非周期的なタイルの集合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 05:16 UTC 版)
「ワンのタイル」の記事における「非周期的なタイルの集合」の解説
バーガーが証明した決定不能性とワンの観察を組み合わせると、ワンのタイルの有限集合の中には、平面を敷き詰めることはできるが非周期的にしか行えないものが存在すると言える。これはペンローズ・タイルや準結晶中の原子配列に似ている。1966年にバーガーが提示した最初のその種の集合には20,426種のタイルが含まれていたが、彼はもっと小さい集合、たとえばその集合の部分集合でも同じ性質を持ちうると考えていた。バーガーは未刊行の博士論文でタイルの数を104にまで減らした。後年にはより小さい集合が次々に発見されていった。例として、前節の図に示す13タイルの集合はカレル・クーリックII世が1996年に発表した非周期的な集合である。この集合は平面を敷き詰め可能だが、周期的な敷き詰めは行えない。エマニュエル・ジャンデルとマイケル・ラオは2015年にそれより小さい4色11種のタイルからなる集合を発見した。ジャンデルらは全数検索によりタイル10種もしくは3色では非周期的敷き詰めを実現するには不十分だと証明した。
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