細胞壁
細胞壁 [Cell wall]
細菌の細胞壁はグラム陽性菌とグラム陰性菌とで構成成分が違うが、共通の成分は細菌特有のペプチドグリカンとよばれる多糖質とペプチドが結合した複合的な構造である。多糖部分はN-アセチルグルコサミンとそれに乳酸が結合したN-アセチルムラミン酸である。ペプチド部分はアラニン、グルタミン酸、リジン(またはジアミノピメリン酸)の鎖がグリシンで架橋された構造である。
グラム陽性菌はこのペプチドグリカン層が分厚く、タイコ酸(テイコ酸)とよばれる層が付随している。グラム陰性菌ではさらに複雑で、外部からリポ多糖、リポタンパク質、タンパク質の各層が被っている。グラム染色はこの細胞壁の構造の違いが原因していると考えられている
細胞壁
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/11 03:06 UTC 版)
細胞壁(さいぼうへき)は、植物、菌類、細菌、古細菌類の細胞にみられる構造[1]。細胞膜の外側に位置するために細胞外マトリクスの1つである。
- ^ 動物細胞には存在しない。
- ^ “細胞壁”. BotanyWEB. Takeshi Nakayama. 2018年5月26日閲覧。
- ^ a b c d José Ruiz-Herrera (1991). Fungal Cell Wall: Structure, Synthesis, and Assembly. CRC Press. p. 9-11
- ^ a b c d e f g h i j k l 鈴木健一朗、平石明、横田明『微生物の分類・同定実験法』丸善出版、2001年、97-99頁。ISBN 978-4-621-06330-9 。
- ^ a b ジョン・ウェブスター/椿啓介、三浦宏一郎、山本昌木訳、『ウェブスター菌類概論』(1985年)、講談社。58-59頁。
- ^ a b c d e 加来久敏『植物病原細菌学』養賢堂、2016年、20-22頁。ISBN 978-4-8425-0553-4。
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