Estampesとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > Estampesの意味・解説 

はんが〔ハングワ〕【版画】

読み方:はんが

《原題、(フランス)Estampes》ドビュッシーのピアノ曲集。1903年作曲。「パゴダ」「グラナダの夕べ」「雨の庭」の全3曲からなる。印象主義音楽を確立した作品として有名。


ドビュッシー:版画

英語表記/番号出版情報
ドビュッシー:版画Estampes作曲年: 1903年  出版年: 1903年  初版出版地/出版社: Durand 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 塔  "Pagodes"5分30秒 No Image
2 グラナダの夕べ  "La soiree dans Grenade"5分30秒 No Image
3 雨の庭 "Jardins sous la pluie"4分00秒 No Image

作品解説

2007年6月 執筆者: 和田 真由子

 この作品はしばしばドビュッシーが印象主義的なピアノ技法を確立した作品として評される。作曲が完成した直後に書いた手紙の中で、「曲名がとても気に入っている」と書いている。また、全体は三曲から構成されており、各曲それぞれ、オリエント、スペイン、フランスから題材をとっているが、実際にドビュッシーは東洋にもスペインにも行ったことがないため、「想像でうめあわせをするしかありません」と同手紙に書かれている。
1890年代半ばごろから作曲に着手し、1903年に完成、翌年初演された。大作オペラ《ペレアスとメリザンド》を完成させ、初演などを終えた時期で、しばらくぶりの本格的なピアノ作品となる。
 《版画》はジャック・エミール・ブランシュに献呈されている(ただし、第二曲の〈グラナダの夕〉は、それよりはやくピエール・ルイスに献呈されている)。古典的な和声概論にとらわれないその音づかいに、当時の理論教師たちは目をむいたようだ。


〔第一曲〕塔
ドビュッシーは1889年にパリで開催された万国博覧会において、バリ島民の演奏するガムラン音楽をきき、深く興味をもった。この曲はその影響を反映したといわれている。
五音音階を用いた東洋風の主題が、変化し、繰り返され、独特の雰囲気をつくりあげている。

〔第二曲〕グラナダの夕べ
ハバネラのリズム、ムーア人の歌調、ギターの響き、スペイン・アンダルシーアの古都グラナダを彷彿とさせる音楽となっている。スペインの作曲家ファリャも、この作品をきいて、ドビュッシーの天性の想像力と才能を賞賛した。三段譜が登場する。

〔第三曲〕雨の庭
繊細なアルペジオによって庭の木立にふりかかる雨が描かれる。「ねんねよ、坊や Dodo l’engant do」と、「もう森にはゆかないよ Nous n’irons plus au bois」という二つのフランス童謡からあおいだ主題を、曲中にたくみに引用してかかれている。
日本的なしっとりした雨のイメージと比べると、かなりカラっとした印象がある。



英和和英テキスト翻訳

英語⇒日本語日本語⇒英語

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「Estampes」の関連用語

Estampesのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



Estampesのページの著作権

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
社団法人全日本ピアノ指導者協会社団法人全日本ピアノ指導者協会
Copyright 1996-2026 PianoTeachers' National Association of Japan

©2026 GRAS Group, Inc.RSS