MiNT用のAES
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/01 15:16 UTC 版)
Geneva: Genevaはアメリカで始まった唯一のAESプロジェクトで、Gribnif softwareのプログラマであるDan Wilgaによるものである。Genevaの当初の目的は、TOSユーザにマルチタスク可能なAESを提供することであったが、TOS自体が一切のマルチタスク機能を持たないことから、協調的マルチタスクでしか実行できなかった。その代わりに、1993年6月のGenevaの最初のリリースでは、AtariのユーザはGEMアプリケーションを貴重なRAMの多くを使うことなくマルチタスク環境で使用することができた。これは商用製品であり、非常の良いデスクトップの代替品とみなされているNeoDeskにバンドルされていることが多い。しかし、GenevaはMiNTとも相性良く動作させることができ、プリエンプティブマルチタスク機能を提供する。GenevaとMiNTの組み合わせは当初はあまり安定していなかったが、最終のリリースでは状況は相当に改善された。 MiNA: ドイツは常にアタリが強く支持さえている土地である。それはアタリのソフトウェア開発のほとんどがドイツでされているので、驚くには値しない。 MiNaと呼ばれる新しいAESを作るプロジェクトは、プログラマであるMartin Osiekaによって始められた。MartinはかつてWINXと呼ばれるTOSのバグを修正し、すばらしい新機能を追加する拡張機能を作成していた。これらの新機能の一部はアタリによる最後のAES 4.1にも実装されていないようなものである。MiNTに新しいユーザインターフェースが必要とされた時、それを提供するため、MartinはMiNAと名付けたプロジェクトを開始した。驚くことではないが、これは「MiNA is Not the AES」の略である。熱狂的なアタリに関する雑誌は、50人以上の開発者がMartinのプロジェクトを手助けするために協力していると伝えたが、MartinのAtariマシンが壊れてしまったことにより、ゆっくりと終焉をむかえた。 N.AES: これもまたドイツで始められた。1994年、Jens Hiescherは元々はSignumと名付けられた似たようなプロジェクトを開始した。このプロジェクトは、ドイツの企業であるOverscanがこれを購入し、商業的に N.AES という名前でリリースしたことにより、すばらしく進行した。N.AESは 1990年代の終わりに最後のリリースがされ、当時は非常強固なMiNT用のAESとなった。また、アタリによる古いAES 4.1と比較し、多数の革新的な機能を持っていた。革新的な機能のいくつかについて挙げるならば、ウィンドウガジェット用のキーボードショートカットや、アプリケーションを隠すことのできる機能、メニューバーを隠すことができる機能などである。ほかにも、画面上のスペースを節約するために、メニューバーをマウスのフォーカスが外れたならば隠すような機能もあった。 oAESis: 1995年にスウェーデンでChrister Gustavssonによって始められたプロジェクトである。プロジェクトはoAESisと名付けられ、実際にいくぶんか役に立つプロジェクトとなった。このAESは十分に将来が有望なものだと思われたが、最終的な製品は完全に成熟し安定した状態にはならなかった。いくらか時間が経って、プロジェクトはより大きな計画の組み入れられたOSISはLinux用のアタリのTOS/GEM互換環境を作ろうとするものである。OSISはoTOSis (TOSあるいはMiNTの代替品)、oAESis (AESの代替品)、oVDIsis (VDIの代替品)、oFBis (フレームバッファライブラリ)といったサブシステムからなっている。面白い情報として、OSISという名前はスウェーデン語のスラングで「不幸」を意味する。プロジェクトは2000年くらいまで進められていたが、参加していたプログラマが関心を失いプロジェクトを進める時間をとれなくなったようで止まってしまった。 XaAES: このプロジェクトも1995年にはじまった。イギリスのプログラマであるCraig GrahamがMiNTのプリエンプティブマルチタスク機能の能力を活かすまともなユーザインターフェースがないことに失望したためである。 (この章は http://xaaes.atariforge.net から Wikipedia で使用する許可を得ている。) MyAeS: これは、直近に始められたAESプロジェクトである。2003年5月にフランスでOlivier Landemarreによって開始された。最初のリリースは2004年2月であった。
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