Java Network Launching Protocol (JNLP)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/09 19:35 UTC 版)
「Java Web Start」の記事における「Java Network Launching Protocol (JNLP)」の解説
プログラマーたちは Java Network Launching Protocol (JNLP)の同義語として"Web Start"という用語を使うことが多い。 JNLPプロトコルは、Java Web Startアプリケーションをどのように起動するかを指定するためのものであり、XMLスキーマで定義されている。JNLPは起動メカニズムをどのように正確に実装するかを定義する規約の集まりで構成されている。JNLPファイルはJARファイルの場所、アプリケーションのメインクラス名、その他のパラメータなどの情報を含んでいる。適切に設定されたブラウザはJNLPファイルをJREに渡し、するとJREがそのアプリケーションをユーザーのマシン上にダウンロードし、その実行を開始する。JNLP規約の開発は Java Community ProcessのJSR 56で行われた。最初の1.0版リリース以降、何度か保守リリースが行われている。 Web Startの重要な機能として、ユーザがJavaをインストールしていない場合には自動的にJREをダウンロードしてインストールする機能、またプログラムを実行させるべきJREのバージョンをプログラマーが指定できる機能などがある。ダウンロードしたプログラムは、ローカルに保持したキャッシュから実行されるため、ユーザーは、そのプログラムを実行するためにインターネットに接続し続ける必要はない。ソフトウェアのアップデートはウェブからダウンロードされ、ユーザーがインターネットに接続している時に利用可能になるので、デプロイの負担を軽減できる。 いかなるコンピュータでも単純にJNLPクライアント(最も一般的にはJava Web Start)をインストールすることによりJNLPを使うことができる。このインストールも自動的に行わせることができるので、エンドユーザがJavaアプリケーションを最初に実行した時、クライアントのランチャーがダウンロードしてインストールするのをユーザーはみていればよい。 JNLPは HTTP/HTMLがウェブのために働くのと似た働きをする。HTTP/HTMLの仕組みでは、ユーザーがウェブのリンクをクリックすると、ウェブブラウザはURLをウェブサーバに送り、ウェブサーバがHTMLファイルを返してきて、ブラウザがHTMLで書かれたウェブページを表示する。次にブラウザはこのファイルが参照しているリソース(画像、CSSなど)を要求し、十分な情報を受け取ったら最終的にページを表示する。全てのリソースのダウンロードが終わる前にページの表示が始まる場合も多い。ページのレイアウトに不可欠ではない(画像のような)いくつかのリソースは、後で追加してもよい。 JNLPは、ウェブブラウザがウェブページを表示する上記の方式を模倣している。つまり、JNLPクライアントがJavaアプリを「表示」する。ユーザがウェブのリンクをクリックすると、ブラウザはURLをウェブサーバーに送り、ウェブサーバーは指定されたアプリの(HTMLファイルではなく)JNLPファイルを返す。JNLPクライアントはこのファイルを解釈し、指定されたリソース(jarファイル群)を要求し、必要な全てのリソースを取得できるまで待ってから、アプリを起動する。JNLPファイルはいくつかのリソースを「lazy」(遅延)指定する事ができる。これは、アプリ起動のためにそれらのリソースは必要ではないので、後でアプリがそれらを要求した時に取得すればいいことをJNLPクライアントに対して示す指定である。
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