髭の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 13:59 UTC 版)
天神髭、鍾馗髭 口髭 ムスタッシュ(mustache)という。鼻の下、上唇の上の部分に生えるヒゲを長く伸ばしたものである。鼻からの呼気が直接触れるので、気温が低い冬季には呼気に含まれる水蒸気が凝結してじっとりと濡れるため、始終ハンカチ等で拭く必要がある。また気温がもっと低くなると水蒸気が凍って白くなる。口髭を蝋で固めていた時代には、湯気で形が崩れないようムスタッシュカップのような専用の喫茶道具が使用された。カイゼル髭(英語版) 伸ばした口髭を油や蝋で固めて左右を上へ跳ね上げて逆"へ"の字にしたもの。サルバドール・ダリで有名。ドイツ帝国の皇帝ヴィルヘルム2世が蓄えていたことからカイゼル(近代のドイツ語で皇帝の意。現代ではカイザーと発音)と呼ばれる。英語では髭の形が二輪車のハンドルに似ているため、"ハンドルバー・ムスタッシュ" (en:Handlebar moustache) と呼ばれる。 どじょう髭、八字髭 どじょうの髭のように伸ばした口髭を口の両脇に長く流したもの。またはどじょうの髭のように短くちょっとだけ生えている髭のこと。現状では相反する二つの意味で用いられている。ラーメンマンで有名。辮髪と共に中国人の象徴のように使われる。 ちょびひげ(英語版) 口髭を鼻の幅ほどに短く刈りこんだもの。アドルフ・ヒトラーのポートレートやチャーリー・チャップリン、加藤茶のギャグネタのひとつ「ハゲおやじ」で有名。 その他 セイウチ髭(英語版)、馬蹄型のホースシュー髭(英語版)、唇と鼻の間に筆を乗せたようなペンシル髭(英語版)、映画の登場人物フー・マンチューがしていた髭で西洋でのステレオタイプな中国人が生やす髭として定着したフー・マンチュー髭(英語版) あごひげ ビアード(beard)という。 第16代アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーンの肖像画や彫刻は見事なあごひげを蓄えている。彼は大統領選挙に勝つためにひげを蓄えることを薦めた小学生少女からの投書に従った。あごひげのある大統領はリンカーンが最初である。フジ ヴァン・ダイク フランドル出身の画家、アンソニー・ヴァン・ダイクにちなんでつけられたひげの形。少しカールした上髭が特徴。 やぎ髭 やぎの顎下の毛のように顎鬚を長く伸ばしたもの。ホー・チ・ミンがこの髭で有名。口髭とあご髭しか生えない人が多い新モンゴロイドやマレー系などの人種が多い。そのため、中国、東南アジアなどによく見られる髭である。欧米ではやぎ(Goat)の単語からゴーティー(Goatee)と呼ばれる。 ほおひげ サイドバーン(sideburn)という。もみあげとの線引きが難しい場所。“長いもみあげ”やマトンチョップス(mutton chops)などと呼ばれる事もある。エルヴィス・プレスリーやルパン三世等が典型例。 ラウンド髭 口の周りを囲むように生やしているもの。または、顔の周りを囲むように生やしているものを言う。 フルフェイス 顔の大部分を覆うような髭の意。「Full Beard(完全な髭)」という言い方もする。フィデル・カストロにちなんで「カストロひげ」と呼ばれる事もある。 無精ひげ 普段ひげを剃っている人のひげが、剃られずに伸びたままになっているもの。部位は問わない。また、剃り残しが多かったり、伸びすぎてスタイルが崩れていたり、といった手入れ不足のひげを指すこともある。チェ・ゲバラ、イチローなどの髭としても有名。
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