USJ時代
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2010年6月、P&Gを退社しUSJに入社する。入社のきっかけは、P&Gでの抜群の実績に目をつけた当時のCEOグレンガンペル氏によりヘッドハントされたことである。入社直後からUSJの大改革を断行し、経営回復のための大戦略『三段ロケット構想』を掲げた。大戦略『三段ロケット構想』とは、第一段ロケット『USJの弱点であったファミリー集客を強みに変える』ものとして新エリア「ユニバーサル・ワンダーランド」を2012年にオープンし、そこから稼いだ資金で第二段ロケット『集客の関西依存体質からの脱却』を目指して450億円を投下してウィザーディング・ワールド・オブ・ハリーポッターを2014年にオープンし、そこから稼いだ資金で第三段ロケット『効率的にテーマパークを経営するノウハウで新パークを日本全国やアジアへ多拠点展開する』ことで、USJをエンターテイメント分野におけるアジアのリーディングカンパニーにするというもの。 実際に第二段まで実行され、森岡の入社当時に730万人台まで落ち込んでいたUSJの年間集客は、森岡の着任年である2010年から上昇に転じ、2012年にオープンした第一ロケットのユニバーサル・ワンダーランドの集客効果を柱に、2013年には年間集客が1050万人を記録。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの業績を立て直した。第二ロケットのハリーポッターの新エリアをオープンした2014年度は、悲願であった開業年度に記録した1100万人の年間集客記録をついに更新し1270万人もの集客を達成した。しかも大型アトラクションをオープンした翌年は反動で集客が下がるテーマパークの常識を覆し、ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリーポッター導入翌年の2015年度の年間集客は、記録をさらに大幅に更新し1390万人を記録し東京ディズニーシーを超え、世界第4位になった。2016年度も引き続いて集客は昨年を上回り、ついには2010年の着任以来、毎年百万人単位で集客を伸ばし続け、730万人台のUSJを倍の1460万人にまで伸ばした。そのマーケティング手腕は高く評価されている。[誰によって?] 特筆すべきはこの間、森岡がUSJのチケット料金を大幅に値上げしながら集客数を倍増させたことである。就任当時から入場料金は5,800円から7,600円へ、年間パスも10,500円から22,800円へ大幅に値上げされている。 第三段ロケットのテーマパーク多拠点展開は、沖縄県への進出を国や県と計画し合意直前まで行ったが、USJが2015年11月に米メディア大手コムキャストに買収され、資本の変化に伴う戦略の見直しによって中止された。
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