ひしゅうき‐すいせい〔ヒシウキ‐〕【非周期×彗星】
非周期彗星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/27 01:45 UTC 版)
![]() | この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。2013年3月) ( |
彗星 | ||||
---|---|---|---|---|
離心率と公転周期による分類 | ||||
e < 1 | 周期彗星 | 短周期彗星 | 短周期彗星 | P < 200 |
長周期彗星 | 長周期彗星 | P ≧ 200 | ||
e ≧ 1 | 非周期彗星 | 非周期彗星 | ||
特徴的な彗星 | 大彗星 | |||
サングレーザー(クロイツ群) | ||||
成因上の関連 | 彗星・小惑星遷移天体 | |||
地球近傍天体 | ||||
太陽系外縁天体 | ||||
分類上の関連 | 太陽系小天体(小惑星) | |||
■Project ■Template |
非周期彗星(ひしゅうきすいせい)は、軌道離心率が1以上の彗星である。放物線軌道または双曲線軌道を持つ。公転周期は定義できず、一度太陽に接近した後は、二度と戻ってこないか、仮に摂動などによって戻ってくるとしても数十万年以上未来である。非周期彗星に対し、離心率が1未満の楕円軌道の彗星を周期彗星という。
ただし、非周期彗星は、長周期の周期彗星と区別する意義が少ないので、あわせて長周期彗星として論じられることが多い。
離心率1の軌道は放物線軌道、離心率が1より大きい軌道は双曲線軌道である。ただし現実には、離心率がぴったり1になるようなことはない。発表されている軌道要素で離心率が1になっているのは、観測が不十分だったため、離心率を1と仮定して、自由変数を1つ減らして求めたものである。現実には、双曲線軌道か、長周期の楕円軌道であろう。
非周期彗星には、軌道長半径 (a)、遠日点距離 (Q)、公転周期 (P)は定義できない。ただし計算上、放物線軌道では、a、Q、Pは全て無限大になる。双曲線軌道では、aとQはマイナス、Pは虚数になる。
非周期彗星の離心率は1以上だが、そう大きく超えるわけではなく、最大級のボウエル彗星 (C/1980 E1) でも1.058程度である。これは、力学的エネルギーがほぼゼロであったこと、すなわち数万AUというような"遠方"では速度および角速度がゼロに近かったことを意味する。ただし、そうであるからといって、必ずしも"遠方"から来たとは限らない。惑星等の他天体との重力相互作用によって軌道が変化した可能性があるからである。
関連項目
非周期彗星
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 03:06 UTC 版)
ドナティ彗星 (C/1858 L1) - 1858年秋に明るくなり、尾が3本に分かれて見え、世界中で観測された。 テバット彗星 - 幅広い尾が発達し、1861年の大彗星とも呼ばれた。日本にも記録が残っている。 1882年の大彗星 - 太陽表面からわずか46万キロを通過、太陽のすぐ脇でも別の明るい天体として認識できるほど明るくなった。 池谷・関彗星 (C/1965 S1) - 1965年秋に明け方で長い尾が見られ、また太陽最接近時には-17等級に達した。 ベネット彗星 (C/1969 Y1) - 1970年3月に近日点を通過し、核が非常に明るく明け方の空で-3等級に達した。 コホーテク彗星 (C/1973 E1) - 1974年初頭にマイナス等級になると期待されたが、地上からでは3等止まりだった。 ウェスト彗星(C/1975 V1)- 1976年3月の明け方に見え、核が分裂したため尾が非常に明るくなった。 IRAS・荒貴・オルコック彗星(C/1983 H1)- 1983年5月に、地球から0.0312天文単位の至近距離を通過した。 シューメーカー・レヴィ第9彗星(D/1993 F2)- 1994年に木星に激突し、消滅。 百武彗星 (C/1996 B2) - 1996年3月に地球に0.102天文単位まで接近、0等になり尾が60度以上に伸びた。 ヘール・ボップ彗星(C/1995 O1)- 1997年4月に-1等に達し、3等級以上だった時期が5か月間もあった。 マックノート彗星 (C/2006 P1) - 2007年1月に近日点通過。日本からは西の空の低い位置にあったためにすぐに見えなくなったがオーストラリア方面で世紀の大彗星となって現れた。-4等星にまでなり昼間でも肉眼で確認できたという。
※この「非周期彗星」の解説は、「彗星」の解説の一部です。
「非周期彗星」を含む「彗星」の記事については、「彗星」の概要を参照ください。
非周期彗星と同じ種類の言葉
- 非周期彗星のページへのリンク