プリメーラ
初代モデルが登場したのは1990年2月。このクラスの日産車というと、バイオレットとオースターがあったが、両車の生産停止を受け、同クラスを守備範囲とするクルマとして生まれてきた。型式名P10。プリメーラとは、スペイン語で第一級の、最高級のという意味。
4ドアセダンだけで、エンジンは1.8Lと2L、ともにSR系を搭載。3グレードあったが、Teというモデルのeはヨーロッパを示し、硬めのサスペンションが持ち味だった。
90年10月、アテーサシステムのフルタイム4WD車を追加、T4のネーミングで呼んだ。
2代目は95年9月に出た。型式名P11。ヨーロッパ調のテイストはそのまま継承し熟成をはかった。カミノ(スペイン語で道の意)という双生児車が同時に出現した。サニー系販売店のクルマで、外観上フロントグリルデザインに相違があった。エンジンは1.8L、2Lの2種。
98年9月のマイナーチェンジでハイパーCVT-M6、その後1.8Lの直噴エンジンを搭載。カミノ系は99年には姿を消した。
2001年1月、3代目が誕生した。新型のもっとも大きな特徴は3ナンバー車となったこと。従来プリメーラは、ブルーバードよりも1ランク下位のポジションにあったが、新型ではブルーバードより1ランク上のクルマにつくられた。
セダンとワゴンのボディ・バリエーションがあるのは旧型と同じだが、そのスタイリングは先進的だった。ビッグキャビン、キャブフォワードという、トレンドそのものの造形。エンジンは2機種でともに直4・DOHC・16バルブ・自然吸気、2L・110kW(150ps)/6000rpmタイプと、2.5L直噴の125kW(170ps)/5600rpmユニット。ミッションはハイパーCVTとマニュアルにもなる同M6で、MTの設定はない。ワゴンの2Lエンジン搭載4WD車は、トルコンの4速ATを付ける。4WDシステムは日産がオートコントロール4WDと呼ぶ、軸方向にプランジャーを配置したスタンバイ方式。既にウィングロードとセレナに採用ずみのもの。フロントサスペンションのマルチリンクも新設計となり、走りの質を確保。
2001年8月、セダンにも4WD車を追加。2002年2月には、セダンの1.8Lエンジン搭載車も復活した。5月、セダンとワゴンにIT-NAVIシフト搭載モデルを設定。それはカーウイングス対応のTV/ナビゲーションシステムで、ナビの地図情報から進行方向先の道路状況を読み取り、道路に合わせてエンジントルクとCVTの変速比を制御、高速道路では走行をアシスト、カーブではエンジンブレーキ量を補正する機能をもつ。2003年7月、セダンとワゴンの内外装変更、安全性も高めた。
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