*罸とは? わかりやすく解説

ばつ【罰】

読み方:ばつ

常用漢字] [音]バツ(慣) バチ(慣)

[一]バツ

法や規則違犯対す懲らしめ仕置き。「罰金罰則刑罰厳罰重罰賞罰体罰

罰を与える。「処罰懲罰信賞必罰

悪行対す神仏報い。「神罰天罰冥罰(みょうばつ)」

[二]バチ神仏報い。「仏罰

[補説] 「罸」は俗字


(*罸 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/19 09:39 UTC 版)

(ばつ)とは、法令や特定集団における決まりごと、道徳などに違反したものに対する公もしくは集団が行う、多くは当人に不利益または不快になることである。罰を与えることを制裁(せいさい)というが、制裁を罰の意味で使うこともある。仕置懲罰処罰とも言う。

罰・制裁の種類

主に下記の様に分けることができる。法令に基づくもの(刑法によって課される刑罰など)もふくむ。

身体的な罰

体罰(殴る・手足を拘束する)、死刑など。

精神的な罰

叱りつける・罵る・皮肉を言う・無視する・仲間はずれなど。

経済的な罰

経済的な罰には、罰金や課徴金を課したり、不正に得た利益、用いられた凶器を没収するなどがある。

戦争などにおける経済制裁という国家行為もある。

社会的な罰

社会的な罰、社会的制裁には、所属していた集団から排除する、社会的に罪人であることを明示して地位を低下させるなどがある。懲戒処分懲戒免職(懲戒解雇)、追放村八分叱り刺青さらし私刑など。

超自然的な罰

  • 罰(ばち)天罰(てんばつ)神罰仏罰(ぶつばち)
規則や規律に違反したものに対し、神仏の罰(目に見えない超自然の力による罰)があると考えられる場合。

天誅地獄祟りも参照。

罰の背景

何が罰の対象になるかは、時代により民族により全く異なる。例えば古代ギリシアでは少年愛は社会公認の風俗であったが、現代の先進国では刑罰精神医学の対象になっている。

エルンスト・ブロッホは処罰の本質は報復であり、「その他はすべてあとから出てきたもの、もしくは口実にすぎない」と述べている[1]ヘーゲルカントは行為と処罰を等価と見なし、罪に対する罰は補償をもたらすという絶対的な報復理論を展開した。そして罰にはその恐怖から犯罪を抑止する社会的な効果があると考えられた。しかし、現代にいたる多くの経験と研究によって、処罰の犯罪抑止効果は犯罪行為が重大になるほど小さくなることが知られている[1]

子どもに対する罰

「正の罰」と「負の罰」がある。嫌なものを与えるのが「正の罰」で、好きなものを取り上げるのが「負の罰」という[2]

脚注

出典

  1. ^ a b ウーヴェ・ダンカー『盗賊の社会史』藤川芳朗法政大学出版局 2005年、ISBN 4-588-36200-3 pp.381-393.
  2. ^ 川合伸幸『ヒトの本性』2015年、講談社現代新書。30頁

関連項目

外部リンク

ウィクショナリーには、の項目があります。


出典:『Wiktionary』 (2021/08/12 07:51 UTC 版)

発音(?)


※ご利用のPCやブラウザにより、漢字が正常に表示されない場合がございます。
Copyright © KANJIDIC2 - the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group(EDRDG), used in conformance with the Group's licence. Copyright © 1991-2010 Unicode, Inc. All rights reserved. Stroke Order Diagrams(SODs) licensed from © Kanji Cafe.


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「*罸」の関連用語

*罸のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



*罸のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの罰 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
漢字辞典
Copyright © KANJIDIC2 - the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group(EDRDG), used in conformance with the Group's licence.
Copyright © 1991-2010 Unicode, Inc. All rights reserved. Distributed under the Terms of Use in http://www.unicode.org/copyright.html.
Stroke Order Diagrams(SODs) licensed from © Kanji Cafe.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS