、知識、技術、幸運、予言などを与える存在として描かれる場合がある。農作業、家事、音楽、鍛冶などを助ける家庭的な妖精の伝承も存在する。[4]
しかし、その援助には条件が付く場合が多い。人間が妖精との約束を破った場合、秘密を漏らした場合、妖精を侮辱した場合などには、贈り物が失われたり、幸福が災いに変わったりする。
妖精によるいたずら
妖精のいたずらは、妖精伝承の代表的な要素である。家畜を隠す、牛乳を変化させる、人間を迷わせる、道具を動かす、夜中に物音を立てるなど、比較的小さな悪戯から、人間を異界へ連れ去るような重大な行為まで幅がある。[9]
このため妖精は「完全な善」でも「完全な悪」でもなく、人間社会の道徳とは異なる独自の規則に従う存在として描かれることが多い。
妖精との婚姻
人間と妖精の恋愛・結婚は、中世ロマンスや後世の民話で繰り返し現れるモチーフである。妖精の女性が人間の男性と結婚する話、人間の女性が妖精の男性と結婚する話の双方が存在する。[4]
ただし、このような結婚には「禁忌」が設定されることが多い。妖精の妻が特定の質問をされてはならない、身体の一部や正体を見てはならない、特定の言葉を口にしてはならないなどの条件があり、それが破られると妖精は人間世界を去る。こうした物語は、異界と人間界の関係が一時的に成立しても完全には融合しないという構造を持つ。
取り替え子
取り替え子(changeling)は、ヨーロッパの妖精伝承において重要なモチーフの一つである。伝承上、妖精が人間の子供をさらい、代わりに妖精の子供、あるいは病弱で異常な子供を残していくとされる。[11][13]
取り替え子伝承はアイルランド、スコットランド、ウェールズなどを含む西ヨーロッパ各地で記録されている。ただし、地域によって物語の内容や対処法は大きく異なる。
中世の文献にも取り替え子に関連する記述は見られるが、Richard Firth Green が指摘するように、後世の民俗伝承で非常に有名になった取り替え子の概念を、そのまま中世全体に投影することには慎重さが必要である。[13]
近代の研究では、取り替え子伝承が、乳幼児の病気、障害、発達の違い、突然死などを妖精という超自然的原因によって説明する文化的枠組みとして機能した可能性も論じられている。ただし、個々の地域社会がその伝承をどのように理解していたかは一様ではない。[11]
妖精と自然
妖精は自然環境と密接に結びついている。
森、泉、川、湖、山、洞窟、丘、古い樹木などは、妖精の住居や活動場所として伝承に登場する。妖精は自然そのものの精霊と同一視される場合もあるが、必ずしもすべての妖精が自然現象を人格化した存在というわけではない。[4]
妖精の輪
妖精の輪(fairy ring)は、草地などに円形に生じるキノコの群生を指す民間伝承上の表現である。ヨーロッパの民間伝承では、このような円が妖精たちの踊った跡、あるいは妖精の集会所であると説明されることがあった。[6][9]
現代の生物学では、いわゆる妖精の輪は菌類の菌糸の成長などによって形成される自然現象として説明される。しかし、民間伝承の中では自然現象に妖精という原因を与えることで、日常生活では説明しにくい現象を理解する枠組みとして機能した。
樹木と妖精
特定の樹木が妖精と結びつく伝承も多い。とくにアイルランドなどでは、孤立したサンザシ(hawthorn)などが妖精の住む場所として扱われることがある。こうした樹木を切り倒すことや傷つけることが不幸を招くとする伝承も記録されている。[9]
妖精と動物
妖精伝承には人間型の存在だけでなく、動物の姿をとる超自然的存在も含まれる場合がある。
猫、犬、馬、鳥、魚、アザラシなどが妖精や妖精界と結びつけられることがある。スコットランドのケルピーのような水辺の馬型存在、アイルランドやスコットランドなどに伝わる猫型の妖精的存在などは、その代表例である。[9]
このような存在を「妖精」と呼ぶか「妖怪」「精霊」「怪物」などと分類するかは、言語と研究者によって異なる。したがって、日本語で「妖精」という語を使用する場合には、その言葉が原伝承における分類を必ずしもそのまま反映していないことに注意する必要がある。
妖精の身体的特徴
大きさ
現代のイメージでは妖精は非常に小さな存在として描かれることが多いが、伝統的な妖精伝承では身長は一定しない。人間と同程度の大きさ、あるいは人間より大きい存在として描かれる例もあり、小型化は妖精像の歴史的変化の一部である。[4][5]
17世紀以降、とくに文学、挿絵、児童文学などを通じて、妖精を小型化する傾向が強くなった。現代の「手のひらサイズ」の妖精像は、この後世の文学・美術の影響を強く受けている。
翼
蝶やトンボのような透明な羽を持つ妖精は、現代のファンタジー作品では非常に一般的である。しかし、古いヨーロッパの妖精伝承に登場する妖精が必ずしも翼を持っていたわけではない。[9]
翼を持つ小型妖精という図像は、近代の絵画、児童文学、挿絵、舞台、映画などによって広く普及したものである。とくに19世紀から20世紀にかけての妖精画は、現代の妖精像の形成に大きな影響を与えた。[11]
人間に似た姿
妖精は人間に近い身体を持つ存在として描かれることが多いが、人間とまったく同じ外見を持つとは限らない。美しい男女として描かれる場合もあれば、老人、子供、小人、醜い怪物、動物、あるいは人間には分類できない形態をとる場合もある。[4]
鉄と妖精
イギリス諸島の妖精伝承には、鉄が妖精に対する防御手段になるというモチーフが存在する。鉄製の道具、ナイフ、蹄鉄などを魔除けとして使用する話が知られている。[9] この習俗について、かつては「鉄器を持つ民族が石器を使用する先住民族を征服したという歴史的記憶」とする説明が提唱された。しかし、この説は妖精伝承全体を説明する決定的な証拠とはみなされていない。近代の民俗学では、鉄が魔除けとして扱われる文化的背景、宗教的象徴、社会的慣習などを含めて個別に検討する必要がある。[11]
妖精の分類
妖精には統一された世界共通の分類体系が存在するわけではない。研究者や地域の伝承によって、分類方法は大きく異なる。
庭的な妖精
家の中や農場に現れ、掃除、家畜の世話、農作業などを手伝う一方、人間からの扱いが悪いといたずらをする存在が伝えられている。イギリスのブラウニーなどが代表的な例である。[9]
森林・自然の妖精
森林、野原、樹木、泉、山など特定の自然環境に住む存在である。自然現象を説明する存在として扱われる場合もある。
水の妖精
泉、川、湖、海などに結びつく存在である。人間を水中へ誘う危険な存在として描かれることもあれば、人間の恋人や妻となる美しい女性として描かれることもある。[4]
妖精の動物
馬、犬、猫、鳥などの動物の姿をした妖精的存在が伝えられている。動物そのものが超自然的存在とみなされる場合と、妖精が動物に変身するとされる場合がある。
妖精の王族・宮廷
中世・近世文学では、妖精に王や女王、宮廷、騎士、従者などの人間社会に似た階級制度が与えられることがある。これは妖精伝承そのものだけでなく、文学的な世界構築によって発達した要素でもある。[10]
中世文学における妖精
中世ヨーロッパのロマンス文学では、妖精は重要な役割を果たした。
妖精の女性が騎士の前に現れ、結婚や贈り物、魔法の武器、王国などを与える一方、禁忌を破った騎士が妖精を失うという物語が存在する。この構造は、後世の文学における「妖精の妻」「異界の恋人」というモチーフに影響を与えた。[4]
アーサー王伝説
アーサー王伝説では、現在の児童向けファンタジーに登場するような小型の妖精とは異なる形で、異界の女性や魔術的存在が登場する。
湖の貴婦人、モルガン・ル・フェイなどは、妖精・魔女・異界の女性・魔術師などの境界に位置する複雑な人物として描かれている。作品や時代によって、それらを「妖精」と呼ぶかどうかも異なる。
モルガン・ル・フェイ
「ル・フェイ(le Fay)」はフランス語の fée、「妖精・魔法使いの女性」と関係する名称として解釈されてきた。中世ロマンスにおけるモルガンは、後世の「妖精」という分類をそのまま適用できる人物ではなく、魔術、異界、女性の超自然的権力など複数の伝統が重なった存在として理解される。[4]
シェイクスピアと妖精
16世紀末から17世紀初頭にかけて、ウィリアム・シェイクスピアは妖精の文学的イメージに大きな影響を与えた。
『夏の夜の夢』では、オーベロンとタイターニアが妖精界の王と女王として登場し、パック(ロビン・グッドフェロー)が人間たちの恋愛関係を魔法によって混乱させる。[15]
作品中の妖精は、単純に善良な小人ではない。人間の感情を操り、変身させ、恋愛を混乱させる一方、自然界や季節の秩序とも結びついている。
『夏の夜の夢』における妖精像は、古い民間伝承、イギリスの妖精信仰、中世文学、ルネサンス文学など複数の伝統を文学的に再構成したものと考えられる。
パック
パック(Puck、Robin Goodfellow)は、イングランドの妖精・いたずら者の伝承とシェイクスピア文学の双方で知られる存在である。
シェイクスピアのパックは、妖精王オーベロンに仕えるいたずら好きな存在として描かれる。魔法の薬によって人間の恋愛を混乱させたり、ボトムの頭をロバに変えたりする。[15]
この人物像は、民間伝承における「家庭や人間社会に入り込んでいたずらをする超自然的存在」と、文学作品における道化的キャラクターの双方を受け継いでいる。
ルネサンスと近世の妖精
ルネサンス期から近世にかけて、妖精は文学作品の中で体系化されるようになった。妖精の王国、王、女王、騎士、宮廷などが描かれ、妖精界は一種の異世界社会として構築された。[10]
この時期の文学では、妖精とエルフ、魔女、悪魔、精霊などの境界が現在より流動的だった。そのため、現代のファンタジー作品に見られるような厳密な「種族分類」を中世・近世の伝承にそのまま当てはめることはできない。
近代民俗学と妖精
18世紀から19世紀にかけて、ヨーロッパ各地で民話・伝説・迷信の収集が盛んになった。妖精伝承もその対象となり、地域ごとに異なる物語が記録・分類された。[11]
19世紀になると「フォークロア」という学問的枠組みが形成され、妖精は単なる娯楽的な物語の登場人物ではなく、民間信仰、社会構造、宗教史、文学史を研究するための資料として扱われるようになった。[11]
ヴィクトリア朝時代
ヴィクトリア朝のイギリスでは妖精への関心が高まり、文学、絵画、挿絵、児童書などで妖精が大量に描かれた。Carole G. Silver は、ヴィクトリア朝の妖精への関心が、当時の社会、宗教、科学、民族観、帝国主義、児童文化など幅広い文化的関心と結びついていたことを論じている。[11]
この時代には、古い妖精伝承が収集される一方、それらが文学や美術の中で大幅に再構成された。
妖精画
19世紀の妖精画は、現代の妖精像を形成する上で非常に大きな役割を果たした。
妖精は、森、花、月、蝶、トンボ、キノコなどと組み合わされ、幻想的で美しい小型の人物として描かれるようになった。一方で、怪物的で不気味な妖精、醜い小妖怪、老人の姿なども同時に描かれている。[11]
リチャード・ダッド
リチャード・ダッドは19世紀イギリスの画家で、妖精や超自然的存在を題材とする作品で知られる。代表作には『妖精の王の傑作』(The Fairy Feller's Master-Stroke)などがある。[16]
ダッドの妖精は、後世の「可愛らしい小妖精」とは異なり、非常に細密で奇妙、幻想的、時には不穏な存在として描かれている。
アーサー・ラッカム
アーサー・ラッカムは、19世紀末から20世紀初頭に活躍したイギリスの挿絵画家で、妖精や民話・童話の挿絵によって知られる。『グリム童話集』などの挿絵を通して幻想的な人物や怪物を描き、妖精美術の発展にも影響を与えた。[17]
児童文学と妖精
19世紀後半から20世紀にかけて、妖精は児童文学における重要な存在となった。
従来の妖精は人間を脅かすこともある曖昧で危険な存在だったが、児童文学では、子供を助ける小さな友達、願いを叶える存在、魔法の案内役などとして描かれることが増えた。[5]
この変化は妖精の「無害化・可愛らしさの強調」とも関係している。
花の妖精
シシリー・メアリー・バーカーによる「花の妖精」は20世紀の妖精図像を代表する作品群の一つである。花や植物を擬人化した小さな子供のような姿の妖精を描き、従来の恐ろしく異界的な妖精とは異なる、自然と子供らしさを結びつけた妖精像を普及させた。[18]
コティングリー妖精事件
コティングリー妖精事件は、1917年から1920年代にかけてイングランドのコティングリーで撮影された「妖精の写真」をめぐる事件である。
1917年、エルシー・ライトとフランシス・グリフィスの二人の少女が妖精を撮影したとされる写真を作成した。1920年に写真が広く知られるようになると、作家アーサー・コナン・ドイルが関心を示し、妖精の存在を支持する資料として扱った。[19]
写真は当時から偽物ではないかとの疑いを受けていた。後に二人は写真の一部が紙などで作った人物を利用したものであることを認め、事件は妖精の存在を証明する資料ではなく、20世紀初頭の妖精信仰、心霊主義、写真技術、大衆メディアの関係を示す文化史的事件として知られるようになった。[20]
コティングリー事件は、現代の「翼のある小さな妖精」というイメージが、民間伝承だけでなく写真、新聞、雑誌、児童文化、幻想文学などによって形成されていったことを示す例でもある。
妖精と心霊主義
19世紀後半から20世紀初頭のヨーロッパでは、心霊主義や神秘主義への関心が高まり、妖精もその文脈で語られることがあった。コティングリー事件でコナン・ドイルが写真に強い関心を示したことも、その文化的背景の一部である。[11]
ただし、妖精信仰、民俗学、心霊主義は同一のものではない。民俗学者が記録した妖精伝承と、近代の心霊主義者が妖精について主張した内容は区別する必要がある。
妖精研究の歴史
妖精についての研究は、古物研究、神話学、文学研究、民俗学、宗教学、文化史など複数の学問分野にまたがっている。
トマス・カイトリー
トマス・カイトリー(Thomas Keightley)は19世紀の妖精研究に影響を与えた著作 The Fairy Mythology を著した。日本語訳『妖精の誕生――フェアリー神話学』も刊行されている。[21]
カイトリーの研究はヨーロッパ各地の妖精・精霊伝承を比較するものであり、後世の妖精研究にも大きな影響を与えた。一方、19世紀の比較神話学や民俗学には、現在では慎重に扱われるべき進化論的・起源論的仮説も含まれている。
キャサリン・ブリッグズ
キャサリン・ブリッグズ(Katharine Mary Briggs)は20世紀を代表するイギリスの民俗学者の一人で、妖精伝承に関する多数の著作を残した。代表作 The Fairies in Tradition and Literature と A Dictionary of Fairies は、イギリス諸島の妖精伝承を調べる際の重要な資料として利用されている。[4][9]
『妖精事典』の日本語版は1992年に冨山房から刊行され、イギリスの妖精伝承について多数の項目を収録している。[9]
井村君江
井村君江は日本における妖精研究・紹介で知られる研究者で、『妖精学入門』を1998年に講談社から刊行した。同書では妖精の起源、ケルトの転生思想、古代遺跡、自然霊としての妖精、妖精の容姿・性質・行為・食物、シェイクスピア、児童文学、挿絵などが扱われている。[6]
20世紀以降の妖精像
20世紀になると、妖精は文学だけでなく、映画、アニメーション、漫画、ゲーム、広告、玩具などに登場するようになった。
この時期には、伝統的な妖精伝承を直接再現する作品だけでなく、作者が新しい設定を加えた「ファンタジー種族」としての妖精も一般化した。
その結果、現代の「妖精」という語には少なくとも二つの異なる意味が存在するようになった。一つは民間伝承・神話研究の対象としての妖精であり、もう一つはファンタジー作品における架空種族としての妖精である。
両者は重なっているが同一ではない。
ファンタジー作品における妖精
現代ファンタジーでは、妖精は魔法を使う種族として描かれることが多い。
典型的な設定には、以下のようなものがある。
- 小型または人間型の身体
- 翼による飛行
- 長寿または不老
- 魔法の使用
- 自然との親和性
- 植物や動物との意思疎通
- 人間には見えない能力
- 異界や妖精界への移動
- 人間とは異なる時間感覚
- 幻惑・変身能力
ただし、これらの特徴をすべて備える存在が伝統的な妖精だったわけではない。特に羽、極端な小型化、花や蝶との結びつきは、近代以降の美術や児童文化によって強く普及した特徴である。[5][11]
妖精とエルフ
日本語では「妖精」と「エルフ」が重なって使用されることがあるが、両者はもともと異なる言語・文化的背景を持つ。
elf はゲルマン語圏の伝承に由来する語であり、英語圏では中世以降、妖精的存在を指す語として fairy と部分的に重なるようになった。[4]
そのため、歴史的な伝承において「エルフ」と「フェアリー」を完全に別種族として扱うことも、完全に同一視することも適切ではない。
現代ファンタジーでは、エルフを人間に近い長身の種族、妖精を小型で翼のある種族として明確に区別する作品が多いが、これは近代ファンタジーにおける設定上の分類である。
妖精とニンフ
ニンフはギリシア神話に登場する自然の女神・精霊的存在であり、泉、河川、森、山などと結びつく。妖精との類似性から、英語・フランス語・日本語などで「妖精」と訳される場合がある。
しかし、ニンフは古代ギリシア宗教・神話体系の中で固有の位置を持っており、ブリテン諸島のフェアリーと同一の存在ではない。
19世紀以降の比較神話学や文学では、ニンフ、エルフ、フェアリーなどを「自然霊」という広いカテゴリーで比較することが行われてきた。[4]
妖精と魔女
妖精と魔女は伝承上しばしば関係するが、基本的には異なる概念である。
魔女は人間社会に属する人物が魔術を行う存在として描かれる場合が多いのに対し、妖精は人間とは異なる存在として扱われることが多い。
ただし、中世・近世の文学では境界が曖昧になる場合があり、妖精の女性が魔女のような魔術を使ったり、魔女が妖精と接触したりする物語も存在する。
妖精と悪魔
キリスト教化されたヨーロッパでは、妖精の存在を悪魔や悪霊と結びつける解釈が現れた。これは妖精がキリスト教神学上の明確なカテゴリーに入りにくかったこととも関係する。[13]
しかし、すべての妖精が悪魔として信じられていたわけではない。地域の民間伝承では、妖精は人間を助けることも害することもある曖昧な存在として扱われる場合が多かった。
妖精の道徳観
妖精の行動原理は、人間社会の道徳とは異なるものとして描かれることが多い。
例えば、人間にとっては小さな無礼でも妖精にとっては重大な侮辱である場合があり、逆に妖精によるいたずらが妖精自身にとっては単なる遊びであることもある。[4]
この「人間とは異なる道徳」は、妖精物語の重要な特徴である。
妖精は「善い妖精」と「悪い妖精」という単純な二分法では説明しきれず、むしろ人間とは異なる規則に従う存在として描かれることが多い。
妖精と約束
妖精物語では、約束、禁忌、秘密が重要な役割を持つ。
妖精と人間との契約において、特定の行為をしてはならない、妖精の正体を尋ねてはならない、ある場所へ行ってはならないなどの条件が設定されることがある。
主人公がその条件を破ると、妖精は人間世界を去るか、人間に罰を与える。この構造は、妖精物語だけでなく中世ロマンスやヨーロッパ各地の異類婚姻譚にも広く見られる。
妖精の予言能力
妖精は未来を知る存在として描かれる場合がある。誕生の際に子供の運命を定める女性たち、未来を予告する妖精、王や英雄の運命を告げる存在などが文学・伝承に登場する。[12]
この特徴は、妖精という概念が「魔法を使う存在」というだけでなく、「人間には見えない運命や異界の知識に接触する存在」として理解されてきたことを示している。
妖精の音楽と舞踏
妖精の音楽と舞踏は、ヨーロッパ各地の民間伝承で重要なモチーフとなっている。
夜間に草原や丘で妖精が輪になって踊る、妖精の音楽を聞いた人間が異界へ誘われる、妖精の踊りに参加した人間が長い時間を失うなどの物語がある。[4]
妖精の音楽は美しいものとして描かれる一方、人間がその音楽に魅了されること自体が危険である場合もある。
妖精と死
妖精は死そのものではないが、死者の世界や異界との境界に置かれることがある。
人間が妖精界へ連れ去られる物語では、本人が死んだと考えられたり、現実世界から長期間姿を消したりすることがある。また、妖精の国が地下や墓地、古墳と関連づけられることもある。[13]
こうした特徴から、一部の研究では妖精伝承と死者・祖霊信仰の関係が論じられてきた。ただし、妖精をすべて死者の霊とみなす説が学界で確定しているわけではない。[11]
ヨーロッパ各地の類似存在
「妖精」という概念はイギリス諸島だけに存在するものではない。フランスの fée、イタリアの fata、スペインの hada、ドイツ語圏の精霊・エルフ的存在、スラヴ諸地域の水・森・山に関係する女性霊など、さまざまな地域に人間と異界の境界に位置する超自然的存在が伝承されている。[12][22]
ただし、これらをすべて英語の fairy と同一視することはできない。それぞれの地域で宗教史、社会構造、自然環境、言語、物語形式が異なるためである。
南東ヨーロッパと中東欧
東ヨーロッパ、南東ヨーロッパにも、妖精と比較される超自然的存在が存在する。Éva Pócs は南東・中東ヨーロッパにおける妖精的存在と魔女信仰の境界を比較し、妖精、死者、魔術、自然霊などが複雑に結びつくことを論じている。[22]
このことは、英語の fairy という語を使用せずとも、人間社会と異界の間に位置する超自然的存在がヨーロッパ各地で独自に形成されてきたことを示している。
日本における「妖精」
日本語の「妖精」は、主として西洋の fairy やフランス語 fée などを翻訳するために用いられてきた語である。日本の妖怪、精霊、仙女などとは重なる部分があるものの、歴史的には異なる文化体系に属する概念である。[6]
日本では文学、児童文学、絵本、漫画、アニメーション、ゲームなどを通じて妖精のイメージが普及し、「小型の人型で翼を持つ存在」というイメージが一般化した。
しかし、学術的に妖精を扱う場合には、日本の創作作品における妖精像と、イギリス・アイルランド・スコットランドなどの民間伝承における妖精像を区別する必要がある。
現代の大衆文化
現代のファンタジーでは、妖精は非常に広い意味で使用される。
文学、漫画、アニメ、映画、テレビゲームなどでは、妖精が魔法を使用する種族として登場したり、自然を守る存在、精霊、神の使者、小型の人間、異世界の住民などとして設定されたりする。
このような作品では、作者がヨーロッパの伝承を自由に組み合わせて新しい妖精像を作ることが多い。そのため、現代作品に登場する妖精の特徴を、そのまま歴史的な民間伝承の特徴とみなすことはできない。
研究上の問題
妖精研究における大きな問題の一つは、「妖精」というカテゴリー自体が歴史的に固定されていないことである。
古い資料では、エルフ、精霊、魔女、悪魔、異界の女性、死者、自然霊などが異なる名称で記録されている。その後、民俗学者や文学者がこれらを「fairy」という大きなカテゴリーにまとめてきた。[10]
そのため、現代の研究では「妖精とは何か」という質問だけでなく、「特定の時代・地域の人々が、どのような超自然的存在をどのような名前で呼び、どのような性質を与えていたか」を調べることが重要になる。
「妖精」という種族は存在したのか
民間伝承上の妖精は、生物学的な意味で一つの種族として統一されているわけではない。
「妖精」という語は、異なる地域の異なる存在をまとめる研究・翻訳上のカテゴリーであり、すべての妖精に共通する身体的特徴や生態が存在するわけではない。
したがって、「妖精は何センチなのか」「妖精には必ず翼があるのか」「妖精は善なのか悪なのか」といった質問には、単一の歴史的回答を与えることができない。
妖精のイメージの変遷
妖精像は、おおまかに以下のような複数の段階を経て変化したと考えることができる。
古代・中世の自然霊、異界の存在、女性的な超自然的存在など。
中世ロマンスにおける異界の女性、妖精の騎士、妖精界。
近世イギリスにおけるエルフ・妖精・魔術・民間信仰の複雑化。
18~19世紀の民俗学・古物研究による収集と分類。
ヴィクトリア朝の文学・絵画による美化・小型化。
20世紀の児童文学による親しみやすい妖精像。
現代ファンタジーにおける「魔法を使う種族」としての再構成。
美術史における妖精
妖精画は19世紀イギリスで特に発展した。画家たちは妖精を、古代的・自然的・性的・子供的・グロテスクなどさまざまなイメージで描いた。
妖精画に共通するのは、現実世界と異界との境界を視覚化することである。森、花、夜、月、霧、古い樹木、湖などが背景として利用され、現実と夢の中間のような空間が構築された。
ヴィクトリア朝の妖精画は、文学作品と相互に影響し合いながら発展した。[11]
妖精と科学的説明
妖精に関する伝承の多くは、現代科学によって超自然現象として認められているわけではない。
例えば妖精の輪として語られた現象は菌類の成長で説明でき、妖精による病気・家畜の異常・自然現象などの説明も、現代では医学、動物学、気象学、心理学などによって別の原因が説明される場合がある。
しかし、科学的説明が存在することと、民間伝承が文化的価値を持たないことは別問題である。妖精伝承は、人々が自然現象、病気、死、出産、恋愛、社会的規範、未知の場所などをどのように理解してきたかを研究する資料となる。
妖精伝承と社会
妖精の物語は、単なる空想としてだけでなく、社会規範を伝える機能を持つ場合がある。
子供に森へ一人で行かないよう教えるため、妖精の物語が利用されることがある。また、他人の土地に勝手に入らないこと、特定の樹木を傷つけないこと、夜間に危険な場所へ行かないことなど、社会的・環境的な規範を妖精伝承が補強する場合もある。[4]
妖精はまた、説明しにくい出来事の原因としても機能した。突然の病気、家畜の異常、子供の病気、失踪、物の紛失などが妖精の仕業と説明されることで、共同体の中で理解可能な物語が形成された。
妖精の文化的意味
妖精は、人間と自然、人間と異界、既知と未知、生と死、秩序と混沌の境界に位置する存在として表現されることが多い。
そのため妖精物語では、「人間の世界の外側には何があるのか」という問題が繰り返し扱われる。
妖精が人間に似ているにもかかわらず、人間とは異なる規則に従うという特徴は、異文化・異民族・自然・死・未知の領域など、人間社会が自分たちとは異なるものを想像する方法とも関係している。
脚注
- ↑ 井村 (1998) [要ページ番号]
- ↑ Katharine Briggs, A Dictionary of Fairies, Allen Lane 1976 (Route Ledge 2003)
- ↑ M. bragg, J. Wood, et al., (2006年5月11日). “Fairies”. BBC radio 4, In Our Time Archive: Culture. BBC. 2015年11月15日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 Katharine M. Briggs, The Fairies in Tradition and Literature, Routledge & Kegan Paul, 1967. 第2版はRoutledge, 2002年。
- 1 2 3 4 5 6 Diane Purkiss, Troublesome Things: A History of Fairies and Fairy Stories, Allen Lane, 2000.
- 1 2 3 4 5 引用エラー: 無効な
<ref>タグです。「Imura1998」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません - 1 2 Oxford Advanced Learner's Dictionary, “fairy”, Oxford University Press. 語源についてはMiddle English fairy、Old French faerie、fae、ラテン語 fata との関係が説明されている。
- 1 2 Chera Cole, Fairy in Middle English Romance, University of St Andrews, PhD thesis。中英語 fairie の語義と中世フランス語・ラテン語との関係を論じている。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 引用エラー: 無効な
<ref>タグです。「Briggs1992」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません - 1 2 3 4 5 6 7 8 9 Ronald Hutton, “The Making of the Early Modern British Fairy Tradition”, The Historical Journal, Vol.57, No.4, 2014, pp.1135–1157. DOI:10.1017/S0018246X14000351。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 Carole G. Silver, Strange and Secret Peoples: Fairies and Victorian Consciousness, Oxford University Press, 1999. DOI:10.1093/oso/9780195121995.001.0001。
- 1 2 3 4 トマス・カイトリー『妖精の誕生――フェアリー神話学』市場泰男訳、文元社、2004年。原著 The Fairy Mythology。
- 1 2 3 4 5 6 7 Richard Firth Green, Elf Queens and Holy Friars: Fairy Beliefs and the Medieval Church, University of Pennsylvania Press, 2016.
- 1 2 Angelika Rüdiger, Y Tylwyth Teg: An Analysis of a Literary Motif, Bangor University, PhD thesis。
- 1 2 Folger Shakespeare Library, “A Midsummer Night's Dream”. 同作品ではOberon、Titania、Puckなどの妖精が重要な役割を担うことが解説されている。
- ↑ Tate, Richard Dadd, The Fairy Feller's Master-Stroke。作品情報および制作史を参照。
- ↑ Victoria and Albert Museum, “Wartime fairy tales”。アーサー・ラッカムの挿絵、19世紀末から20世紀初頭の幻想文学・挿絵文化について解説している。
- ↑ Cicely Mary Barkerの作品群についてはFlower Fairies公式資料および関連する美術史資料を参照。
- ↑ Arthur Conan Doyle Collection, “The Cottingley Fairies”。ポーツマス市のコナン・ドイル関連資料。
- ↑ “Cottingley Fairies”, English Wikipedia。事件史について、写真の制作、コナン・ドイルによる紹介、後年の告白などを整理している。
- ↑ 国立国会図書館サーチ『妖精の誕生――フェアリー神話学』。著者トマス・カイトリー、訳者市場泰男、文元社、2004年。
- 1 2 Éva Pócs, Fairies and Witches at the Boundary of South-Eastern and Central Europe, Folklore Fellows' Communications No.243, Academia Scientiarum Fennica, 1989。
== 参考文献 ==
- 井村君江『妖精学入門』講談社〈講談社現代新書〉、1998年。ISBN 978-4-06-149419-0。
- キャサリン・ブリッグズ『妖精事典』平野敬一・井村君江・三宅忠明・吉田新一訳、冨山房、1992年。ISBN 978-4-572-00093-4。
- キャサリン・ブリッグズ『妖精Who's Who』井村君江訳、筑摩書房〈ちくま文庫〉、1996年。ISBN 978-4-480-03192-1。
- トマス・カイトリー『妖精の誕生――フェアリー神話学』市場泰男訳、文元社、2004年。
- Richard Firth Green, Elf Queens and Holy Friars: Fairy Beliefs and the Medieval Church, University of Pennsylvania Press, 2016.
- Katharine M. Briggs, The Fairies in Tradition and Literature, Routledge & Kegan Paul, 1967.
- Katharine M. Briggs, A Dictionary of Fairies, Allen Lane, 1976.
- Carole G. Silver, Strange and Secret Peoples: Fairies and Victorian Consciousness, Oxford University Press, 1999. DOI:10.1093/oso/9780195121995.001.0001.
- Diane Purkiss, Troublesome Things: A History of Fairies and Fairy Stories, Allen Lane, 2000.
- Ronald Hutton, “The Making of the Early Modern British Fairy Tradition”, The Historical Journal, Vol.57, No.4, 2014, pp.1135–1157. DOI:10.1017/S0018246X14000351.
- Éva Pócs, Fairies and Witches at the Boundary of South-Eastern and Central Europe, Folklore Fellows' Communications No.243, Academia Scientiarum Fennica, 1989.
- W. Y. Evans-Wentz, The Fairy-Faith in Celtic Countries, Oxford University Press, 1911.
- Philip Walter, 『ユーラシアの女性神話――ユーラシア神話試論Ⅱ』渡邉浩司・渡邉裕美子訳、中央大学出版部、2021年。ISBN 978-4-8057-5183-1。
- Chera Cole, Fairy in Middle English Romance, University of St Andrews.
- Carole G. Silver, “On the Origin of Fairies: Victorians, Romantics, and Folk Belief”, Victorian Literature and Culture, Vol.14, 1986, pp.141–156. DOI:10.1017/S0092472500003503.
概要
狭義ではイングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランド、ノルマンディー等の神話や伝承の精霊や超常的な存在を指し、広義には他の国・地方・民族の同様の存在、例えばゲルマン神話のエルフ、メソポタミア地域のリリス、インド及び東南アジアのナーガ等を含む[1]。日本ではこびと、妖怪、竜(西洋のドラゴンやワーム)、仙女、魔女等も含まれるとされる[2][3]。
人間に好意的なもの、妻や夫として振る舞うもの、人に悪戯したり騙したり、命を奪おうとするもの、障害として立ちはだかるもの、運命を告げるものなど、様々な伝承がある。コティングリー妖精事件の後は、絵画や文学の作品中で羽をもつ非常に小さな人型の姿で登場することが多い。世界中の様々な神話や伝承に共通する面が見られるのと同様に、同様の妖精が類型として様々な名前や姿形で異なる地方、民族の伝承にあらわれる[2]。
英語のフェアリー(fairy)の語源は古代ローマに遡る。古代ギリシアの教養がローマに浸透しローマ神話が創成された時代に、人の出生に立ち会い運命を定めるモイラの三女神に対応するパルカの三女神が創造された。パルカは詩人などの知識人には受容されたが、民間には運命の定めを表すファートゥム(Fatum)の概念だけが受容された。運命の定めは民間で擬人化され、アウグストゥスの時代に改めてファータ(Fata)の三女神として再創造され、ルーマニアを除いた各地のロマンス族にファータ信仰が広がり、土着の宗教観念や妖怪伝承と混交した[4]。
妖精の起源には様々なものが考えられ、被征服民族の民族的記憶、異教の神や土着の神が神格を剥奪されたもの、社会的に差別・追放された人々を説明するための表現、躾のための脅しや芸術作品の中の創作、などが挙げられる。小さい姿に描かれたり、遠い場所に行ってしまうといった話は、意識の中で小さくなってしまった存在であるということを表している。神格剥奪のプロセスにおいては、ユダヤ〜キリスト教における天使、堕天使(いわゆる悪魔)、イスラム教におけるジンの由来と同様のものもあろう。
ケルト族の神話や伝説には多種多様な数多くの妖精が登場する[5]。ドワーフ、レプラコーン、ゴブリン、メネフネなど他の伝承の生き物と同様に、小人と呼ばれることもある。アイルランドではシー(sidhe)、スコットランドではディナ・シー(daoine sith)として知られている。
人の姿をしたもの、同じ呼び名をもつものでも、その身長については様々な言い伝えがある。昔から伝わる妖精は人間と同じかもしくは人間より背が高いとされている。ブリトン族の人々は、妖精は冷たい鉄が苦手であると信じていた。歴史家や神話の研究者は、この迷信の存在から、ケルト族がやってくる前にグレートブリテン島に住んでいた人々の民間伝承が妖精の起源であると推測している。これらの人々の武器は石で作ったものだけであり、鉄の武器をもつケルト族の方が軍事的に優位に立った。
人の姿を取らない妖精も少なくない[6][7][8][9][10]。旅人を惑わすウィルオウィスプは日本でいう鬼火、人魂である。家畜や身近な動物の姿の妖精も多い。猫は妖精的な生き物とされ、魔女の使い魔、魔女の集会に集まると考えられたり、そのものが妖精ケット・シーとされる。犬もアーサー・コナン・ドイルの『バスカヴィル家の犬』やJ・K・ローリングのハリー・ポッターシリーズに見られるように、墓守あるいは死に結びつけられる黒妖犬として登場する。馬の激しい気性は、御しがたい川の激流に結びつけられ川馬ケルピーや人を乗せて死ぬまで走る夜の白馬などとして登場する。
今日は、妖精は人間に好意的で優しい性格の生物とされることも多いが、歴史的には必ずしもそうではない。例えば妖精が人間の子供をさらって代わりに彼らの子供を置いていくという取り替え子(チェンジリング)の迷信は中世では広く伝わっていた。このモチーフは吟遊詩人のトーマス・ザ・ライマーやタム・リンの歌の中に現れている。ウィリアム・シェイクスピアの『真夏の夜の夢』ではチェンジリングでさらってきた子をめぐってオーベロンとタイターニアが仲たがいをする。
「ヨーロッパの神話伝承やフォークロアに詳しい中世フランス文学の専門家」フィリップ・ヴァルテールは、神話群においてみられる女神の住処としての機織り場、そこで紡がれる(織られる)糸によって人間の運命が左右される、というモチーフは、「ケルトの妖精、ギリシアのニンフ、日本の女神を結びつける」と論じている[11]。
作品中の妖精
アーサー王と円卓の騎士にまつわる伝承には、現在想像される妖精とは印象が異なるが、数多くの妖精が登場する。アーサー・ペンドラゴンにエクスカリバーを渡した湖の女性の腕、赤子のランスロット卿を養育した湖の婦人は、湖の妖精である。魔女モルガン・ル・フェイのフェイ(フェ)は、フェアリーのことである。ガウェイン卿と緑の騎士に登場する緑の騎士の不死の力は、植物の勢いや再生力に結びつけられ、パックなど緑衣をまとう多くの妖精と同じく、森林信仰に起源があるとされる。
ウィリアム・シェイクスピアの作品『真夏の夜の夢』では妖精がテーマとして扱われている。作中では、いたずら好きな妖精のパック(プーカ)が、妖精の王オーベロンに命令され、オーベロンの妻タイターニアに目を開けて最初に見た人と恋に落ちるという魔法をかけた。さらにパックは彼女が最初に見るであろう人間をロバの頭をもつ姿に変えている。
ウィリアム・S・ギルバートも妖精が好きで、彼らをテーマにしたいくつかの戯曲を書いている。ギルバートとアーサー・サリヴァンによるオペレッタの傑作の一つ『イオランテ』では、フェアリーと貴族たちの間のもめごとやフェアリーと人間の結婚や異種交配についてユーモラスに描かれている。
ヴィクトリア朝時代の画家リチャード・ダッドは邪悪で悪意をもつものとして妖精を描いたが、当時の人々はコティングリーで撮られた妖精の写真に強く影響を受けた。
人間にとって恐るべき妖精を好んで描いた小説家にアーサー・マッケンがいる。『黒い封印の話(Novel of Black Seal)』、『白魔(The White People)』、『小人について(The Little People)』では明示的に小人族の恐怖が扱われている。また『赤い手(The Red Hand)』や『黒い封印の話』と一部の舞台を同じくする『パンの大神(The Great God Pan)』にも人類ではない人間についての仄めかしがある。
妖精は、キリスト教社会においては排除あるいは忘れ去られた崇拝や畏怖の対象であることが多く、そのため同様に扱われた魔法使い、魔女の物語には頻繁に登場する。
絵に描かれた妖精
妖精の絵は古くからあったが、アイルランドの伝説・神話に基づく絵と、ウィリアム・シェイクスピアの『真夏の夜の夢』に出てくる妖精王オーベロンと女王ティターニアの絵などが代表的なものであった。19世紀には多くの妖精画を描く画家が輩出した。
妖精の研究家としても知られる作家アーサー・コナン・ドイルの伯父リチャード・ドイル、ガートルード・トムソン、アーサー・ラッカムなどが、妖精画で著名である。それらの妖精画は、神秘さと美しさ、不気味さとグロテスクさが伴っていた。多くの妖精は背中に半透明な羽根が生えた姿で描かれていた。ゴブリンやドワーフなどは、その不気味さが強調されてもいた。絵本作家として有名なケイト・グリーナウェイも妖精画を描いた。『ハリー・ポッターと秘密の部屋』では庭小人という庭の害虫(英原書では Gnome ノーム)として登場する。
妖精画の伝統のなかにあって、20世紀初頭のシシリー・メアリー・バーカーの「花の妖精」は、独特な位置を占めている。バーカーの花の妖精には、神秘性や伝説的な不気味さなどはなく、ロマンティックで愛らしい子供や少年・少女の姿になっている。20世紀にはバーカー以外にも、また多数の妖精画家が出現した。リーン・ポールトフリート、アラン・リー、ジョン・ギルバートなどが知られる。
参考文献
- 井村君江『妖精学入門』講談社〈講談社現代新書 1419〉、1998年9月。ISBN 978-4-06-149419-0。
- デュボア, ピエール『妖精図鑑 森と大地の精』サバティエ, ロラン絵、鈴木めぐみ訳、文渓堂、2000年4月。 ISBN 978-4-89423-241-9。
- デュボア, ピエール『妖精図鑑 海と草原の精』サバティエ, ロラン絵、つじかおり訳、文渓堂、2000年9月。 ISBN 978-4-89423-242-6。
- デュボア, ピエール『妖精図鑑 空と風の精』サバティエ, ロラン絵、つじかおり訳、文渓堂、2001年12月。 ISBN 978-4-89423-310-2。
- デュボア, ピエール『妖精図鑑 花と水の精』サバティエ, ロラン絵、つじかおり訳、文渓堂、2002年4月。 ISBN 978-4-89423-311-9。
- ブリッグズ, キャサリン『妖精事典』平野敬一、三宅忠明、井村君江、吉田新一共訳、冨山房、1992年9月。 ISBN 978-4-572-00093-4。
- ブリッグズ, キャサリン『妖精Who's Who』井村君江訳、筑摩書房〈ちくま文庫〉、1996年11月。 ISBN 978-4-480-03192-1。
- ローゼン, ブレンダ『妖怪バイブル - 幻想の生きものについて知りたかった事の全てが解る』中谷友紀子訳、ガイアブックス、2009年8月。 ISBN 978-4-88282-702-3。
- ロルフ・W・ブレードニヒ 著、竹原威滋 訳『運命の女神:その説話と民間信仰』白水社、1989年。 ISBN 4560018820。
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- ↑ ブリッグズ,井村訳 (1996) [要ページ番号]
- ↑ ブリッグズ,平野ほか訳 (1992) [要ページ番号]
- ↑ デュボア,鈴木訳 (2000) [要ページ番号]
- ↑ デュボア,つじ訳 (2000) [要ページ番号]
- ↑ デュボア,つじ訳 (2001) [要ページ番号]
- ↑ デュボア,つじ訳 (2002) [要ページ番号]
- ↑ フィリップ・ヴァルテール『ユーラシアの女性神話-ユーラシア神話試論Ⅱ』(渡邉浩司・渡邉裕美子訳)中央大学出版部 2021年、ISBN 978-4-8057-5183-1、133-163頁(第3部 異界にある女神の住処)、著者自身による要約は6頁。
妖精(FAIRY)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/12 07:16 UTC 版)
「ドラゴンバスターII 闇の封印」の記事における「妖精(FAIRY)」の解説
カールのダメージを回復してくれる。ノーダメージのときに取ると妖精の取得数が増え、4人集めると1アップとなる。マップのコンテンツで妖精が示した建物内で、鍵を所持している者以外のルームガーターを倒すと出現する。
※この「妖精(FAIRY)」の解説は、「ドラゴンバスターII 闇の封印」の解説の一部です。
「妖精(FAIRY)」を含む「ドラゴンバスターII 闇の封印」の記事については、「ドラゴンバスターII 闇の封印」の概要を参照ください。
妖精
「妖精」の例文・使い方・用例・文例
- 妖精のような美しい女性
- 妖精の国は丘のむこうにある。
- 祖母は今でも妖精の国の存在を信じている。
- 彼は妖精の王として成長した。
- この山には妖精が住んでいるという伝説がある。
- 妖精を信じるか。
- 妖精は王子を猫に変えた。
- 彼女は妖精の役を演じた。
- 彼女は噂をふりまく妖精だ。
- 彼女の足取りは妖精のように軽やかだった。
- 私は妖精の役演じた。
- 妖精宮殿でない;それでも、想像できない種類のありふれた不思議
- 彼女はいたずらな妖精であった?優雅で繊細な
- 妖精にようで小さなものにとりつかれて
- 不思議さと非現実性の中の妖精を示唆する
- 小さな妖精のように楽しげに悪ふざけをしでかした
- 小さな妖精がやるようないたずら
- 小妖精によってまたはそれによるかのようにされること、またはそれに関するさま
- すべての小さい動物は妖精の踊りに参加した
- うっとりするような、妖精たちの国
妖精と同じ種類の言葉
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