ティー‐ビー‐ティー‐オー【TBTO】
TBTO
ビス(トリブチルスズ)=オキシドの略称。各種の水生生物の付着を効果的に防止するために船底塗料や漁網防汚剤として使用されていた有機スズ化合物の一種。化審法に基づき、平成元年に第一種特定化学物質に指定された。第一種特定化学物質とは、難分解性(自然的作用による化学変化を生じにくい)、高蓄積性(生物の体内に蓄積されやすい)で長期毒性(継続的に摂取される場合には、ヒトの健康を損なうおそれがある)を有する化学物質として指定されたもので、製造・輸入の許可制(原則禁止)、使用制限及び届出制(原則禁止)の対象。TBTO
| 分子式: | C24H54OSn2 |
| その他の名称: | ビオメト、ビオチノックス、トリブチルすずオキシド、ビス(トリ-n-ブチルすず)オキシド、TBTO、bioMet、Butinox、Tributyltin oxide、Bis(tri-n-butyltin) oxide、1,3-Distanna-2-oxa-1,1,1,3,3,3-hexabutylpropane、スタンニシドO、スタンニシドA、ラスタノックスT、BioMeT TBTO、Lastanox T、C-Sn-9、Stannicide A、Stannicide O、LS-3394、ENT-24979、TBOT、ビストリブチルスズオキシド、Bistributyltin oxide、1,1,1,3,3,3-Hexabutyldistannoxane、1,1,1,3,3,3-Hexabutyl-2-oxa-1,3-distannapropane、ビス(トリブチルすず)オキシド、Bis(tributyltin)oxide、Tributyl(tributylstannyloxy)stannane、1,1,1,3,3,3-ヘキサブチルジスタンノキサン、Hexabutyl-2-oxatristannane、Bis[tributylstannyl] oxide、Hexabutyl-1,3-distanna-2-oxapropane、Oxybis(tributylstannane)、Bis(tributylstannyl) ether、Bis(tributylstannyl) oxide、Di(tributylstannyl) oxide |
| 体系名: | ジ(トリブチルスタンニル)オキシド、1,1,1,3,3,3-ヘキサブチル-1,3-ジスタンナ-2-オキサプロパン、1,1,1,3,3,3-ヘキサブチル-1,3-ジスタンナ(IV)-2-オキサプロパン、オキシビス[トリブチルすず(IV)]、ビス(トリブチルスタンニル)エーテル、オキシビス(トリブチルスタンナン)、ビス(トリブチルスタンニル)オキシド、ヘキサブチル-2-オキサトリスタンナン、1,1,1,3,3,3-ヘキサブチル-2-オキサ-1,3-ジスタンナプロパン、1,3-ジスタンナ-2-オキサ-1,1,1,3,3,3-ヘキサブチルプロパン、トリブチル(トリブチルスタンニルオキシ)スタンナン、ビス[トリブチルスタンニル]オキシド、ヘキサブチル-1,3-ジスタンナ-2-オキサプロパン |
酸化トリブチルスズ
(TBTO から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/18 23:31 UTC 版)
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| 物質名 | |
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Hexabutyldistannoxane
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別名
Bis(tributyltin) oxide, tri-n-butyltin oxide, bis(tri-n-butyltin)oxide, AW 75-D, Bio-Met TBTO, Biomet, Biomet 75, BTO, Butinox, C-SN-9 |
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| 識別情報 | |
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3D model (JSmol)
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| ChEBI | |
| ChEMBL | |
| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.000.244 |
| EC番号 |
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| KEGG | |
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PubChem CID
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| RTECS number |
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| UNII | |
| 国連/北米番号 | 2788 3020 2902 |
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CompTox Dashboard (EPA)
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| 性質 | |
| C24H54OSn2 | |
| モル質量 | 596.115 g·mol−1 |
| 外観 | 無色の油状 |
| 密度 | 1.17 g/mL at 25 °C (文献値) |
| 融点 | −45 °C (−49 °F; 228 K) |
| 沸点 | 180 °C (356 °F; 453 K) at 2 mm Hg |
| 20 mg/L | |
| 溶解度 | 炭化水素、アルコール、エーテル、THFに溶ける |
| log POW | 5.02[1] |
| 危険性 | |
| GHS表示: | |
| Danger | |
| H301, H312, H315, H319, H331, H372, H373, H410 | |
| P260, P261, P264, P270, P271, P273, P280, P301+P310, P302+P352, P304+P340, P305+P351+P338, P311, P312, P314, P321, P322, P330, P332+P313, P337+P313, P362, P363, P391, P403+P233, P405, P501 | |
| 引火点 | 190℃(密閉式) |
| 致死量または濃度 (LD, LC) | |
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半数致死量 LD50
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92-194 mg/kg(ラット、経口)[2] |
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特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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酸化トリブチルスズ(さんかトリブチルスズ、英: Tributyltin oxide、略称TBTO)は有機スズ化合物の一種。トリブチルスズ(TBT)の酸化物として、船底塗料や漁網防汚剤、農業用殺菌剤として使用された。
用途
1960年6月27日に農薬登録を受け、梨・ネギ・タマネギの黒斑病の防除に使われたほか、船底や漁網に貝類が付着するのを防止するための船底塗料や漁網防汚剤、木材防腐剤や靴・靴下・おむつカバーなどの殺菌剤としての用途もあった。農薬としては、1977年1月28日に登録失効した[3]。
安全性
日本の毒物及び劇物取締法では劇物に指定されている。半数致死量(LD50)はラットへの経口投与の場合、127-234mg/kg[4]、92-194 mg/kg[2]のデータがある。皮下投与の場合はラットで605mg/kg[2]。皮膚や目、呼吸器に強い刺激性がある[5]。マスノスケの96時間半数致死濃度(LC50)は1.5μg[6]。1987年に、イギリスで船底塗料としての使用禁止、アメリカ合衆国環境保護庁による認可の取り消し、日本での全国漁業協同組合連合会および全国かん水養魚協会が消費者団体からの要請に応じ使用自粛を決めた。2001年には国際海事協会が船舶へのTBT系塗料の塗布禁止、2008年から同系塗料を使用した船舶(コーティングなどで溶出防止措置を施した船舶を除く)の航行を禁止した[3]。
脚注
- ^ “Tributyltin oxide_msds”. 2025年10月19日閲覧。
- ^ a b c DFGOT 1,(1991)-製品安全データシートより
- ^ a b 植村振作・河村宏・辻万千子・冨田重行・前田静夫著『農薬毒性の事典 改訂版』三省堂、2002年。ISBN 978-4385356044。
- ^ CICAD 14,(1999)-製品安全データシートより
- ^ 製品安全データシート(安全衛生情報センター)
- ^ EHC116, (1999)-製品安全データシートより
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