R4600
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/19 08:09 UTC 版)
R4600はMIPS III命令セットアーキテクチャ (ISA) を実装したマイクロプロセッサの一種で、Quantum Effect Devices (QED) が設計した。開発コード名は "Orion"。QEDは設計専門企業で工場を持たないため、ライセンス提供を受けてR4600を実際に最初に製造したのはIDTで、その後東芝、さらに日本鋼管 (NKK) が製造した。これらの半導体企業はR4600をそれぞれ製造し販売した。R4600が対象としたのは、ローエンドのワークステーション市場とハイエンドの組み込みシステムである。例えばシリコングラフィックスが Indy ワークステーションに採用し、DeskStation Technology は Windows NT ワークステーションに採用した。R4600を採用したIndyは低価格だが整数演算性能が高かった。組み込みシステムでは、シスコシステムズがルーターなどに採用し、キヤノンがプリンターに採用した。
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- 1 R4600とは
- 2 R4600の概要
- 3 参考文献
R4600
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/10/08 15:16 UTC 版)
「Quantum Effect Devices」の記事における「R4600」の解説
R4000に基づいた設計。QED創設者はR4000の開発にも関わっており、もっと単純な実装をすれば価格性能比が向上すると考えていた。そのため R4600ではパイプラインを5段に戻し、キャッシュメモリを大容量化した。この方針は成功し、当時としては高性能を誇るマイクロプロセッサとなった。当初はラップトップ型コンピュータへの搭載を意図していたが、そのような市場は形成されなかった。シスコシステムズはルーターにこれを採用した(RISCとしては初)。アタリなどがモータルコンバットなどのアーケードゲームに使用した。R4600の製造・販売はIDTと東芝が行った。
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