Groupe PSA Japanとは? わかりやすく解説

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Groupe PSA Japan

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/06 20:54 UTC 版)

Groupe PSA Japan株式会社
Groupe PSA Japan Co., Ltd.
種類 株式会社
本社所在地 日本
152-0003
東京都目黒区碑文谷5-1-3
北緯35度37分26.9秒 東経139度41分10.6秒 / 北緯35.624139度 東経139.686278度 / 35.624139; 139.686278座標: 北緯35度37分26.9秒 東経139度41分10.6秒 / 北緯35.624139度 東経139.686278度 / 35.624139; 139.686278
設立 2008年平成20年)4月
業種 輸送用機器
法人番号 5011001002459
事業内容 自動車製造,販売
代表者 代表取締役社長 ポンタス・ヘグストロム
資本金 4億円
従業員数 112名
主要株主 グループPSA
主要子会社 グループPSAジャパン販売株式会社
外部リンク
特記事項:2022年3月1日付でFCAジャパン吸収合併され解散[1][2]
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Groupe PSA Japan株式会社(グループPSAジャパン、: Groupe PSA Japan Co., Ltd.)は、オランダ自動車メーカー・ステランティスのかつて存在した日本法人略称は「PSAJ」。同社製品であるプジョーシトロエンDS Automobilesの各ブランドの自動車の、日本における輸入販売整備を行っていた。

2020年2月1日、グループPSAが掲げるグローバルな経営戦略に準じて、プジョー・シトロエン・ジャポン株式会社: Peugeot Citroën Japon Co.,Ltd.)から、Groupe PSA Japan株式会社(グループPSAジャパン)へ社名変更した[3]

Groupe PSA Japan株式会社は2022年令和4年)3月1日付でFCAジャパン株式会社へ吸収合併され、法人としては消滅した[1]。また同日付でFCAジャパンはStellantisジャパン株式会社へ社名変更した[2]。これにより、8つのブランドが1つの企業に統合[4]されることとなった。

オペルの日本導入を予定していたが、コロナ禍と自動車用半導体不足を理由に、導入時期は2022年上半期に延期された。Stellantisジャパンの発足後、再導入は当面の間凍結されることとなった[5]

概要

設立

2008年平成20年)4月1日、従来別個の会社であったプジョー・ジャポンシトロエン・ジャポンが合併して設立された。同年2月26日に合併を発表した際のプレスリリースによれば、合併の目的は「プジョー、シトロエン両ブランドが持つ人材や資源を効率的に活用する」ためとされ、「プジョーとシトロエンの既存販売ネットワークについては、引き続きそれぞれ独立して運営」されることとなっていた。

販売体制

合併の背景には、主にプジョー・206のヒットによって一時的に急増し、ピークの2003年には15,162台に達した日本におけるプジョーの販売台数が、2008年には6,171台に激減し、またシトロエン・C4C6C4ピカソなどの相次ぐ投入で成長が期待されたシトロエンの販売も、2005年から2007年までに2,306台→2,395台→2,339台と伸び悩んだ状況があった。なおシトロエン・C4・C5の新型モデルの導入にあたり、2010年にはプジョー・シトロエン・ジャポン設立以来の販売台数をシトロエンブランドで達成した。

新会社はプジョー・308、シトロエン・C5などの新型車投入を急ぐ一方で、既存車種のラインナップ縮小を進め、合併発表直前の2007年12月には、シトロエン・C2C3プジョー・1007の輸入・販売を終了、その後はプジョー・407・シトロエン・C4などの一部を受注生産とした。その後は再びラインナップの拡大を進め、販売台数が急速に伸びたが、特にシトロエン・C4・C4ピカソ・DS4C5などは、日本国内の在庫が不足し販売店が困る事態に陥った。またシトロエンの整備や販売方針に背いた営業を行っていた販売店を、整備のみを行う「サービスポイント」に格下げしたため、一部地域ではシトロエンの新車を購入できなくなり、2008年のシトロエンの売上は1,497台という過去最低水準を記録した。そのため、翌2009年(平成21年)6月からは一部のプジョー販売店でもシトロエン車の販売を開始した。

2014年9月時点で、プジョー販売店は82拠点を数え、シトロエン販売店は49拠点に拡大されていた。2014年度のプジョー・ブランドの販売台数は6000台弱で、翌2015年度はプジョー・308(2代目)の導入により、プジョー全体で8,000台の販売目標を上げた。

なお、2015年に日本でも販売を開始した[6]DS Automobilesブランド車は、当初はシトロエン販売店での併売扱いだったが、2017年からはブランド別の専売体制を導入した。専売店舗「DS STORE」のほか、既存のシトロエン販売店内に構える専売スペース「DS SALON」の2チャネルで販売し、いずれの店舗も、シトロエン店とは全く異なるCIデザインでプレミアム感を表現した。

2015年10月の第44回東京モーターショーにおいて、1.6Lと2.0Lのクリーンディーゼルエンジン「BlueHDiエンジン」搭載モデルを日本初公開するとともに、シトロエン・ブランドから独立した新ブランドとしてDS Automobilesのブースを初出展し、来日したDSオートモビルズCEOのイヴ・ボンヌフォンが会場でプレゼンテーションを行った。

2016年7月には「BLUE HDi Conference in Tokyo」を開催。イベントにおいて、PSAグループのインド・パシフィック地域事業部長のエマニュエル・ドゥレは「日本でクリーンディーゼルに対する関心がますます高まっていることを踏まえて、『Blue HDiエンジン』を日本に導入することを決定しました」と発表し、プジョー・508GT、308アリュール、同GT、シトロエン・C4 FEEL、グランドC4ピカソ、DS 4クロスバック、DS 5など計8車種を展示。近年の欧州ディーゼルエンジン乗用車の日本市場導入としては、メルセデス・ベンツBMWボルボ・カーズに続く4社目となった。

2019年12月、Groupe PSAは日本市場でのオペルブランド再展開を2021年夏をめどに開始すると発表した。これは、2017年にGroupe PSAがオペルをゼネラルモーターズから買収し、新事業計画「PACE!」にて策定したグローバルブランド化の一環によるものである[7]。日本でのビジネスはGroupe PSA Japanが統括し、同社が統括しているプジョー・シトロエンの各販売会社も活用しつつ、全国の主要都市から専売ディーラー網をスタートさせて2023年までに全国展開していく計画としていた。しかし2021年、コロナ禍と自動車用半導体不足を理由に日本での再展開開始は2022年上半期予定に延期となった[5]。その後2022年3月1日、Groupe PSA JapanとFCAジャパンが合併してStellantisジャパンが発足したが、未だに世界情勢の不安定さが変化していないため、日本での再展開は当面の間凍結することとされた[8]。当初はオペル・コルサ[注釈 1]グランドランドXコンボライフが初期導入車種に挙げられた[7]が、延期に伴いコンボライフからモッカへ変更され、グランドランドXもマイナーチェンジ後の名称であるグランドランドへ変更された[5]

歴史

  • 2008年平成20年)
  • 2009年(平成21年)
  • 2011年(平成23年)
    • 7月1日 - 2代目シトロエン・C4を販売開始。
    • 7月11日 - プジョー・508を販売開始。
    • 9月1日 - 新代表取締役社長に上野国久が就任。
    • 9月 - シトロエン・DS4を販売開始。
  • 2012年(平成24年)
  • 2014年(平成26年)
  • 2015年(平成27年)
    • 4月1日 - 新代表取締役社長にクリストフ・プレヴォが就任。
    • 5月30日 - 初の公式イベント「PEUGEOT LION MEETING 2015」を長野県の富士見高原リゾートで開催。
    • 10月28日 - この日開幕した第44回東京モーターショーで、「プジョー・308GTi byプジョースポール」や「プジョー・508」のクリーンディーゼル「Blue HDiエンジン」搭載モデルなどを日本初公開したほか、「DS Automobiles」ブランドの独立ブースも初出展。
    • 11月7日 - シトロエンブランドから独立した新ブランド「DS Automobiles」の各モデルを販売開始[6]
  • 2016年(平成28年)
    • 3月7日 - アイシン製6速ATや、直噴ターボエンジン等を装備した小型クロスオーバーSUVプジョー・2008(クロスシティ)を販売開始。
    • 7月12日 - 東京都内のホテルにて「BLUE HDi Conference in Tokyo」を開催、計8台の「Blue HDiエンジン」搭載車を展示。
    • 10月4日 - シトロエン・C4カクタスを初回デリバリー200台限定で発売。
    • 11月19日 - 公式イベント「PEUGEOT LION MEETING 2016」を静岡県浜松市渚園で開催。
  • 2017年(平成29年)
    • 3月13日 - クロスオーバーSUVプジョー・3008を販売開始。
    • 3月18日 - 日本第1号のDS Automobiles専売店舗「DS STORE 滋賀」を滋賀県彦根市にオープン。彦根市の正規ディーラー「アイエーシーインターナショナル」が運営し、同地で営業していた「フォード新滋賀・栗東本店」からの改装店舗で、フォード車のアフターサービスも同店で継続する。
    • 7月1日 - 本社所在地を渋谷区東から東京都目黒区碑文谷5丁目1番3号に移転。インポーター直営ディーラー「プジョー・シトロエン東京」が運営する「プジョー目黒」と併設。
    • 7月7日 - 3代目シトロエン・C3を販売開始。
    • 9月25日 - 7人乗りクロスオーバーSUVプジョー・5008を販売開始。
  • 2018年(平成30年)7月17日 - DS 7クロスバックを販売開始。
  • 2019年(平成31年/令和元年)
  • 2020年(令和2年)
    • 2月1日 - Groupe PSA Japan株式会社へ社名変更[3]
    • 3月1日 - 「プジョー・シトロエン東京」を「グループPSAジャパン販売株式会社」へ社名変更。
    • 7月16日 - シトロエン・C3エアクロスSUVを販売開始。
  • 2021年(令和3年)
    • 1月1日 - 代表取締役社長に、前ボルボ・カー・ジャパン社長の木村隆之が就任[11]
    • 7月1日 - 代表取締役社長に、FCAジャパン社長のポンタス・ヘグストロムが就任。これにより、ステランティスの日本における経営が統括される。それに伴い、前社長の木村隆之はMaserati S.p.A.アジアパシフィックリージョンのマネージングダイレクターに就任[12]
    • 8月4日 - コロナ禍と自動車用半導体不足により、オペルブランドの日本再投入開始を2022年に延期[5]
  • 2022年(令和4年)
    • 1月18日 - 3月1日付でFCAジャパン株式会社と統合し、ステランティスジャパンを設立することを発表[13]。ヘグストロムが引き続き社長に就任、本社はFCAジャパン本社(東京都港区)に置き、存続法人については後日発表[14]
    • 3月1日 - 前述の統合が行われ、社名をStellantisジャパン株式会社とする[4]。存続法人はFCAジャパンで[2]、Groupe PSA Japanは同日付でFCAジャパンへ吸収合併され解散[1]。この合併に伴い、グループPSAジャパン販売も「Stellantisジャパン販売株式会社」へ社名変更。
  • 2024年(令和6年)

販売・サービス網

プジョー(販売・○、サービス・○) シトロエン / DS Automobiles(以後DSと略)(販売・○、サービス・○) すべてある地域
北海道・岩手県・宮城県・栃木県・群馬県・茨城県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・新潟県・長野県・石川県・福井県・静岡県・愛知県・岐阜県・三重県・滋賀県・京都府・奈良県・大阪府・兵庫県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・愛媛県・福岡県・長崎県・熊本県・大分県・沖縄県
プジョー(販売・○、サービス・○)、シトロエン / DS(販売・×、サービス・◯) シトロエンはサービスのみ扱いがある地域
山形県・山梨県・富山県・宮崎県・鹿児島県
プジョー(販売・○、サービス・○)、シトロエン / DS(販売・×、サービス・×) プジョーのみ扱いがある地域
福島県・和歌山県
プジョー(販売・×、サービス・〇)、シトロエン / DS(販売・×、サービス・◯) プジョー、シトロエンともサービスのみ扱いがある地域
香川県
プジョー(販売・×、サービス・〇)、シトロエン / DS(販売・×、サービス・×) プジョーサービスのみ扱いがある地域
青森県・秋田県・高知県
プジョー(販売・×、サービス・x)、シトロエン / DS(販売・×、サービス・×) すべてない地域
鳥取県・島根県・佐賀県

提供番組 

プジョーブランド
シトロエンブランド

脚注

注釈

  1. ^ トヨタ自動車からGroupe PSA Japanにコルサの日本国内での商標権が譲渡されたことで[9]、日本でも他国向けと同じ名称「オペル・コルサ」として販売可能となった。

出典

  1. ^ a b c Groupe PSA Japan株式会社の情報 国税庁法人番号公表サイト
  2. ^ a b c Stellantisジャパン株式会社の情報 国税庁法人番号公表サイト
  3. ^ a b Groupe PSA Japan株式会社への社名変更のお知らせおよび2019年度登録台数実績について”. プジョー・シトロエン・ジャポン株式会社 (2020年1月31日). 2020年1月31日閲覧。
  4. ^ a b Stellantisジャパン誕生 個性豊かな8のブランドを1法人の下に統合 Stellantisジャパン、2022年3月1日、2022年3月1日閲覧。
  5. ^ a b c d オペル、日本市場再参入を延期 コロナ禍と半導体不足で2022年上半期に”. Response.. イード (2021年8月5日). 2021年10月5日閲覧。
  6. ^ a b 「DS EDITION 1955」を限定発売』(プレスリリース)プジョー・シトロエン・ジャポン、2015年10月21日http://dspress.citroen.jp/pdf/151021_DS_Edition1955.pdf2016年5月27日閲覧 
  7. ^ a b オペルが2021年後半に日本再上陸! 「コルサ」「コンボライフ」「グランドランドX」を投入予定”. Motor-Fan.jp. 三栄 (2020年2月18日). 2021年10月5日閲覧。
  8. ^ ステランティスジャパン、「オペル」ブランドの日本導入計画を凍結 既存ブランドに専念”. 日刊自動車新聞. 2023年11月26日閲覧。
  9. ^ トヨタがついに商標を譲渡。オペルがやっと本名「コルサ」を名乗れる!”. ドライバーWeb. 八重洲出版 (2020年10月28日). 2021年10月14日閲覧。
  10. ^ オペル、PSA傘下で日本再上陸へ”. 日刊自動車新聞 (2019年12月10日). 2020年1月13日閲覧。
  11. ^ グループPSAジャパン、新社長にボルボ・カー・ジャパン元社長の木村隆之氏 Response.、2020年12月28日、2021年1月25日閲覧。
  12. ^ ポンタス・ヘグストロムがGroupe PSA Japan代表取締役社長を兼務 木村隆之はMaserati S.p.A.のアジア パシフィック リージョンの マネージングダイレクターに就任 FCAジャパン株式会社、2021年5月31日、2021年6月2日閲覧。
  13. ^ “FCAジャパンとGroupe PSA Japanが統合ステランティスジャパン設立 アルファ ロメオのSUV「トナーレ」など2022年は13モデル導入へ”. Impress Car Watch (インプレス). (2022年1月18日). https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1381254.html 2022年2月1日閲覧。 
  14. ^ “ステランティスジャパン、2022年3月発足 「ジープ」「フィアット」「プジョー」など7ブランドを傘下に”. 日刊自動車新聞 (株式会社日刊自動車新聞社). (2022年1月19日). https://www.netdenjd.com/articles/-/261550 2022年2月1日閲覧。 

関連項目

外部リンク


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