髪を染める文化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 08:07 UTC 版)
人の身体的な装飾の一つとして、髪の毛を自分の自然状態の色ではない色に染めるという慣習や文化は古来より多くの社会や文化圏に存在した。大和民族(いわゆる「日本人」)の場合、大部分の人は遺伝形質的には髪の色は漆黒であり、褐色や茶色を帯びている人は著しい少数の割合なので、加齢による白髪を黒髪に染める慣習や文化は古来より存在し、白人と交易するようになって以後、白人への憧れ、劣等感も相まって東北アジア人にはない茶髪や金髪に染めるという慣習や文化が広まった。 茶髪という言葉自体は1994年頃から使われだした。日本においては「茶髪の若者=不良」というイメージを持たれていたが、1990年代中頃に、歌手の安室奈美恵に憧れファッションを模倣する「アムラー」が登場した頃から一般的になり始めたとされる。また、当時ブームとなったサッカーのJリーグでも、髪の色で個性をアピールする選手が増えた。茶髪が好まれる理由としては「黒髪よりも軽く明るく見える」「お洒落、垢抜けて見える」「日焼けした肌に合う」「周りと違いを出せる」「ファッションの選択肢が増える」などがある。ただし、後述のように学校や職場の規定で禁止されている場合もあり、茶髪よりもトーン(明るさ)を落としながら、黒髪よりも軽く見せる「暗髪(くらかみ)」が流行ったりしている。 脇坂クリニック大阪とAACクリニック銀座は、2017年に東京と大阪の1600人を対象にして「東京大阪の髪に関する意識調査」を実施した。その結果、次の表のように男性において黒髪に半数に迫るほど支持が集まり、女性においては暗い茶髪に半数以上の支持が集まった。また、明るい茶髪に関しては男女ともに支持は10%代にとどまっている。 女性の髪の色で好きなものの支持率(%)黒髪暗い茶髪明るい茶髪東京・男性 49.5 38.5 12.0 大阪・男性 49.5 36.5 14.0 東京・女性 27.5 59.5 13.0 大阪・女性 29.0 52.0 19.0
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