MIPSベースのスーパーコンピュータ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 09:53 UTC 版)
「MIPSアーキテクチャ」の記事における「MIPSベースのスーパーコンピュータ」の解説
MIPSアーキテクチャは超並列型のスーパーコンピュータにも採用された。シリコングラフィックス (SGI) は1990年代前半からデスクトップ型のグラフィックス・ワークステーションだけでなく高性能計算市場にも注力するようになった。R4400やR8000を使った Challenge シリーズというサーバシステムで成功を収め、後にR10000も採用している。その後SGIはさらに強力なシステムの開発に注力するようになる。R10000を採用した Origin 2000 はNUMA型で最大1024個のプロセッサを相互接続するものだった。さらにそこからR14000やR16000を最大1024個構成できる Origin 3000 を開発。しかし、SGIは2005年にIA-64アーキテクチャへの移行を決定し、MIPSベースのスーパーコンピュータの開発をやめた。 高性能計算のベンチャー企業SiCortexは、2007年にMIPSベースの超並列マシンを発表した。MIPS64アーキテクチャをベースとし、カウツグラフのトポロジーを使って高性能インターコネクトでノードを相互接続する。消費電力が小さく計算能力が高い。計算ノードはMIPS64コアを8個集積したマルチコアであり、メモリコントローラ、DMAエンジン、ギガビット・イーサネット、PCI Express コントローラなどがシングルチップに集積されていて、消費電力はわずか10ワットでありながら、浮動小数点演算性能はピークで6GFLOPSとされている。最大構成のSC5832はそのようなノードチップ972個で構成されており、MIPS64コアが5832個ある。ピーク性能は8.2テラFLOPSとされている。
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