R4000
(R4400 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/03 01:29 UTC 版)
R4000は、MIPS III命令セットアーキテクチャ (ISA) を実装したマイクロプロセッサで、ミップス社が設計した。1991年10月1日に正式発表された[1][2]。64ビットのマイクロプロセッサとしては最初期のもので、MIPS III を最初に実装した。1990年代初期、RISCマイクロプロセッサは Intel486 などのCISCマイクロプロセッサに取って代わることが期待され(1991年当時、副社長だったスキップ・ストリッターはR4000を製造するNECが486を製造するintelとの価格競争に勝つだろうとの見方を示していた[3])、R4000はRISCプラットフォームの業界共通規格である Advanced Computing Environment (ACE) で使用するマイクロプロセッサに選ばれた。ACE自体は様々な要因が重なって失敗に終わったが、R4000 はワークステーションやサーバ市場で成功を収めた。
- ^ "MIPS To Show Off Three R4000 RISC Chips This Week".
- ^ "MIPS And Its Partners Launch The 64-Bit R4000 RISC".
- ^ SuperASCII 1991年8月号, p. 37.
- ^ MIPS R4000 Microprocessor User's Manual, Second Edition, p. 152.
- ^ Heinrich, "MIPS R4000 Microprocessor User's Manual", p. 248.
- ^ Mirapuri, "The Mips R4000 Processor", p. 10.
- ^ Mirapuri, "The Mips R4000 Processor", p. 21.
- ^ "NEC VR4400 Clock-Doubling RISC Has 2m Transistors".
- ^ "NEC Ready With 250MHz Version Of The 64-Bit MIPS R4400 RISC".
- ^ "Toshiba Has 200MHz MIPS R4400".
- ^ "...And From Carrera Computers"
- ^ "Concurrent Multiprocessors Feature New Bus Architecture"
- ^ "MIPS R-Based Windows NT Personal Computers From Deskstation..."
- ^ "NEC Goes After The Business Market With Its Latest Line Of RISC UNIX Workstations"
- ^ "Pyramid Technology Aims To Crash The Mainframe With Nile Series"
- ^ "Toshiba Samples 80486-Bus Chip Set For R-Series".
- 1 R4000とは
- 2 R4000の概要
- 3 R4400
- 4 コアロジック・チップセット
R4400
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/19 08:15 UTC 版)
R4400は、R4000の改良版である。1992年11月初めに発表された。一部の主要顧客にサンプル出荷した後、1993年1月に一般に出荷し始めた。動作周波数が高くなり、100MHz、133MHz、150MHz、200MHz、250MHz という版が出荷された。R4000からの強化は一次キャッシュ容量増だけで、命令・データともに16KBとなった。230万個のトランジスタを集積している。 R4400は、IDT、LSI Logic、NEC、Performance Semiconductor、シーメンス、東芝がライセンス生産した。IDT、NEC、シーメンス、東芝は自社ブランドでも販売している。LSI Logic はカスタム製品に使った。Performance Semiconductor はR4400を製造していた部門を Cypress Semiconductor に売却し、そちらではMIPSのマイクロプロセッサ生産をしなくなった。 NECはこれをVR4400として発売。最初の150MHz版は1992年11月に発表した。当初は0.6μmプロセスで製造していた。1995年中ごろには250MHz版のサンプル出荷を開始。こちらは0.35μmプロセスで製造している。NECはまた、MR4401というマルチチップモジュール (MCM) を開発している。これはVR4400SCと1MビットSRAM10個を集積したもので、SRAMは1MBの二次キャッシュとなっている。このMCMはR4400PCとピン配置が同じになっていた(つまりR4x00PC用のシステム設計で二次キャッシュによる高速化が可能)。150MHz版が1994年に発表され、1995年には200MHz版が発表された。 東芝は TC86R4400 として発売。1994年中ごろに0.3μmプロセスで製造した200MHz版を発売した。1万個単位で購入した場合の価格は、R4400PCが1600ドル、R4400SCが1950ドル、R4400MCが2150ドルだった。
※この「R4400」の解説は、「R4000」の解説の一部です。
「R4400」を含む「R4000」の記事については、「R4000」の概要を参照ください。
- R4400のページへのリンク