おうしゅく‐ばい〔アウシユク‐〕【×鶯宿梅】
鶯宿梅
鶯宿梅
鶯宿梅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 15:00 UTC 版)
村上天皇は『大鏡』(道長下)にある鶯宿梅(おうしゅくばい)の逸話で有名である。ある時内裏の清涼殿の前にあった梅の木が枯れてしまったので、天皇は替わりのものを探すように命じた。あちらこちらを探してみるが、なかなかいいものが見つからない。しばらくして都の外れにある家にたいへん見事な紅梅が見つかった。さっそく主命であることを告げてその紅梅を掘り返し内裏に運ぼうとすると、家の者が主からの文を短冊にして枝に結びつけ、どうかこのままでお持ちくださいという。めでたく清涼殿の前に移植されたその紅梅は、以前あったものに勝るとも劣らない立派なもので、天皇も大変喜んだが、ふと見るとそこに短冊が結ばれている。不審に思って開けてみると、そこには女字で「勅なればいともかしこし鶯の 宿はと問はばいかが答へむ」(勅命とあらばたいへんおそれ多いことなのでお断りはできませんが、もしこの紅梅に毎年巣を作るウグイスが帰ってきて我が家はどうなってしまったかと尋ねられたら、さて私はどのように答えたらよいのでしょう)とあった。この歌の作者がただ者ではないと察した天皇が調べさせると、その家の主人は紀貫之の娘の紀内侍(きのないし)であること、そして父の死後彼女は父が手入れしていたその紅梅を父の形見として慈しんでいたことがわかった。それを知った天皇は「さても残念なことをしてしまったものだ」といったという。この鶯宿梅の歌は勅撰集の『拾遺和歌集』にも収録されている(雑下・よみ人知らず)。
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鶯宿梅
出典:『Wiktionary』 (2018/04/06 09:54 UTC 版)
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