阿闍梨戒とは? わかりやすく解説

阿闍梨戒

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 22:10 UTC 版)

阿闍梨」の記事における「阿闍梨戒」の解説

ここでいう『阿闍梨戒』三昧耶戒一つであり、文字通り阿闍梨灌頂の際に授かる密教伝授する資格を伴う戒律のことを指す。『大日経』の第二巻・具縁品には、灌頂導師である阿闍梨次の十三種類の徳」を具えてなければならない説かれている。 菩提心発し、 妙慧と慈悲とがあり、 諸芸阿闍梨五明)を兼ねて統べている。 善巧般若波羅蜜を実修し三乗声聞乗大乗金剛乗全て)に通達し、 よく真言マントラ)の実義理解し衆生の心を知り諸仏菩薩信じ伝法灌頂得ていて、妙に(自ら興味をもって曼荼羅図像理解し、 その性格は、調柔(柔和)にして、我執離れ真言行において善く決定することを得て瑜伽各種密教ヨーガ瞑想法)を究習して、 勇健勇猛で健全)な(勝義の)菩提心安住すること。 『阿闍梨戒』は、日本密教では今は伝承されていないが、現在の中国密教では、段階的に「準阿闍梨灌頂」と「阿闍梨灌頂」とがあり、後者の「阿闍梨灌頂」において授かるチベット密教では別尊大法や、『大幻化網タントラ』をはじめとする主要なタントラ灌頂の際には、「瓶灌頂」等の後に「阿闍梨灌頂」を挟みその際授かる戒律である。また、中国密教では別名を『随従阿闍梨戒』ともいい、チベット密教では、これ以前に必ず「四帰依」の『上師戒』の解説や、『師事五十頌』を授かることになっている『阿闍梨戒』 金剛乗密教)の諸戒律違反することがあってはならない身口意三業をもって師僧(ツァエラマ:根本ラマ)に供養せよ。 密教における「法」の伝統軽視することがあってはならない伝法真言伝授には、必ず師僧許可を得ること。 師僧当地離れた時は、力の限り道場(寺)を守ること。 伝法に際して敬虔であり、名利求めてならない。 なお、以上の条項大きく違反した場合には、密教における阿闍梨資格を失うことにもなる。

※この「阿闍梨戒」の解説は、「阿闍梨」の解説の一部です。
「阿闍梨戒」を含む「阿闍梨」の記事については、「阿闍梨」の概要を参照ください。

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