2022年ロシアのウクライナ侵攻による被害と損害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 14:29 UTC 版)
「生神女就寝スヴャトヒルシク大修道院」の記事における「2022年ロシアのウクライナ侵攻による被害と損害」の解説
2022年3月12日、同年2月よりウクライナに侵攻しているロシア軍の砲撃が、ドネツ川に架けられた大修道院とスヴャトヒルシク市街を結ぶ橋の近隣に着弾した。橋は大修道院の正門に隣接しており、着弾によって建物の窓やドアが吹き飛ばされる被害を受けた。また数人の負傷者は病院で治療を受け、軽症者は大修道院内で手当てを受けた。この時点で200人の子供を含む約520人の民間人が戦火を逃れて大修道院に避難していた。 5月5日、再度ロシア軍の砲撃により、大修道院内で7人が負傷した。 5月30日の砲撃では大修道院敷地内の2楝の建物が破壊され、修道院の僧侶2人と修道女1人が死亡、修道士3人が負傷したことが6月1日にウクライナ正教会(モスクワ総主教系)によって発表された。6月2日には死亡者の葬式を執り行おうとしたが、絶え間ない砲撃のため葬式後に埋葬が出来る状態ではなかったため、葬式は6月3日に持ち越された。その6月3日には怪我を負っていた3人の修道士が病院で死亡し、更に2人の重傷者が病院に収容されていることも明かされた。近隣村民の多くはドニプロなどの都市に避難していたが、大修道院は長距離移動の機会や体力のない高齢者を主に引き受け世話をしていたという。修道院のサイトによると、5月に入ってから近隣のボホロディチネ村では電気や水道が止まったうえ携帯電話もインターネットも通じない状況となり、外界から遮断された。そして同村に設けられていた生神女教会の女子修道院も5月19日の砲撃によって大破されたことによって、大修道院でも砲撃による攻撃が続いていたが、ボホロディチネの生神女教会の修道士たちや関係者、及び同教会への民間人避難者も受け入れて共同生活をしていたという。砲撃はそんなボホロディチネの生神女教会からの避難者が使用していた数々の小部屋がある建物を直撃していた。 6月4日には修道院の主聖堂であり、ウクライナ最大の木造建築教会であるВсіхсвятського скита(英語: All Saints Hermitage、万聖僧院もしくは諸聖人修道院の意味)が、砲撃によって発生した火災によって焼失したとウクライナ正教会(モスクワ総主教系)は再度公表した。
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