領国支配とは? わかりやすく解説

領国支配

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 08:53 UTC 版)

北条氏綱」の記事における「領国支配」の解説

氏綱の時代後北条氏支城体制確立しており、小田原城本城伊豆国韮山城相模国玉縄城三崎城新井城)、武蔵国小机城江戸城河越城支城となり各々領域支配拠点となった支城には伊豆入部以来重臣や一門が置かれたが、このうち玉縄城となった三男・為昌は後に河越城主も兼ねて広大な領域管轄しており、氏綱の晩年には嫡男・氏康に匹敵する重要な地位占めるようになっていた。 氏綱は宗瑞の郷村支配継承したが、独自の施策として中世になって廃絶していた伝馬制度復活させて領内における物資流通輸送整備している。また、検地によって増分した田地や公収した隠田そして交通の要所積極的に御領所(直轄地)を設置し、その代官には信頼できる側近任命した。 氏綱の時代積極的にすすめられ築城寺社造営のために職人集団集めており、後北条氏商人職人対す統制行い年貢とは別に諸役諸公事を課し小田原城下の津田藤兵衛発した瓶銭(藍染業者への賦課金)の徴収を許す享禄3年1530年)付の虎の印判状現存している。天文7年1538年)には伊豆相模の皮作(皮革加工する職人階層)に触頭を置き、武具製作に不可欠な皮作を掌握した領国拡大以外の氏綱の大事業としては鎌倉鶴岡八幡宮造営がある。鶴岡八幡宮大永6年1526年)に戦火によって焼失しており、造営事業天文元年1532年)から始まり興福寺番匠呼び寄せて翌年から工事着手された。氏綱は関東の諸領主奉加求めたが、両上杉氏はこれを拒否している。天文9年1540年)に上宮正殿完成し、氏綱ら北条一門臨席のもとで盛大な落慶式が催された。この造営事業は氏綱の没後まで続き完成は氏康の代の天文13年1544年になった源頼朝以来武門守護神たる鶴岡八幡宮再興事業主導することは執権北条氏鎌倉公方といった東国武家政権政治的後継者主張する等しい意味を持っていた。

※この「領国支配」の解説は、「北条氏綱」の解説の一部です。
「領国支配」を含む「北条氏綱」の記事については、「北条氏綱」の概要を参照ください。

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