シャーシー‐ダイナモ
《chassis dynamometer》自動車の動力性能や走行抵抗を測定する装置。シャーシダイナモメーターの略。自動車をローラーの上に載せ、負荷をかけたローラーを駆動輪で回転させることで馬力やトルクを測定する。また、自動車のトランスミッションをニュートラルの状態にして走行抵抗を測定する、惰行試験に用いられる。
シャーシー‐ダイナモメーター【chassis dynamometer】
読み方:しゃーしーだいなもめーたー
CDY
車両が台上で走行できるように、動力吸収を可能にしたローラーである。走行抵抗相当負荷が電気的に加えられ、車両重量相当慣性モーメントを設定し、高速走行、登坂走行、加減速走行などが可能。排気ガスの測定テスト、振動騒音の原因調査テスト、車両耐久テストなどに使用する。
シャシーダイナモメーター
路面の代わりにダイナモメーターを連結したローラーに駆動輸を載せて実車走行試験を行う装置のこと。ローラーと駆動力の吸収、計測装置、走行抵抗(転がり、勾配、空気)調節装置、加速抵抗(フライホイール)調節装置、降坂の逆駆動装置、車速比例の送風装置などからなっている。用途は、実車動力性能、燃費測定が主であったが、排気ガス、燃費試験の頻度の高まりからから急速に広まり、環境室、無響室、減圧室、電波暗室などの設備内に設置し、冷却、空調、耐寒、騒音、高地、電雑など幅広い試験に用いられる。路面の代わりをするローラーはツインローラーとシングルローラーがあり、さらにタイヤの接地面の変形をより実路面に近づけたフラットローラーと呼ばれるものもある。4輪駆動車用に2ローラータイプもある。ツインローラーは比較的小規模であるが、タイヤの変形、滑りが大きい欠点がある。おもに排気ガス試験に用いられる。シングルローラーは大径で直径1~2m のものがあり、表面はスリップ防止の加工、塗装などが施されている。また加振、騒音試験用に特殊な形状を付け加えることもある。路上試験に比べて気象、路面条件に変化がなく、また固定計測装置が多用できることから開発期間の短縮が可能となり、近年シャシーダイナモでの試験は増加している。
反対語 路上試験参照 ストール
シャシダイナモ
シャシダイナモ(英語: Chassis dynamometer)とは、自動車の馬力、排出ガス値、燃費を測定する装置の事である[1]。
概要
測定方式には大きく分けて2種類あり、ローラーの上に車のタイヤを載せて運転するシャシダイナモメータ方式[2] [3]と、車輪を外して車軸に装置をつけて運転する車軸直結方式がある。
シャシダイナモメータ

シャシダイナモメータ(またはメーター)は20世紀初頭に誕生して以来[4]、日本では10・15モードやJC08モード、欧州ではNEDC、アメリカ合衆国でのアメリカ合衆国環境保護庁で定められた各種モードは、すべてシャシダイナモを用いて燃費を測定している[5]。
構造としてはフリーローラーとダイナモメータに連携させたロードローラーからなり、ロードローラーの負荷を変化させることで実際の走行条件に近づけることが出来る[3]。
以前のローラー式は二輪駆動車にしか対応しておらず、四輪駆動車は四駆に切り替えずに試験を行っていたが、フルタイムやスタンバイ式四輪駆動車の増加により、これらに対応したシャシダイナモが開発された[6]。
脚注
- ^ シャシダイ チューイング用語デジタル辞典 株式会社 ディーズ・クラブ
- ^ “試験設備のご紹介-2WDシャシダイナモメータ”. 日本自動車輸送技術協会. 2024年4月5日閲覧。
- ^ a b シャーシダイナモメータ WO2014038039 A1
- ^ http://www.horiba.com/uploads/media/R34_06_01.pdf シャシダイナモメータによる車両試験 (PDF)
- ^ カタログ燃費と実燃費の差をなくせ! 欧州が燃費計測の世界標準策定に動く 2012年06月28日 MONOist
- ^ “試験設備のご紹介-4WDシャシダイナモメータ1”. 日本自動車輸送技術協会. 2024年4月5日閲覧。
関連項目
- chassis dynamometerのページへのリンク